皆さまには健やかに新春をお迎えのことと存じます。

昨年の夏は県東部を中心とした大雨により、住宅等の浸水被害が発生したほか、土砂崩れや冠水による道路の寸断、農林水産業への被害が生じました。被災された方々に心からお見舞い申し上げます。

また、昨年10月末に県内の養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザにつきましては、地元自治体や関係団体の皆さまのご協力もいただき適切な防疫措置を行うことができました。今後も、引き続き県内全域で発生防止に取り組んでまいります。

さて、県内の山陰道では、今年度、出雲ICから出雲多伎IC間が開通する見通しとなっております。これにより、県東部と西部の高速道路がつながることから、県内全域での観光・地域振興に寄与するものと期待しております。

また、航空路線では出雲とベトナムを結ぶ国際チャーター第2便が3月に運航される予定です。その他、台湾など、ターゲットとする国や地域に対するプロモーションや受入環境の整備、大阪・関西万博を契機とした外国人観光客の誘致を進めてまいります。

県では、現在、来年度からの「第2期島根創生計画」の策定作業を進めております。人口減少に歯止めをかけるうえで、実質賃金の減少による若者の将来不安や東京一極集中による地方の人口社会減等、一地方では解決できない日本社会、日本経済全体の課題の解決について、国に求めていくとともに、引き続き、豊かな自然・文化や人間らしい温もりのある暮らしなど、本県のすばらしい魅力を生かし、目指すべき将来像である「人口減少に打ち勝ち、笑顔で暮らせる島根」の実現に向けて、総力をあげて取組を加速させてまいります。

県民の皆さまのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

島根県知事・丸山達也

日本一の高さを誇る「出雲日御碕灯台」や朱塗りの社殿が特徴的な「日御碕神社」があり、多くの人が訪れる観光地。昨年7月の大雨で市街地への唯一の県道が崩落し大きな被害を受けたが、仮設道路が整備され、地域に観光客が戻り始めた。後押しするように、朝日が優しく照らす。