6月12日質問事項3
3.参議院選挙・合区
○山陰中央新報:山陰中央新報の高橋です。融和に向けた努力ということでは、県議会と国会議員の部分で知事選の亀裂というか、しこりが残っている状態で、先日、青木参議院議員が島田三郎さんのお葬式のほうに出席されて、御挨拶の中で、知事選に関して心を一つにしてやっていかねばならないというふうに発言されましたけれども、それに対して知事の御所感をお伺いしてもよろしいでしょうか。
○丸山知事:参議院選に向けてでしたっけ。
○山陰中央新報:あ、参議院選。失礼しました、参議院選挙。
○丸山知事:参議院選に向けて、例えば自民党という一つの政党がどうあるべきかということを、私、党員でもありませんし、そういう意味ではちょっと、その点についてのコメントは差し控えたいと思いますけども、県政とか国政とか市町村の行政というのがそれぞれうまくコミュニケーションをとって進めていくことが望ましいという私の考えには近い考えなのかなと、青木一彦先生の御指摘は、党の問題としての発言ではありましたけども、そういうふうに皆さんが協力して取り組んでいくということが大事じゃないかと、過去のことがあってもということであれば、そういう意味での考え方は似てるのかなというふうには思いました。
○山陰中央新報:やはり今、県議会の中でも分裂をしておって、国会議員の方々と丸山知事を支えられた県議会の皆さんも、ちょっと空気としてあんまりしっくりこないところがあるのかなと取材をしてて思うんですが、その部分はやっぱり解消していってほしいというのが率直なお考えということでしょうか。
○丸山知事:県議会の中でどういう会派構成をとるかっていうのは、県議会のそれぞれの議員の方々が選択される話なので、保守系の会派が2つあるのが望ましくないというふうに必ずしも言えないのかなというふうに思います。やはり1つじゃなくて2つになったということであれば、2つになってよかったなというふうに県民から思ってもらえるような議員活動、会派活動をされるっていうことが大事だと思いますし、それがないと、1つのほうがいいんじゃないかというふうになるんじゃないかなというふうに、済みません、ちょっと外野の見方としてはそういう一般論になるのかなというふうに思ってます。
○中国新聞:丸山知事、済みません、中国新聞の岡田です。
参院選で、とりあえず今のとこ、自民党と無所属の新人の一騎討ちとなる構図になりそうですけど、この参院選に向けて、以前、記者会見では、特に応援要請とかはないということでしたけど、今のところ、参院選で何か対応を考えられることってありますでしょうか。
○丸山知事:本当に状況は変わんないですね。応援要請ありませんし、自分として何かをしようっていうふうに考えてることは、今ないっていう状況です。
○中国新聞:この一騎討ちの構図については、どう思われますでしょうか。
○丸山知事:それぞれ、いろんな政党がある中で、いろんなお考えのもとで決まったことだと思います。一騎討ちがよかったのか、一騎討ちじゃない、3人4人のほうがよかったのかっていうのは特段、私が評価することでもないかなというふうに思ってますけど。争点が明確化されるんだったら多分、3人も4人もおられるよりは2人のほうがいいのかもしれませんし、2人になったから争点が明確化されるわけでもないので、とは、必ずしもそうなるわけではないので、一騎討ちになったからどうこうっていうふうに、まだ言いようがない感じじゃないですか、それぞれの政策に対して。国政選挙にあんまり口出す立場でもないので。
○中国新聞:口出す立場ではないとはいえ、例えば今回の参院選でどういうことを争点として期待されるか、論戦を期待されるかと。知事としてどう思われますか。
○丸山知事:私は、参議院選というか、参議院という制度がすぐれていると思うのは、やはり衆議院よりも人口比例要素が少なくなってるという選挙制度の違いがある。ということは、参議院選においてはやはり地方の意見、大都市と地方という意味で言うとこの地方の意見がより強く反映されやすい選挙制度だと思ってますので、やはり地方でこういうことをやるべきだとかっていう地方向けの政策がたくさん争点といいますか、議論になって、それが国政に反映されるというのが、私はそこを島根県知事としては望んでます。
○中国新聞:衆議院に比べて人口比例要素が少ないと言いつつも、島根の場合、鳥取と合区されているわけですけど、そこは何か、若干矛盾もあるような気がするんですけど。
○丸山知事:いや、衆議院並みに1対2とかってがっちりやられたら、もっと厳しい結果になりますよ。合区、もっとふえてると思いますから。
○中国新聞:そういう意味で、まだ人口比例要素が少ないということなんですか。
○丸山知事:もう一つは、都道府県単位っていう選挙制度でありますから、都道府県政、その都道府県が抱えてる課題みたいなものが争点に基本的になりやすい。ただ、合区はちょっとそういうわけにいきませんけどね。そういう意味で、地方のあり方みたいなことが議論してもらいやすい国会議員選挙だということだと思ってますから。
○山陰中央新報:知事、よろしいですか。山陰中央新報の高橋です。
とはいえ、合区が導入されて2度目の選挙になりますが、改めてですが、知事としては合区という制度に賛成でしょうか、反対でしょうか。それと、賛成、反対の御理由をお伺いしてもよろしいでしょうか。
○丸山知事:それは、合区は都道府県政とずれてますので、2つの都道府県の間で意見が分かれるようなテーマが出てくると、その選出された国会議員の方が、例えば県議会の意見書とか、または知事選挙とか県議選挙とかっていう場で全く逆の民意が示されたりすると、民意というものを求められることは非常に難しいわけですよね。そういう意味で、そういう国会議員の方々が参考にするような県議会とか知事とか県庁とかっていったものがないということは、そういう特に両県間で意見が対立するような課題になったときに、意見の反映をすること自体が難しくなる、AともBとも言えないというふうな意味で問題があるというふうに思っているので、反対です。
○山陰中央新報:その中で、島根県も前任の溝口知事のときから合区の反対を訴えてこられてて、去年の夏も全国知事会議なんかでは決議もされたところですが、一方で、大阪であったりとか愛知であったりとか、大都市圏では合区に対して、そういう制度もありではないかというような形で決議に反対をされた経緯もあります。やはり合区対象県からすると、こういう弊害がある、こういう問題があるんだっていうことをよその大都市圏に伝えていくことが重要なのかなと思うんですが、知事はその点についてどのようにお考えでしょうか。
○丸山知事:私は、そういうことは当然大事だと思うんですが、結局、自分の問題じゃない人たちって、なかなか自分に身近な問題じゃなくて、正直申し上げて、それは、大都市の方々はわかってはいるけど、やっぱり自分のエリアで国会議員の数がふえるということのほうが、それは具体なメリットがあるので選択されてるわけですね。得になることをやらないでくれと、言わないでくれというのはなかなか難しくて、どちらかというと、やっぱりそういう方々というよりは、同じ状況にある人たちと、利害が一致する、考えが一致する人たちと組んで、やはりそういう意見に対抗していくっていうことのほうが大事かなと。やはり最後は賛成、反対があって決まっていく世界になってしまうので、やはり仲間を固めて、なおかつ相手方、意見が対立する側についても理解を求めていくっていう2パターンがあって、同じ立場、または次に合区になるんじゃないかと言われるような県だってあるわけですから、このまま進んでいけばですね、当然、この制度、残っていってしまうと、国勢調査が進むたびにそうなりかねないので、そういう二面戦術もとらなきゃいけないかなというふうに思ってます。
なかなか利害損得、利害が対立する相手をおりてもらうのは難しいと思うんで、ちょっとそういう感じはしてます。
○山陰中央新報:まずは、じゃあ近いところから仲間をつくっていくというような感じ。
○丸山知事:そういう意味では、参議院選というのはそういうことなんですね。参議院選でそういう同じ立場にある人たちが同じ主張をしていく。同じ農業を振興すべきだ、農業このままだと厳しいんじゃないかみたいなことをきちんと、各地方区の選挙区で争点になっていく、地方らしいテーマが各地方部の選挙区で争点になって、そういう争点のもとで勝ち上がってこられた方が国会の参議院の中でそういう声を強く意識して、国会、またそれぞれの政党の中で声を届けていただくっていうのがいいなと、そうあってほしいなというふうに思います。
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