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2月13日質問事項1

  1. 島根創生計画・令和2年度当初予算関連・組織改正

    ○山陰中央新報:知事、よろしいでしょうか。山陰中央新報、高橋です。

     今回、知事として初めて当初予算案を編成されたということになりますけれども、改めてですが、島根の方向性についてどのように考えられて今回の予算を編成されたのかについて、お話をお伺いできますでしょうか。

    ○丸山知事:これは島根創生計画に対応した初めての予算と、私にとっても初めての予算というふうになりますので、島根創生、島根の人口減少対策をより一層強化するにふさわしい内容にしていきたいということで編成をさせていただきました。ただ、財源につきましては、新たな財源が自動的に付与されるという性格ではありませんので、みずからの努力で既存事業の見直しを徹底して行いまして、歳出規模は拡大しない中で17億円のやりくりなどを行うことで新しい事業を、財政負担の増加を最小限に抑えて編成をさせていただいたというところであります。

     個別に事業を上げるとあれですけれども、ともかく産業の活性化、それから子育て支援の充実、そして中山間地域・離島対策、U・Iターンといった新しい島根の流れづくりなど、これは何度も申し上げてますけども、結核を治すペニシリンのような特効薬で治るような課題ではありませんので、あらゆる方面に必要な施策を、既存事業を見直しながら新しい事業を展開して、島根が抱えております政策課題、また人口増に向けたサポートができるような施策をできる限り盛り込んだところであります。

    ○山陰中央新報:人口減少対策に763億円と、かなり大きな額を割かれたと思うんですけれども、その人口減少対策については、知事はどのように評価をしていらっしゃいますか。

    ○丸山知事:予算自体では、まだ予算というのは計画ですので評価するのは早いかもしれませんけれども、今できること、取りかかれることというのは、私自身、これは幸か不幸かでありますけども、当初予算の令和元年度といいますか、平成31年度の当初予算というのは通年予算で編成をしていただいておりましたので、ほぼ1年間かけて島根創生計画の策定、これは新規事業、どういうものをやっていくかというのは事実上、大きな意味での予算編成でありましたので、1年間かけて県庁の力、そして県民の皆さんとの対話を通じていただいたさまざまな御指摘、県議会からの御指摘を踏まえて、いろんな工夫なり試みも含めて盛り込んだところであります。そういったことを一生懸命、この予算をお認めいただいて、その執行に全力を尽くしていきたいというふうに思ってます。

    ○山陰中央新報:今回、いろいろ人口減少対策の予算組みはされてますけれども、知事が特にこだわられたところ、トップダウンで決められた具体的政策等はありますでしょうか。

○丸山知事:トップダウン。みんな資料をお持ちですか。トップダウンといいますか、発想としての指示をしたものでいきますと、資料の3のマル1になりますけども、例えば1ページ目の3番目にあります多様な担い手確保・育成事業というのがあります。これはちょっと説明が不十分ですが、この中の、特に1つ目のぽつのところが農業の関係の担い手対策になりますけども、農業の場合は比較的、75歳とか80歳とかまで、体調が問題なければ長く仕事をしていただけますので、島根のそういう現状を考えますと、国の制度は50歳までが新規就農の支援の年齢制限があります。でも実際はお勤めをされていて、お父さん、お母さんがもうそろそろという方ですと、早期退職されて家の農業を専業の形態で継がれるとかというパターンもありますし、仕事を終えられて御自身の、農家だったり、または集落営農の中核的な担い手として、60代とか、若い段階で入っていただければ、それはどちらかというと若手で頑張っていただけるという年齢構成でありますので、そういう、国のほうではちょっと射程に入っていない50歳以上の方々の営農、新規就農といったことに取り組むように、これは実際、私も選挙戦を通じて農家の皆さん、たくさんお会いしましたし、選挙後もお会いしましたけども、やはり担い手不足、担い手不在集落もたくさんございます。そういった中で、若手というのは、本当の20代とか30代の若手もありますけども、実際にその集落営農の皆さんの中で話を伺ってると、50代とか60代が若手として一生懸命、中核的に頑張っておられますので、そういった、国の目線でいいます50歳という切れ目を超えて、島根の場合は就農に移っていけるような支援をしていかなきゃいけないんじゃないかということで、そういった新規事業を立てさせていただいております。

それから、次のページの企業立地助成のところで、これは制度改正なので数字は出ておりませんけれども、現在は企業立地助成、これは県内企業の拡張も県外からの進出も同一条件で支援対象を決めておりました。具体的には新規就業者5名以上という基準で、県内外問わず要件を設定しておりましたが、これは県の雇用、経済の大部分を支えておられます地場、地元企業の事業拡大ということで雇用創出していただけるということが、ある意味、全国区の企業ですと撤退とかという話のリスクが伴いますけども、地元企業については、この島根で踏ん張って、最後まで頑張っていかれる企業でもありますので、そういった性格も踏まえて、一律の5人という要件ではなくて、地元企業については3人ということで緩和をする形での見直しをいたしております。

それから、7番目のところも、これから恐らく山陰道の開通でアクセスが向上します石見地域において、やはり益田には臨空ファクトリーパークがありますけれども、それ以外の地域も含めた地域でも企業誘致をしていかなきゃいけないという問題意識は常々持っておりましたけれども、じゃ島根県としてもう一つ新たな工業団地をつくっていけるか、つくっていくリスクを負えるかどうかということを含めていきますと、やはり県財政も厳しいということと、現実問題として、市町村と連携して取り組まなきゃいけないという課題でありますので、そういった意味で、県と市町村で共有する、共有の工業団地をつくって、やる意欲のある市町村と一緒に企業誘致を進めていくと。これはある意味、運命共同体として、売れればお互いハッピー、売れないということのリスクはお互いに折半して負うということで、両方が汗をかいて企業誘致を進めていくという体制にもつながるだろうということで、こういったことは、ある意味、思いつきでしたけども、高知県でも前例があったということで、それに倣って導入をいたしております。

それから、8番目の商工業の県外展開支援というのも、当面は島根県内、人口減少続きますので、特にサービス業については、対人サービスを含めてマーケットが縮小していくという中で、やはり外に活路を求めるという部分も必要だろうということで、それほど支援対象は広くはありませんけれども、事前調査ですとか市場調査ですとかシステムの改良とか、県外進出に伴って必要になります諸経費の助成を新たにすることにしております。

それから、そういう意味では、放課後児童クラブの支援についても、ある意味、私のほうで現状をよく確認してほしいという指示をした上で、政策化したところであります。

あとは、5ページになりますけども、5ページの19番、ふるさと島根定住推進事業の中の事業概要の3つ目のぽつですかね、就業体験というのが、伝統工芸の場合に2年間、介護とか農業の場合に1年間、長期で就業体験、研修を兼ねてしていただくと、その滞在費を支給するというふうな長期のものが、分野を限定して実施をされてきたところでありますけれども、ある意味、これはほぼ移住に近い、1年間体験をするというのは、前職は断たないとできない、ほとんどハーフ移住に近い、ある意味、間口が高いものでありましたので、就業体験と言うからには、働いておられる、首都圏とか三大都市圏の方々、山陽側の方々が有休とかをとって体験できるぐらいの短期のものも用意していかないと、なかなか体験のハードルが高過ぎて、また分野が狭過ぎて、仕事を体験してみるということが難しいんじゃないかということで、短期の、1週間程度の就業体験をやってもらうということを盛り込んでおります。主立ったところは以上でしょうか。

○山陰中央新報:いろいろ施策をちりばめられたなという印象があるんですが、一方で、毎年5,000人ずつ人口が減って、なかなか人口減少の抑制というのが一筋縄では、先ほど知事も特効薬がなかなかないというふうにはおっしゃられたと思うんですが、今後も相当不断な事業の見直しというのは必要になってくると思うんですが、今後の事業の見直しに、新年度予算を組まれたところでちょっと聞くのもあれなんですが、今後の事業の見直しについては、知事はどのようなお考えをお持ちでしょうか。

○丸山知事:私は、いろいろ御批判もありましたけども、私の案では、少人数学級の編制も見直しの対象とさせていただいております。私自身、今申し上げた、私の指示なりアイデアで実施したものについても、やり方が、意図が外れていて十分な効果が出ないのであれば見直しますし、やめて、やはりともかく、誰が言ったからとか、こういう経緯だからということではなくて、今の現状に合っていない、またはもくろみが外れたものについてはすぐ見直して組み直すということは柔軟にやっていきたいというふうに思います。そうでなければ、歳出が固定化いたしますし、いろんなことに挑戦するということができなくなりますので、いろんなことを試さなきゃいけないという状況でありますから、そういった意味で、本年度新規予算で立てたものについても、来年度は見直しの対象であろうということで、それは全てが見直し対象だという気持ちで、毎年度の予算編成をしていく考えであります。

○山陰中央新報:島根創生計画としては5年間の計画ですけれども、やはり毎年見直していかなきゃいけないという御認識だというお考えでよろしいでしょうか。

○丸山知事:はい。島根創生計画は5年先を見越していますけども、当然、5年間で想定しない状況も生じるでしょうし、その他の、島根創生計画以外の政策課題というのも生じ得ますので、いずれにせよ、そういったもの、ことしの予算で5年間、事が足りることはありませんので、当然その時々に応じて新規・拡充をしていく、そういった際には、財源がついてくれば、それは活用いたしますけども、内部で捻出しなきゃいけないものについては捻出をしなければ新しいものは実施できませんので、そういった意味で、今年度と同じような形でやるかどうかは別にして、常にスクラップ・アンド・ビルドというのはビルトインしてやっていかなきゃいけないものだというふうに思っております。

○山陰中央新報:先ほど17億円という数字が出てきてましたけれども、財政的に相当厳しい見直しを断行されたなという印象もあります。財政力指数は47都道府県の中で最も低い状況でして、非常に財政的にも厳しい状況については、今、県の財政状況については知事はどのような御認識をお持ちでいらっしゃいますか。

○丸山知事:当然、人口でいきますと46番目なので、財政力指数も46番目というふうに思われている方が多いわけでありますけども、実際には県土の面積がお隣の鳥取に比べますと大分広い、可住地面積当たりの人口密度というのは大変少ないものがありますし、離島も抱えております。また、率直に申し上げて山陰道の整備状況を見ても、東西距離が短い鳥取に比べますと、島根の場合はまだまだハード整備がおくれているといった状況もありますから、一概に46都道府県とそれぞれ比較したわけではありませんけども、やはり47番目というのは交付税の数字で出てくる数字でありますけども、財政運営をしている実感からしても、厳しい、47番目だなという感じは必至としながら財政運営をしてるというところであります。

○山陰中央新報:厳しい中で17億円を生み出したっていう部分については、どういうふうに評価をしていらっしゃいますか。

○丸山知事:厳しい財政状況について、恐らく見直しをされた事業に関係する皆さんにはいろんな思いも、本当はもっと声を大きくして言いたいこともあられたかもしれませんけども、全体としての、この新しい政策に取り組んでいかなきゃいけないという島根の置かれている現状、そして財政状況も含めて、全体として、言葉は余り上品じゃないかもしれませんけども、いたし方なしといった形での、島根の置かれた、また島根県財政の置かれた状況についての御理解を含めて、財政豊かであれば物申したいところだけどというところでの御理解をいただいているんじゃないかというふうに思っております。

○山陰中央新報:御理解ということだったですけれども、少人数学級を初めとして、既存事業を相当今回削られた厳しい財政運営だなというふうに思うんですが、既存事業を削られて、痛みが出てきているところがあると思うんですけれども、その痛みに対するケアであったりとか、痛みを受ける県民に対する説明というのは、これからどのように果たしていかれるお考えでしょうか。

○丸山知事:これは、もう既に重点見直し事業については前倒しで県議会等で御説明させていただき、関連するところには御説明をさせていただいております。また、これが予算として出ていくわけでありますので、この予算の審議ですとか記者会見でのやりとりなどを通じて、恐らく皆様方もいろんな声を伺われて、私に質問なり御意見なりを投げかけられるでしょうから、そういったことを含めて、いろんなツール、機会を通じて御理解をいただけるように、また、影響というのは、ある意味、ただ単に既存事業をなくして終わらせてるというよりは、新しい事業に組み替えて、違う形で臨んでるということでもありますので、そういった新しい事業でできるだけ最大の効果を引き出せるように我々自身が頑張って、予算は若干減ったけども、新しい事業でよりよくなったと言ってもらえるような努力を県職員の皆さんと一緒に取り組んでいかなきゃいけないというふうに思っております。

○山陰中央新報:あと、中期財政運営方針では、貯金の財政調整基金を2024年度に222億円、それから県債残高を5,400億円に引き下げる目標を掲げていらっしゃいますけれども、目標達成の見通しはいかがでしょうか。

○丸山知事:予算編成後にどういうふうになるかということについては、9月の段階で毎年度、前年度決算も含めて見通しをローリングするようにしておりますので、その中でお示ししたいと思いますけれども、基本的にはスクラップ・アンド・ビルドの中で新規施策の拡充もできたということで、今回の予算の中での新規を盛り込んだことによって、これまでの収支見通しが大幅にずれていくといったような状況というのは生じてはいないんじゃないかというふうに認識しておりますけども、決算も含めて精査いたしまして、9月の議会でお示しをしていきたいというふうに思っております。

○山陰中央新報:あと、済みません、1点、今回15億円のたらずまいが出てきたところについてなんですけれども、何とか埋められて収支均衡という形に持っていかれたと思うんですけれども、埋めた財源の部分が、単年度でしか出てこない部分が結構多かったと思うんですけれども、来年度以降、そこら辺の、収支不足は来年度以降も出る見通しを立てていらっしゃいますけれども、どのようにその収支不足を解消していかれるっていうお考えでしょうか。

○丸山知事:単年度、それから県債の活用なんかは1年のものがあったり3年のものがあったりします。県の特別会計の剰余金ですとか外郭団体の基金の活用、積立金の活用といったところは、二、三年でなくなるというわけではないですけども、それはずっと続くわけではないということで、それぞれお尻が決まってる内容ではありますので、そういった活用するにも限りがあるというものには最後、頼れないわけですから、それがなくなっていくという前提で、財政見通しの中できちんと織り込んで、それまでの間できちんと収支差を埋めていくという努力をきちんとしていきたいというふうに思っております。

○山陰中央新報:ありがとうございました。

○山陰中央新報:よろしいですか。山陰中央新報、片山です。

スクラップ・アンド・ビルドは、新規・拡充含めて、引き続きやっていかれるとおっしゃっておりましたが、その中で島根創生計画の実現に向けてという視点とともに、例えば県民への影響が、大きな影響が出ないようにとか、そこのスクラップ・アンド・ビルドを今後進めていく中での視点、どのような視点で進めていかれるかっていうのを教えていただけますでしょうか。

○丸山知事:いや、これまでどおりで、ともかく事業投資の、状況が変わってないか、当初の見込みとずれてないか、十分な効果が出てるか、関係者との負担割合というのは適切かということになろうかというふうに思います。特に事業効果がどの程度出てるかというところは、ある意味、どこまで厳しく見るかというとことの兼ね合いでもありますので、そういったことをもろもろ考えて、ともかく、一つには新規としてやっていかなければならない事業の重要性との兼ね合いで、どこまでの財源を捻出していくか、また、構造的な収支不足の圧縮のためにやっていかなきゃいけない数字との兼ね合いで、どこまで厳しく見ていかなきゃいけないかということの兼ね合いだと思いますので、財政健全化することだけが目標ではなくて、県民生活に貢献する県予算ということが第一義的な県財政の役割でありまして、その制約条件が財政の健全性ということでありますから、そういう2つの、両者を、バランスをうまくとっていく、そして一つの政策が今後どういう影響を及ぼすかということも中・長期的に見ながら新規の事業を考えていくといったことが必要なんじゃないかというふうに思ってます。

○山陰中央新報:今回、スクラップ・アンド・ビルドで17億円捻出されたと思うんですが、その点に関しての評価として、例えば各部局がしっかり知事の思いを酌んで努力してもらったとか、どのような評価をしてらっしゃいますでしょうか。

○丸山知事:私、この17億円の水準までというのは、指示をした段階では、正直想像していなかったといいますか、部局の中での見直し、そして重点見直し事業という2段階で、ある意味、経常的なものから政策的なものまで、あわせてやってもらったということについては、しかも、これは数字を削るだけだったら簡単ですけども、その影響、県民の皆さんの受けとめ、関連する業界なり関連のサービスを受けられてる方への影響といったことも含めて、どんな影響が生じるかということもあわせながら、微妙なさじかげんのところも考えてもらいながら積み上げてもらった数字でありますので、大変な努力だったというふうに思っております。その評価というのは、またこれからになりますけれども、編成する段階では、私自身は大変満足をしていると。県庁組織として1年かけて、これはスクラップだけじゃなくて、ビルドも並行してやってもらってますので、ある意味、交付税が大幅に減った平成16年のときというのは、カットをいかにするかという、そういう意味ではカットの話だけだったわけですけども、全部局通じて政策の拡充とカットを両方やっていかなきゃいけないという、右脳と左脳じゃないですが、思考回路が違うことを並行して大がかりでやってもらったということについて、大変ありがたく思ってます。

○山陰中央新報:大きなスクラップと大きなビルドをしたっていうイメージがあるんですが、だからこそ、これから政策の実効性が問われてくると思うんですが、そこの点に関しては、知事はどのような思いをお持ちでしょうか。

○丸山知事:一つには、目標に向かってきちんと実行していくということと、何かちょっと先ほど、余りこういうふうに言っちゃいけないんですけども、やはりもくろみが違った、当初の算段と違ったときには、やはりきちんと早く修正をして、このままでいくのか見直すのかということも機敏に反応していかなきゃいけないというふうに思ってまして、そういった意味で、前に進んでいく突破力とクールな心というか、頭で現状を分析していくという2つの側面で事業を実施していかなきゃいけないなというふうに思ってます。

○山陰中央新報:わかりました。今後もスクラップ・アンド・ビルドは全事業を対象に。

○丸山知事:いや、スクラップ・アンド・ビルドって、物の言い方ですけどね、毎年やってることでありますので、それはことしと同じような数字が出てくるとは思いませんけども、当然、毎年度、予算編成の中で収支不足なり財源の見通しを立てながらいろんな各部局にお願いをして編成をしていくという中で、既存事業の見直しというのが、しなくていいという年はないというふうに思ってますし、新規事業がない年もありませんから、そういった意味では、規模は違ってもスクラップ・アンド・ビルドというのは毎年行っていくということになろうと思います。ちょっと仕組みの話はまた、それをスクラップ・アンド・ビルドという言い方をするかどうか、ことしと同じことをやるというふうに誤解されるかもしれませんのであれですけども、既存の事業を見直して新しい財源、新しい政策に充てる財源を生み出していくということは普遍的に求められてることだというふうに思っております。

○山陰中央新報:それは、見直す見直さないを考える事業の対象としては、やっぱり全ての事業を見て考えていかれるということで大丈夫ですか。

○丸山知事:はい。

○山陰中央新報:わかりました。ありがとうございます。

○山陰中央テレビ:済みません、山陰中央テレビの藤谷です。

これまでも何度もお伺いして大変恐縮なんですけども、きょう、改めて議会にお示しされる最終案として少人数学級、放課後児童クラブのパッケージ案の県としての案を示されたわけですけども、いろいろ県民の方にお話を聞いたりする中で、今回、2.5億円を結果的に捻出される中で、なぜその矛先といいますか、放課後児童クラブなどを支援するために教育のほうからお金を捻出しなければならないのか、そこをなぜてんびんにかけなければいけなかったのかという声が今でもやはり聞こえてくるんですけども、そのあたり、改めて御説明していただけないでしょうか。

○丸山知事:これまでも御説明しているとおり、あらゆる分野でスクラップ・アンド・ビルドをやっていくというのは資料の3のとおりであります。今回の子育ての拡充というのは、結果としては、ほぼ、資料3で数字が出てると思いますけど、この3つを並べてみても、4億4,000万円に対して2億5,000万円を捻出ですかね、ざっと言うと。そういった状況でありますので、これはほかの分野も含めて財源の捻出をさせていただく中で、その一つとして教育も例外とはしなかったという形で、別に教育とか少人数学級だけを捉まえてやったわけではなくて、恐らくちょっと個別個別見てませんけども、教育委員会の予算の中でも、これより小さなスクラップ・アンド・ビルドというのはあったと思いますので、これはどこかを聖域とはしなかったということであります。

○山陰中央テレビ:全てをスクラップ・アンド・ビルド、全事業を対象にされて、結果としてというのはわかるんですけども、どうしてもパッケージというのが最初にぽんと出た結果、お子さんを持つ保護者さんからすると、昼間は学校に通わせて、夕方、放課後児童クラブに入れて、時間が長いのは学校のほうが長い。でも、学校が長いのに学校のほうの予算を削減されて放課後児童クラブのほうにお金をつけられるというふうに見えてしまうと、何でかなというふうな疑問が、おんぼらとした疑問が皆さんある。資料を見ながら、我々、見てれば何となくわかるんですけども、ちょっと知事のお言葉として、そのあたりをわかりやすく一言で言いあらわしていただけないでしょうか。

○丸山知事:どうでしょうか、今、おられる時間で例えられましたけども、やっぱり子供さんが生活されてる時間をトータルとして眺めて、県としてのお金のかけ方として、現状のままでいいのかどうかということを見たときに、繰り返しになりますけど、47都道府県の中で47番目の財政力のところで、県財政オンリーで全国トップクラスの少人数学級を編制してるというところをある程度見直しさせていただくということは可能じゃないかというふうに思ったところです。

ついでに申し上げますと、同じくトップクラスといいますか、恐らく島根県より若干水準の高い鳥取県でもやられているじゃないかというふうにおっしゃる方もおられますけど、鳥取県の場合は加配の1人当たり200万円の協力金を市町村から出してもらって、県財政だけではなくて、市町村と一緒になってやっとできてる。そういう中でいきますと、まさに、鳥取県とほぼ同クラスですけども、鳥取県よりもはるかに県財政が力を入れて、県財政だけで実施してるという意味で、鳥取と比べても、島根のこの負担の仕方というのは、県財政としては非常にぬきんでてるという状況の中で、片や放課後児童クラブの待機児童が生じていて、それが働くことと両立をするということとの兼ね合いで難しい問題も生じてるといった状況をそのまま置いておくということと両立するんだろうかという、そういう問題意識で提案させていただいた内容であります。

当然、財源に余裕があれば、東京都であれば両方実現できるのかもしれませんが、どうしても、例えば子育てだけ、子育て世代の方であれば当然子育ての部分に着目されて、ほかの分野もあるんじゃないかというふうに思われると思います。それは当然のことだというふうに思うんですが、結局のところ、子供さん方が高校の段階、大学進学、県内か県外か分かれますけども、最後、仕事につかれて子育てをしてもらうという人生選択をしていただくためには、教育だけでは足りないわけですね。やはり働く場所をきちんと確保するということも必要ですし、それがなければ親御さんも戻ってこいと言いにくいわけですので、そういった産業振興ということもやっていかなきゃいけないし、中山間地域、いろんな報道でもありますように、個人の医院が閉まってしまう、長らくあった地域唯一の医院が閉まってしまうとか、携帯電話会社の販売店が営業が難しくなってしまうとか、そういう具体的な問題が生じてることに対する手当てをきちんとしていかなきゃいけないということも含めて、県政として求められてる分野というのはいろいろありますので、そういった分野はそういった分野でスクラップ・アンド・ビルドしていかなきゃいけないということで、ほかの分野があるんじゃないかというお考えが、それぞれのその分野の方ごとに当然ある、恐らくそのほかの、農林水産業でスクラップされた分野の方だって、なぜここなんだという思いは多分あろうかと思いますけども、そういうことの積み重ねで、ともかく財源を捻出して新しいことに取り組まさせてもらいたいというのが今回の島根創生計画なり、この予算の考え方であります。

そういった意味で、まだまだ御理解をいただけてないということは十分に頭に入れながら、この予算審議なり、うまくいけば予算成立した後のいろんな場面もありますので、できるだけそういった県の事情なり県の考え方について私自身、また県の職員としてきちんと説明をしていくように努めていきたいというふうに思っております。

○中国新聞:中国新聞の口元です。

済みません、少人数学級の関係なんですけども、改めて今回、小学1年の部分を、基準を現状どおりでいくということにしたということですけど、どのあたりを一番考慮して、そこの変更を決めたんでしょうか。

○丸山知事:やはりこれは教育委員会が、新田教育長が県内の市町村の教育長さんのお話を伺う中で、率直に申し上げて、最初の段階はなかなか入り口論のところで、そもそも見直すこと自体が反対だといった形でのやりとりが多かったように伺っていますので、どうしても最初からというわけにはなりませんでしたが、市町村長さん方との間での御理解をいただけるようになって、徐々に教育長さん方と具体的な話について意見交換することが、後半できてきました。できるだけ直接、間接、電話だったり出かけてもらって話を伺う中で、教育委員会、教育長のほうから、この小学校1年生のお子さんについて、ある意味、事前情報がない保育園、幼稚園から入園されて、どういうお子さんかという情報がない中で向き合わなきゃいけないお子さん方ということを踏まえて、やはり中学校1年生と同じような現行水準の維持といった方策がとれないだろうかといったお話が強かったということで、教育委員会からこの点、何とか見直しができないだろうかという話を受けて、それは、まさに教育上の内容として、それが一番だというふうに教育委員会のほうで判断されて、私のほうに来られましたので、これは財源問題でもありますので、スクラップ・アンド・ビルドの資料3で見ていただきましても、何とか全体として平年度ベースの入り繰りができる5,000万円という数字であれば、スクラップ・アンド・ビルドの範囲内で受けとめられるんじゃないかということで、もしかすると教育委員会としてはもっとというお気持ちがあったかもしれませんけども、ある意味、最小限、これだけはというお話を受けて、私としても、その内容であれば、財政問題として、財布を預かる立場として、何とかこれは対応していこうというふうに考えて、最終案に盛り込まさせていただいたというところであります。

○中国新聞:もう1点、済みません、小1の基準変更とあわせて、スクールサポート事業の後継措置ということで、小学1、2年と中学1年で非常勤の方をつけるという案も新しく提案されてるかと思うんですけども、そこも含めた最終案全体として、できばえといいますか、知事としてはどのように今の最終案を思われているでしょうか。

○丸山知事:スクールサポートの後継措置がとられたというのは、柔軟な教員配置をしてもらいたいという市町村長さんなり市町村教委からいただいていたことを具体的に実現されたという内容だと思ってます。実際、小1のときは30人編制、それから小2のときは32人、小3が38人という形で、毎年数字が入れかわりますので、例えば31人の小学生が入ってくるときに、31だと、最初は2クラス、翌年1クラス、そしてまた1クラスという、確実にクラス数が変わっていくことが、ちょっと転勤とかあればまた変わりますけど、そういうことが確実に見込まれる中で、それがいいのかどうかということを学校単位で判断されて実施をされるということは、柔軟な教員配置という考え方に沿ってるだろうということで、ある意味、何人以下であればクラスを分割しますよというのは、少人数学級になって、親御さんですとか学校の先生というのは、ある意味、安心だと思いますけども、ただ、年ごとにクラスの編制ががらっと変わっていくということがいいのかどうかということを含めて学校で判断してもらって、どういうふうにうまく教員を使ってもらうかというふうなことを考えてもらって、よりよい教育成果が出ればいいだろうということで、そういう意味では裁量を持ってもらうということで、教育委員会のほうで考えられた案なので、それはそれでよかったというふうに思っております。

そういう意味といいますか、物すごく厳密に言うと、その部分は、私からすると、ある意味、私のほうは財政問題としてどう捉えるかというところが一番の視点になりますので、そういったところについては全く財政的な影響が、減がありませんから、それは本当によりよい案になったというふうに思ってますし、30から32の話は、教育上の効果としてはよくなったというふうに思いますけども、財政的にはちょっときつくなったということで、教育委員会としては多分いいんだけど、私の場合は一長一短というところというのが客観的な評価じゃないかというふうに思います。ただ、これは、そのほうがいいという判断を私がしたわけですので、これはよりよい案になったというふうに私は認識しております。ただ、その結果が何点かというのは、私が評価するのはやめておきます。

○中国新聞:済みません、ありがとうございました。

○中国新聞:済みません、中国新聞の岡田です。

今、少人数学級編制で何点かでしたけど、初めての予算編成全体のできばえを点数として評価するなら、知事としては何点と。

○丸山知事:私のマネジメント全体の取りまとめがどうだったかというところはあれですけども、県職員の皆さんの頑張りは、これは120点だというふうに思います。そのトータルコーディネートとして、私が何点とれてるかというところは、これは皆さんの評価にお任せをしたいというふうに思います。これは、個々の職員の皆さんの頑張りというのは120点で、私が全体としてどう取りまとめるかによって、全体の仕上がりの責任は私にありますので、それについては、それが本当に県民の皆さんの評価だというふうに思いますが、そこは県民の皆さんの評価に委ねたいというふうに思っています。私自身は結果を、予算というのは、ある意味、計画表でありますので、この執行も含めて、この予算を執行することで、県議会にお認めいただいて執行させていただくということを通じて、どれだけの結果が出せるかってことが本当の県民の皆さんの評価だというふうに思っておりますので、執行も含めて抜かりなく、県民の皆さんに与えていただいた財源を最大限に活用して、効果を出せるように、また県職員の皆さんと一緒に頑張っていきたいというふうに思ってます。

○中国新聞:もう1点、知事も冒頭におっしゃられてましたけど、規模自体は前年並みで、決して新規・拡充がたくさんあるからといって、予算規模として膨らんだわけではないと。そういう意味では積極予算とはなかなか言えない状況かなと思うんですけど、その辺の御認識はいかがでしょうか。

○丸山知事:積極予算を組めるかどうかは財源との兼ね合いですので、それは数字、規模としての積極型を追うということは、財政上の、財政構造を悪化させる最大要因になりますので、そこは県の厳しい財政状況を踏まえて、それは、そういう方策はとらなかったということであります。これは、規模で積極的じゃないととられるのは、もうこれ、いたし方ないということだと思いますので、中身で積極的と思っていただけるような予算だと私自身は思ってますが、ともかく予算の説明、また執行において、そういった評価をいただけるように、自分自身、また県職員の皆さんと一緒に頑張っていきたいというふうに思っております。

○中国新聞:規模を大きくすると財政悪化するということで、構造的な財政の弱さですわね、そこをこれからどう埋めていくかというのはかなり難しい問題だと思うんですけど、何かこれという手を今、思い浮かばれますか。

○丸山知事:いや、もうこれは、人口減少に歯どめをかけるという話、5,000人の減という話というのは、1,000人単位で亡くなるとか、どこかで一遍に5,000人亡くなると、結局一人一人の話になりますので、ともかく生まれる子供さんが一人でもふえるように、そして戻ってもらえる、残ってもらえる若者を一人でもふやしていけるようにということの、これは市町村の皆さんとか経済界の皆さんと一緒にやらなきゃいけないことですけど、そういうことをすることで、ともかく若い皆さんがふえれば納税者もふえるわけですし、市町村であればおうちを建ててもらって固定資産税もふえていくと、そういった形で取り組んでいきたいと思っています。

ちょっと予算の中では申し上げませんでしたが、今、島根で人口がふえているのは、知夫村なんですね、知夫村。これは放牧地がたくさんあって、そこが住居を移せば低廉に安い料金で使えるという意味で、非常にハードルが低くて、今あるもの、自然を使って畜産、子牛生産をしていくことが大変やりやすいという地の利、離島というのは厳しいわけですけども、そういう島の成り立ち、島の歴史からして、そういう土地の利用ができるという地の利を生かして若い方々がたくさん子牛生産農家として移られてきてると、そういったこと。ほかにないところを使って、子牛の価格が上がってきてるという時流にちゃんと乗って生活の糧を得られてる方もおられますので、そういった、これはどこでもできるわけじゃありませんので、その土地なりのやり方をしていく。そして、今回もそういう放牧地がちょっと荒れてるとこがあるので、そこを改良して、より受け入れ可能な頭数をふやしていくような牧地再生といったことにも取り組んでますし、よく畜産関係者から怒られますけれども、鳥取県よりも価格が低くなっている肉牛の値段が上がるように、母牛、父牛の改良を、お金をかけて今年度からやっていこうというふうにしておりますので、そういったことを通じて、ともかく、一つの薬での特効薬はありませんので、マーケットに合った生産活動を拡大していくということを地道に積み重ねて、若者、若い人たちに子育てをしていただける、仕事を楽しんでもらえるという場所を一つ一つふやしていくということで取り組んでいきたいと思います。

ちょっときょうは長いので、予算なのでもうちょっと聞かないと怒られちゃいますね。あと15分ほどとって。

○山陰中央新報:よろしいですか。済みません。山陰中央新報の高橋です。

減債基金を33億円取り崩されたことについてなんですけれども、これ、積み戻しがないということで、今の予算、一応今回、収支均衡という形にはなったんですけれども、知事としては収支均衡ができているという御認識なのかどうなのかというところはいかがでしょうか。

○丸山知事:これ自体は、財政見通しで予定をしているとおりの数字で済んでおりますので、ある意味予定内で、想定以上に取り崩さなきゃいけなかったという状況は避けられているというふうに理解しておりますが、やはり一時的な財源に頼っているという状況で、収支見通しの中では、5年間の中で使い切ってしまっているということを、もう盛り込んでます。ただ、それで20億円ぐらいのやっぱり財源不足額が毎年出てくるということでありますので、究極は20億円の収支不足をどうしていくかということに取り組まなきゃいけないという状況は変わらないというふうな認識であります。

○山陰中央新報:やっぱり収支が均衡まではなかなかまだ至らないなというような。今回は20億円、財源不足が出た上に、減債基金を33億円取り崩してるという状況なので、減債基金がなくなれば、よりやっぱり厳しいという。

○丸山知事:今の見通しでいくと、まず減債基金を取り崩すこと、なくなってしまうことは織り込みながら、その結果20億円の財源不足が出るので、そういう意味では、この33億ということ自体が後で直撃するという数字ではないと思ってますが、20という数字が毎年出てるということ、その状況が9月の財政見通しの中で大幅に改善してるというわけでも恐らくないでしょうから、それは引き続きの課題だというふうに捉えております。交付税の増とかで改善する部分があれば、これは、私自身はウエルカムですけど、そういう楽観的な見通しを前提に対応して、その見込みが外れてしまうと大ごとですので、物事はかた目に見て対応していくということで考えております。

○山陰中央新報:あともう1点ですが、知事は溝口県政時代に局長、部長として溝口知事に仕えられた御経験もおありですが、溝口県政時代の予算編成のときと、今、知事になられて予算編成されたときと、違いというか、手法は何か変えられた部分、それと踏襲された部分、いかがでしょうか。

○丸山知事:私、あんまり予算持った部を持ってなかったんで、環境生活部と政策企画局の2つだったので、それほど予算編成の全体を見てたわけではないんですけども、比較的、私の場合はいろいろ現場も見させてもらってますし、これは知事就任前の選挙戦の段階からいろんな、こういう構造的な困り事があるんだというお話、先ほどの農家の後継者不足の話とかを伺っておりましたんで、そこはもう、ボトムアップを待つのではなくて、もう早目に問題意識を伝えて考えといてもらおうと、これは予算編成だけではなくて、島根創生計画の素案の段階から、いろんな宿題といいますか、出しましたし、あとは若干、私も公務員でありましたので、神は細部に宿るじゃないですが、大事なことというのは結構細かなことが大事、何を、どういうことに対して、どういう対象に対してどういう経費をどれぐらい支援するかと、これが全く基本的な財政の、県としての支援するときの考え方ですけども、そういったことをどういうふうに置くのかということは、大事な事業については、新しい事業については具体的にどういうふうに考えていくのかということまで、正直、部局との間で考えを聞きましたので、そこはちょっと細かい、口うるさい知事だったとは思います。

○山陰中央新報:それに応えていただけたという実感はお持ちだということですかね、今、職員は120点という評価だと答えていただいたのは。

○丸山知事:はい。私のほうで問題意識を持って、トップダウンというか、こういうことを考えられないかという問題提起も含めてやったのをちょっと幾つか上げましたけど、それ以外のことは県職員の皆さんがボトムアップで、こういう課題があるんでこういうことをやりたい、私のアイデアになかったことを考えてもらってやってくれたということで、ほとんどは各部が考えてくれた政策でありますので、そういった意味では、私が言ったことはごくわずかで、各部のほうで日々の仕事の中からいろんなアイデアを出してもらって予算をつくってもらった、アイデアを出してもらったというふうに考えてます。

○山陰中央テレビ:済みません、山陰中央テレビの藤谷です。

組織改編で、広報部、また政策企画部に統合というふうな形で、3年前のもとの形に近い形に戻ると思いますけど、改めて、せっかく3年前つくられた新しい部署だったわけですけども、それを統廃合する狙いを教えてもらってもいいでしょうか。

○丸山知事:広報部は、この3年間、新しい取り組みをいろいろやってもらいました。対外的な島根のPRをきちんと、時流といいますか、SNSとか新しいツールを使ったり、昨今のテレビメディアの興味というものを分析しながら、いろんな話題づくりですとかいうこともしてもらってますし、そういった意味で、私が政策企画局長時代が、広報もあったときの局長だったですけど、私が単独で局長としてやってたころだったらできなかったことを、今たくさんやってもらってます。そういったことというのは引き継いだ上でやっていかなきゃいけないので、そういう意味で、政策企画局長一人ではとてもできないということで、担当の理事を置いて、今までの取り組みをきちんと継承してもらった上で一緒にやってもらおうというふうに思っています。

これは、政策を企画する上でいろんな、車座とか女性活躍100人会議とか広聴、県民の皆さんのお話を伺うというプロセスを広報でやってもらったりしてますし、そういった意味で、県民の皆さんの話を聞きながら、またメディアの皆さん方の指摘を聞きながら政策に反映していくということでいきますと、すごくつながりが深いですし、政策を知ってることで、政策企画局で県庁の政策全般を知っていることで、何をPRしていくのか、何が県政として課題なのか、こういうところに力を入れて取り組んでいるということがわかっているところが広報をちゃんと担っていくということで、相乗効果が両面にとって、いい企画にもなるだろうし、いい広報になるだろうというふうに思ってますので、そういった意味で相乗効果をお互いに期待してやっていくということであります。ただ、そのまま戻してしまうと、ただ単に昔の時代に戻してしまうと、今やってもらってる新しい取り組みというのがなかなか続けるのが難しいというふうに思ってますので、広報担当の理事、広報広聴担当の理事を置いて、今までの新しい取り組みとか対外的な情報発信との、外とのいろんなコネクションづくりとかコミュニケーションをとってもらうという意味で、政策企画局長だけでは足りないというふうに思いまして、理事も置いて、今の機能をきちんと引き継げるような体制で統合したいというふうに思ってます。

○山陰中央新報:よろしいですか。山陰中央新報、片山です。

2点お伺いをします。

今回、当初予算を見ると、U・Iターンのところで、UとIをきちんと分けて、その中でも特にUに力を入れてるような予算配分になってるようなことを思うんですが、そこの狙いと、意気込みというところでちょっとお伺いできればなということです。いかがでしょうか。

○丸山知事:やっぱり島根のことを何も知らない方に対するアプローチと、島根、または地元の、18歳まで過ごされた、島根を知ってる方に対するアプローチと、やっぱり根本的に違うはずなので、島根生まれの方というのは、生まれたところに戻るかどうかという選択をしてもらうかどうか。Iターンの方というのは、いろんなところがあるけど、どこにしようかなという中で島根ってよさそうだねっていうふうに思ってもらわなきゃいけないという形で、ちょっとアプローチが根本的に違う。県人口として新しい仲間に加わってもらうという意味では同じなんですが、やはりUの方とIの方では島根に対するもともとの感度といいますか、取っかかりのところが違いますから、そこはアプローチを分けていったほうがいいんじゃないかなということで、地域振興部のほうで今回、政策のほうを2つ、切り分けて、体系立ててやってもらうようにしているということですね。

あとは、Uターンという意味で、島根生まれの女性の方のUターンの率がやっぱり男性に比べると低いといったことも、それを通じて明らかになってきましたので、やっぱり女性向けのセミナーなりをちゃんと開いて、島根から一旦出られた方々が島根に戻りにくいと思われてるとすると、どういうことになるかということの情報収集も含めて、島根から出られてる女性の方に対するアプローチを強めていくということもあわせて行うようにしております。

○山陰中央新報:ありがとうございました。


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