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8月28日質問事項3

3.島根スサノオマジックの経営権

○NHK:NHKの西林です。

 島根スサノオマジックの件なんですけれども、スサノオマジックを運営する山陰スポーツネットワークがきのう、バンダイから出資を受けて子会社になるということを発表したと思うんですけれども、知事としての御所感をまず伺ってもよろしいでしょうか。

○丸山知事:これは会社経営、いわゆる会社組織で行われているプロスポーツ会社でありますので、そこは経営陣の御判断としてそういうことが適当だろうということで行われたことでありますから、余り外野からあれこれ適否を申し上げる立場にはないと思っておりますけれども、内容としてチーム名がきちっと残る、そして本拠地、島根県松江市というのをきちんと確保してもらうという形で、県民、市民の皆さんが愛されているスサノオマジックというプロスポーツチームが、いわゆる大株主が誰かということの変更はあったとしても、その形態が、島根に根差したプロスポーツチームとして残るということが内容として書いてありますので、そういう意味ではほっとしてるということもありますし、逆に言いますと、いわゆる県外大手、上場企業の傘下に入られるわけでありますが、ある意味で資本力、資金力のある親会社を持たれるという意味での強みを生かしていただければ、なおさらありがたいというふうに思っているところであります。

○NHK:大規模資本になることで経営基盤の強化を図るということができる一方で、これまでやってきた地域に根差した活動とかに何か支障が出るんじゃないかとか、そういった懸念とかありますでしょうか。

○丸山知事:当然、経営陣が、いわゆる東京から、バンダイナムコ本社から来られるかどうかということは、これは未定だというふうに新聞発表で伺っておりますけれども、そういうところが仮にかわったとしても、やはりこの本拠地が最もファンを獲得するベースとなる地であることは、プロスポーツである以上変わりませんので、そういうスサノオマジックの性格を変えずに運営していただければ、当然地元に根差したプロスポーツチームでなければ本拠地での動員ですとか、本拠地外での地元からの集客、応援に行かれるブースターの皆さんの動員とか、そういったことというのは当然細っていくことになると思いますので、会社経営上も地元に根差した活動というのは続けられるというのが合理的な判断になっていくんじゃないかというふうに私は思っております。

○NHK:今回出資を受けて子会社になると発表したことで、何か県としてスサノオマジックとのかかわり方等について変わることはありますか。何か引き続き接し方としては変わらず。

○丸山知事:やはり基本的には島根、松江に根差したプロチームとしての性格をきちんと維持してもらえれば、それは今までの扱いと変えていくという必要はないというふうに思っておりますが、当然、経営陣が外部から、東京とか県外から来られるということになるのであれば、そういう方々に地元とのコミュニケーションを密にしていただくという努力を会社経営者として行ってもらえるようお願いをすると、そういうことはあるかもしれませんけども、そうやって何か支援の条件だとか、そういうことでは全くなくて、そういうことをお願いをするというレベルじゃないかと思います。

○NHK:ありがとうございます。

○山陰中央新報:よろしいですか。関連して、山陰中央新報の片山です。

 ちょっと質問がかぶるかもしれないんですが、東京の企業が経営権を取得したということですので、島根からお金が都会地に流れるんじゃないかっていう、そうした不安の声も一部聞かれるんですが、その点に関しては、知事はどうお感じになられますか。

○丸山知事:私は、まず、すごい利益が出てる、配当がいっぱい出てる会社で心配されるような、それは懸念だと思ってまして、私はちょっとスサノオマジックという会社の決算書を見たことはありませんけども、大変経営、運営には苦労されているというふうに伺ってますので、何かその懸念はちょっと何か根拠がどこにあるのかなというふうに、逆に思います。私は、やはりいい経営、いいチームをやっぱり育てて、今の経営陣がおられるので、やはりこういういいチームであれば買おうと。買収というのは、皆さん身構えられるのは気持ちとしてはよくわかりますが、やはり魅力的で買いたいと思われるいいチームであったというふうに捉えるべきなのかなというふうに思ってます。

 経営は必ずしも楽じゃない。それでも一部上場企業が株を取得して、経営権を取得してみようというふうに思ってもらえる、そういう意味で投資対象として選ばれているというふうで考えますと、それは伸び代のあるいいチームだというふうに思っていただいているからなんだろうなというふうに前向きに捉えるほうがいいのかなというふうに思っております。

 県内の資本力のある事業者の方が同じような観点で買っていただくというのがよりよかったわけですけども、恐らく今の現経営陣としていろんなことを試みられて、これが最良だという判断をされたんだと思いますので、これは当事者、現経営陣、それから現株主の方々が努力された結果ですので、それは尊重すべきなんだろうというふうに思います。

○山陰中央新報:これからやっぱり経営はよくなっていくだろうというような形で見通されてますか。

○丸山知事:いや、私は会社の経営をアナリストする立場にありませんけども、当然、バンダイナムコとして今の状況でそのまま推移して投資リターンというものが潤沢に得られるという状況ではないでしょうから、やはりもっと集客ができて、広告の売り上げが上がってという方向で取り組まれるんじゃないかというふうに思っておりますが、それはあくまで期待であって、予想ではないということであります。

 

○山陰中央新報:済みません、知事、よろしいですか。

 スサノオマジックの質問にまたちょっと戻らせていただきたいんですが、スサノオマジックという存在が島根県にとってどのような、メリットというか、どのような存在になっているかというのは、知事としてはどうお考えになりますか。

○丸山知事:私は、長男がバスケットボールをやってまして、松江の一中、高校の途中でやめましたけれども、やはり子供を見ていても、身近にプロスポーツチームがあると、つまり松江のスーパーに行ったときに選手に会ったりするっていうことっていうのは、本当に子供さん方、それから大人もそうですけども、やはり大変勇気の湧くことでありますので、やはりプロスポーツ、その道をきわめられた方が身近におられて、身近に活躍されているということというのは、非常に、何物にもかえがたい、唯一の県内のプロチームでありますので、これは2つになっても3つになっても、これはありがたいことでありますけども、そういう意味で、本当に市民、県民の皆さんに一流のプレー、それから自分を磨く練習の姿勢とか、そして地域に出ていただいて交流をしていただくということを含めて、力を与えてくれる存在だというふうに思ってます。

 

○山陰中央新報:知事、済みません、山陰中央新報の高橋です。

 バスケの関係なんですけれども、今後どういうふうな、東京の資本が入ってくる形になりますけれども、どういうふうなチームづくりをしてほしいなという期待を、どういうふうなチームづくりをしてほしいなと思われますか。

○丸山知事:いや、私はプロスポーツの運営側になったことはないんでわかりませんけども、やはり松江、県内の皆さんから愛されて、それが愛されるということが観客数、ホームもアウエーも含めて観客数の増加につながると思いますし、そういったことを通じて収益が上がるということで、たくさんのいい選手を招聘できると、そしてもっと強くなるという形で、いい相乗効果を生むような、投資といいますか、先行投資もしていただけると本当にありがたいなというふうに今思っておりますし、そういう東京の資本を、ある意味で活用できるというふうに捉えれば、今のよさを残しながら、東京の資本、資金力を使って、よりよく、今のスサノオマジックの経営陣の方々が目指されてきたこと、ただ、それがなかなか資金不足だったりいうことの制約で取り組めなかったことを、逆に今回の資本参加といいますか、資本が切りかわることでできるようになるというふうになれば、いい方向に、地元志向の、地元により愛されるスサノオマジックとしてさらに発展してもらえるんじゃないかというふうに思っております。

○山陰中央新報:強くなるためには、在京の金満球団みたいに、強い、いい選手をたくさんよそから引っ張ってきて強くしていくという方法が一つあるのと、隣の県のプロ野球チームみたいに、いい選手をドラフトでとって、たたき上げて強くするという、2つのやり方があるんだろうなと思うんですが、どちらのやり方で強くなってほしいなというふうに思われますか。

○丸山知事:ロケーション、今お話しの、それは会社の経営陣の判断だと思いますけども、私の好み、これは好みですよ、リクエストはしませんけども、やっぱり広島カープ型みたいなね、年俸が上がって在京だとか在阪の大きな球団に移られた後も、やっぱり広島で育ててもらったというふうに思ってもらってる、そういう、年俸が上がったら逆に出なきゃいけないと、チームの経営を考えてということも含めて、そういういい関係でこのチームも大きくなり、経営も安定し、そして選手も育っていくということのほうが私の好みでありますけど、それはやり方は新しい経営陣なり新しい体制のもとで考えられるというふうに思いますので、そうですね、ただ、後者の場合も、やはりいい指導者、長期的な観点で今の若い方々の気持ちを酌み取って、やる気を伸ばして才能を見きわめて、いいアドバイスをして育てるという意味でのいい指導者も確保されなきゃいけないと思いますので、これもお金がなくてもできることではなくて、お金を、いい指導者を確保する、いい若者が育つ、若手が育ついい環境をつくってあげる。若いときには当然、恐らく年俸も高くないでしょうから、そういった生活の支援とか、低い中での練習に打ち込める環境といったものを整備してもらうとか、そういう別のお金がかかる要素があると思いますけども、いろんな判断があると思いますが、ともかく大事なことは、島根のスサノオマジック、松江のスサノオマジックといった形で市民、県民に愛していただける今の状況をより強めていってほしいということが一番の願いであります。


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