島根県勢が躍進〜全国和牛能力共進会〜
日本一の和牛を決める「第12回全国和牛能力共進会」が2022年10月に鹿児島県で開かれました。島根県からは全9部門に計21頭を出品し、総合力を競う6区で肉質評価1位の素晴らしい成績を収めるなど、「しまね和牛」が全国で高い評価を得ました。生産者と関係機関が切磋琢磨した取組が実を結び、今後のブランド強化や担い手育成の弾みとなることが期待されています。
和牛のオリンピック共進会
5年に一度開かれ、和牛のオリンピックとも称される共進会。全国各地の畜産農家が手塩にかけて育てた優秀な牛が勢ぞろいしました。
審査を受ける島根県の代表牛。体格や体形のバランス、毛並みの良さ、顔つきなどさまざまな観点から評価されます。
参加者の喜びの声
6区などに出品した、藤増の藤江信賢(ふじえのぶたか)社長
県やJAと連携して牛の健康管理などに取り組んだ結果が高評価につながりました。畜産農家の意欲が向上するように、関係者と協力してPR活動にも力を入れていきます。
6区の総合評価群や、枝肉の質を審査する7区、8区で高評価を獲得し、笑顔を見せる出品者たち。
総合評価群(6区)「肉質評価1位・総合評価3位」/特別賞「脂肪の質賞」※/脂肪の質評価群(7区)「2位」/去勢肥育牛(8区)「2位」
※JAしまね吉田肥育センターの出品牛は、牛肉の美味しさや口どけの良さに関わるとされる「脂肪の質」の数値が、全出品牛で最高値!
出雲農林高校3年生・落合七海(おちあいななみ)さん
1年生の頃から牛の餌やりや調教、床替えなど頑張ってきました。その成果が出て、達成感があります。勉強を続け、将来は県内の畜産業界で働きたいです。
特別賞「顔品賞」/特別区「5位」
高校や農林大学校を対象にした特別区で、5位に入った出雲農林高校の生徒たち。代表牛の「すずらん」は従順でおとなしく、「品位のある」顔付きが評価され、特別賞「顔品賞」にも選ばれました。
オール島根の取組で成果生む
2019年2月県内の関係機関では、共進会での躍進を目指し知事をトップにした協議会を立ち上げ、対策を強化しました。
県のエース種雄牛「久茂福(ひさしげふく)」を中心に、各地の繁殖農家や酪農家が育てた優秀な雌牛との交配や代理出産で候補となる子牛をつくりました。肥育農家では肉質や脂肪の質を向上するため、農場を訪問し合うなどして肥育技術を磨きました。
代表牛の選定にあたっては、超音波技術を活用し、肉質を的確に把握。肥育経過や遺伝的な能力から総合的に検討した上で、選りすぐりの代表牛を送り出しました。
こうした努力の末、枝肉が審査対象となる「肉牛の部」の3部門で、いずれも2位以上に入りました。
県は、「しまね和牛」の肉質が全国トップクラスと認められた成果を活用して販路を広げ、農家の所得向上や生産拡大などに取り組みます。
評価された3つのポイント
1.柔らかく、口当たりの良い脂肪の質
2.赤身の中にきめ細かく入った霜降り
3.牛1頭から取れる肉の割合が高い
高く評価された島根県代表牛の枝肉
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