教育環境充実・島根の高校
豊かな自然や歴史、文化、産業、温かな人間関係や地域社会。この恵まれた教育環境を生かして、島根県では、学校・家庭・地域が一体となって魅力ある教育を進めています。また、世界にも通用する人材を育成するための情報通信技術(ICT)機器を整備するなど、時代のニーズに対応した教育にも取り組んでいます。
矢上高校の牛舎を見学
しまね留学
学校巡るバスツアー開催
人口の少なさから、一人一人にあわせた手厚い指導や個性を大切にする教育ができる島根県。豊かな自然の中で地域との交流ができる教育環境が注目され、「しまね留学」で県外から入学してくる生徒の数は、この9年で約3倍に増えています。(令和元年度入学者数195人)
7月30、31日には、県外の中学生と保護者を対象に、県中央部の4つの高校をめぐるバスツアーを実施しました。東京や大阪などからの参加者は、「放課後にはどのような学習ができるのか」「寮生活はどのような感じか」など次々と質問。関心の高さがうかがえました。
見学先の各校では、地域資源を活用した魅力ある教育の内容が紹介されました。「豊かな自然を生かした多様な学び」を特徴としている矢上高校では、産業技術科が実習で使用する牛舎や農場を高校生が案内。トマトの収穫体験も行われました。
島根中央高校では、地域を学習の場とし、文化や特色、地域の課題や可能性を考える「地域デザインコース」の紹介のほか、県外生一人一人に町民ボランティアが付き、親代わりとしてサポートする「まち親制度」の説明がありました。まち親は病気やけがの際のサポートが主な役割ですが、先輩留学生からは「ときにはご飯に呼んでもらったり、帰省するときには駅まで送ってもらったり、何かと気にかけてもらっています」と地域の温かさがわかるエピソードも。子どもを「留学」させる保護者の不安もやわらいだ様子でした。
留学生が生活する寮も充実しています。島根県は公立高校の寮の保有率が日本一高く、全国から生徒を受け入れることができます。説明会に同席した先輩留学生からは「寮生活は自身の成長につながる」「勉強に集中できる環境」といった紹介もありました。
このしまね留学は、地元の生徒にも新しい出会いや価値観を運んでくれます。県外生徒と触れあい、切磋琢磨することで視野が広がり、地域の魅力や課題の発見などにつながっています。
島根中央高校の生徒(左端)から話を聞く参加者
地域とのつながりが魅力
川本町学習交流センターコーディネーター
須崎開人さん(22)
=東京都世田谷区出身=
島根中央高校にしまね留学した経験者です。地元である東京の大学に進学しましたが3年間を過ごした川本の役に立ちたいと思い、大学卒業後、町の地域おこし協力隊として戻ってきました。川本でコーディネーターにならないかと声を掛けてもらったのがきっかけで、この春から高校時代を過ごした寮で寮生の生活をサポートしています。高校生の時には、同級生のまち親さんの家へ行き、一緒にご飯を食べることもありました。今の寮生たちにも、地元とのつながりを作り、川本町のことを好きになってもらいたいです。
しまね留学推進高校
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ICT機器整備
分かりやすい授業で生徒の意欲向上
県立津和野高校の英語の授業。山根幸久教諭が手元のタブレット端末を操作すると、テキストの内容がホワイトボードに投影されます。「画面がカラーで生徒たちは分かりやすく、今どこの部分をやっているかもとらえやすい」と山根教諭。タブレット端末やプロジェクターなどといったICT機器を使った授業は、先生にとっては板書する時間を減らせ、その分を生徒の発言や一緒に考える時間に活用することができ、授業改善につながっています。
県では、「思考力・判断力・表現力」等を育成するアクティブ・ラーニング(主体的・対話的で深い学び)型授業への転換を進めるため、県立高校のICT環境の整備を行っています。平成30年10月に県立高校の普通教室に短焦点プロジェクター、実物投影機、教員用タブレット端末を整備。今年の秋をめどに、県立特別支援学校の普通教室にも設置する計画です。ICT機器整備によって、分かりやすい授業が進められ、生徒の学習意欲の向上が期待できます。
津和野高校で行われているICT機器を使った授業
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