しまねびとNo.02
隠岐の魅力を伝えたい
隠岐の島町に今春、開業したゲストハウス碧を経営する和田達也さん、芙美さん夫妻。Iターンして感じた島の良さを観光客へ伝え、地域の盛り上げにつなげようと奮闘しています。
同町に来る前は関東で働いていた達也さん。転勤が多く周囲に知人がいない環境を、一緒に暮らす芙美さんは心細く感じていました。
そんな時、たまたまテレビ番組で見たのが海士町の特集。離島暮らしへの憧れが膨らみ、東京都であった島根県の移住イベントを訪れ「地域の人達のつながりが強い」と紹介があった隠岐の島町へ移住を決めました。
当初は不安もありましたが、住民が温かく迎えてくれたことですぐに打ち解けました。忙しい時には近所の人が子どもの面倒を見てくれたり、体調が悪い時はご飯を作ってくれたりするなど都会暮らしではなかった周りの人の支えを感じています。
「この島でなじめなかったらほかに行くことも考えていました。でも出会った人は優しい人ばかりで、今後もずっと隠岐に住み続けたいと思っています」(達也さん)
夫妻が住んでいる地域は人口が100人を切り、高齢化も進んで飲食店や衣料品店がありません。そこで地域を盛り上げようとインド服の販売イベントを開催したところ地区内外から多くの人が訪れました。
経営するゲストハウスでも、宿泊客となるべく交流するように努め、定番の観光地だけでなく地元住民しか知らない穴場のスポットに案内するなど、離島の観光を楽しんでもらおうと全力です。
達也さんは「観光客が少ないこの地区に人を呼び込み活性化させたい」と意気込み、芙美さんは「隠岐は空も山も海もきれい。若い人に良さを知ってほしい」と来訪を心待ちにしています。
ゲストハウスの前で笑顔を見せる達也さん
ゲストハウス碧(あお)
和田達也(わだたつや)さん・芙美(ふみ)さん
達也さんは富山県、芙美さんは宮崎県の出身。平成31年春に隠岐の島町に移住し、達也さんは地域おこし協力隊として活動。協力隊の任期終了後、築100年以上の古民家を改修し、令和5年5月に開業。
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