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9月25日質問事項4

4.県立中央病院の経営状況

○山陰中央新報:済みません、よろしいですか。山陰中央新報、片山です。

 県立中央病院のことについて伺います。きょう、決算特別委員会のほうで、昨年度決算のほうが公表されましたが、改めて厳しい経営状況が続いているなという印象を受けたんですが、知事はこの30年度決算状況について、どのように受けとめられておりますでしょうか。

○丸山知事:病院局に病院事業管理者が置かれて、独立性、教育委員会とか公安委員会ほどじゃありませんけども、事業管理者というのは独立性を持った権限を与えられてやられるという組織でありますけども、ことしの決算というよりは、これまでのここ五、六年の決算という数字がずっと悪いままといいますか、悪い状況が続いていて、ここのところ、山口事業管理者のもとで改善傾向にここ数カ月はなっていますけども、この悪い状況が続いてきたということは、私自身としては、県政を引き継いでみて、何でこんなんなってるのかなというふうに率直に、もうちょっと早目に対応されるべき案件だったというふうに、ことしの決算というよりは、これまで、このところの決算というふうに思います。

○山陰中央新報:県立中央病院の必要性についてはどのようにお感じになられますか。

○丸山知事:必要です。

○山陰中央新報:それはどういった面で。

○丸山知事:実際600床もの病院で、お客さんがきちんと来られているわけですから、それを代替するものは、それを閉めて、どこかで対応してくださいといってできるものでもありませんし、そのスタッフたるや、島根県の中でもトップクラスの人材を来ていただいて、最先端の医療に取り組んでもらっているわけですから、そういう数字上の価値、それから、数字ではかれない島根の医療の質というものを牽引してくれている役割を含めて、不可欠な存在だと思います。だから、ちゃんと頑張ってもらわなきゃいけない。必要な存在だから頑張んなきゃいけないということです。

○山陰中央新報:わかりました。

 今病院局がことし3月に経営改善計画を策定されて、それに基づいて、山口病院事業管理者のもとで経営改善の取り組みを進めておられますが、その取り組み自体、知事としては、どのように評価されますか。

○丸山知事:それは評価してます。私は、山口事業管理者が来られる前の状況を言っているんであって、恐らくここのお医者さん、それから、職員の皆さんというのは、それぞれ努力されていたと。そこを努力されてなかったということじゃなくて、一生懸命努力されていても、なお経営上の結果が出ないというのは経営の問題だと、このマネジメントの問題だったんだというふうに思ってますし、それを今、ちょうど山口管理者が改善してもらっているというふうに考えておりまして、ぜひともこの今取り組まれている方向で、県立中央病院の大事な仕事をきちんと果たしていただくために、必要な財務上の基盤なり、患者さんの確保ですとか、お医者さんの確保といったところを進めてもらいたいというふうに思っております。

○山陰中央新報:財政出動が必要になった場合、県としては対応されるお考えでしょうか。

○丸山知事:財政出動は、年間40億繰り出しをしてますので、不採算医療ですとか、法的に負担すべき部分というのは、もう既に毎年40億繰り出しをしております。してないんではなくて、既にしているという状況です。恐らくこれは、公的病院として、ほかの日赤ですとか、済生会とかというところに比べれば、きちんとした、恐らく公立病院としてやるべきことはやっているというふうに思ってますし、それはするべき支援をしてないんじゃなくって、するべき負担はした上で、この経営状況にあるということが問題だというふうに思ってます。40億、ざっと40億ですけど。

○山陰中央新報:40億を超える支援というのは、可能性としてはいかがでしょうか。

○丸山知事:仮定の質問に答えてもしようがないです。まずは、今の状況で経営改善をきちんとしてもらうと。税金の負担というのは、県立中央病院を利用していない人にも負担を求めるということですからね。

○山陰中央新報:わかりました。

○丸山知事:そういう財政負担というのは、利用者負担ではなくて、利用された方に負担してもらうのではなくて、利用を一度もしたことがない、相当数おられますよね。そういう方にも負担を求めるかどうかという問題として、それは今の不採算医療をどういうふうに、交付税措置とかを含めて、どういうふうに負担するかということをルールを決めて、既にこれまでやってきてます。それを超えてということになりますと、それはそれ相応の理由が要るし、それ相応の努力をもってしてもなおできない状況であるということが前提になりますから、まずは、山口管理者のもとでいろんな努力をしていただいて、その努力をするために支援が必要だということはあるかもしれませんけども、まずは、きちんと現病院の体制、中央病院、まずは、そういう意味では管理者の病院長さん含めて、今の与えられた状況の中で最大限の経営改善を努力してもらう。これは、役所の公務員というか、行政の仕事というのは、どうしても歳出をお金をかけるところかけても直ちに税収増とかに結びつかない、時間かかります。でも、経営というのは、病院もそうですし、国が典型ですけども、収益を上げる、お客さんをふやすという、その拡大することで、経営改善することも可能なんです。島根県というのは、県財政というのは、県財政を拡大させて、財政を健全化するというのは、実はできませんけども、お客さん、患者さん、たくさん来ていただくという努力、そのためにはお医者さんが必要だという話もあるかもしれませんし、いろんな努力をしていただく中で、いろんな、まさに今、山口管理者のもとで、患者さんをふやしていく、収益を上げていくという方針で今一生懸命取り組んでいただいてますので、そういった努力を十分にしていただくことが必要だというふうに思ってますし、そういう努力をしてもらうために、私として何かできることであれば、それは私はやりますけども、それは直ちに財政支援という話にはならないでしょう。もう既にしていますから。

○山陰中央新報:わかりました。

 その上で、一番経営改善に向けて、重要なポイントの一つとして、島根大学との連携強化というところがあると思うんですけど、医師確保に向けて、既にやっておられるかもしれませんが、知事も実際に医大のほうに出向いたりとかして、医師確保への協力を求めるとか、何か動かれる予定とかありますでしょうか。

○丸山知事:それは、私はどちらかというと中央病院だけを、中央病院というのは一番、県としては近い病院、ほかの医療センターを含めて、県立の病院ですから近いですけども、他の公的な病院ですとか、西部の公立病院、中山間地の公立病院でも含めて、医師不足の解消に向けて、島根大学からの医師派遣をぜひともお願いしたいという病院ですとか、地域たくさんありますので、そういった県立は鍵だと、医師派遣を大学、医学部の先生方にお願いをするということはしていきたいというふうに思っております。どういったロケーションで、どういう場所で、どういった形でいくかというのは、これから考えていきますけども、県立病院の話だけではなくて、全体として、島根県、まさに病院ではなくて、まさに教育と一緒にやられている島根大学の医学部というのがまさにお医者さんを生み出しているところでもありますから、そういった意味で、重要度が全く違う重要な位置づけを持たれている大学に対して、いろんなお願いをしていかなきゃいけないというふうに思っております。

○山陰中央新報:ありがとうございました。

○丸山知事:よろしいですか。ちょっと言葉足りませんですけど、今の中央病院の皆さんが一生懸命努力されてないということでなくて、努力をされているのに、それが決算といった形で数字にちゃんと出てきてないというのは、それは恐らく経営、その努力をどこに向かってするかとかという全体のマネジメントが十分に働いてなかったからだというふうに思って、そういう意味で、経営として、組織をどういうふうに、県立中央病院という病院をどういうふうに伸ばしていくかという意味でのインテグレートというか、組織全体を統合する力が十分に働いてなかったというところが残念だという思いでありまして、それを山口管理者が現在取り組まれて、皆さんのこれまでやってもらっている努力をより結果が出るようにマネジメントされているというふうに認識しているということでありますので、そういうことで御理解をお願いしたいと思います。

○山陰中央新報:わかりました。

○丸山知事:じゃあ、済みません、ちょっと早かったですか。

 

○山陰放送:済みません、BSSの秦と申します。

 県立中央病院の件です。経営改善の計画の中にも、ベッド数を減らすということが盛り込まれていて、きょうも一部県議から質問が出ていました。知事はその中央病院の、先ほどの発言の中にも患者数をふやすということを、いろんなことを努力していかれると思うという発言がありましたけども、このベッド数を減らすということに関しては、知事のほうは了解といいますか、理解されているんでしょうか。

○丸山知事:病院事業管理者に任せている事項なので、私からはあれこれ申し上げませんけども、例えば病床利用率がずっと90%未満なときに、10%、常に動いてないという状況であれば、それは収益を生まないお金を使っているという部分をどういうふうに削減するかという意味で、一つの正しい解だというふうに思ってますし、それは患者さんがふえれば、現行のベッド数で足りなければふやせばいい話なので、そういう今の物理的にはベッド、ただ、患者さんが少ないだったり、看護師さんが足りてないというような状況、もろもろ考えて、ベストな選択をされているだろうと思いますので、ベッド数をふやさないといけないような状況が来れば、それはお医者さんとか、看護師さんの確保をしなきゃいけないかもしれませんけども、そういう準備を整えてふやせばいいんじゃないか。たしか許可病床の範囲内で増減させられてることだと思うんですけど、許可病床自体を減らしているわけではないので、そういう意味では、状況に応じて、今は減らすタイミングでやられている、減らしたほうがいいと思ってやられているんでしょうし、ふやすことが適切な時期が来ればふやされるだろうというふうに思いますから、それは経営上の判断ではないでしょうか。病床の稼働率の状況によって、とられ得る選択肢の一つだというふうに思っています。

○山陰放送:県の拠点病院として、災害時には緊急に多くの患者を収容したりとかという心配もあるということでもありましたけども、そのあたり、危機管理的にも大丈夫だ、不安はないというふうにお感じでしょうか。

○丸山知事:でも、災害になったら、あれですよ、それこそベッドがあるかどうかじゃなくて、本当にもう本当の大災害って、もうあらゆることをやってもらうということになると思います。本当に当然ベッドのスペースがあって簡易ベッドがあれば、簡易ベッドを引っ張り出してもらってやってもらうでしょうし、ベッドが置けなくて、立ってられない方がおられたら、布団だけでも持ってきて横になってもらう場所探してとかというふうな、そういうことだってやってもらわなきゃいけないと思いますし、それはもう臨機応変にやってもらうことじゃないでしょうか。それはベッド数の病床の上限があるから布団ひいちゃいけないなんてくだらないことは誰も言わないと思いますから。


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