しまね景観賞は30周年
県内の魅力ある景観をつくりだしているまちなみや建造物・活動などを表彰する「しまね景観賞」。平成5年度の創設以来、累計で3507件の応募があり、296の物件が大賞や優秀賞などを受賞しています。
第21回大賞「天国に一番近い里」(邑南町)
邑南町上口羽にある川角(かいずみ)集落の住民は、耕作放棄地が目立つ棚田を前に、このままでは里山や古里の風景が失われ、集落がなくなってしまうとの危機感を持っていました。そこで平成19年に始めたのがハナモモの植栽。標高が高い場所に集落があることから「天国に一番近い里」と称しています。住民の努力により、ハナモモの咲く時季になると、多くの観光客が訪れるようになり、平成25年の大賞となりました。
受賞後の川角集落は?
受賞当時は約1400本だったハナモモが、今は約2400本まで増えました。受賞をきっかけに、集落のことが広く知られ、訪れる人はさらに増加。集落の人たちは「今後も桃源郷のような美しい景観を守っていきたい」と活動を続けています。
しまね景観賞審査委員会
藤岡大拙(ふじおかだいせつ)委員長に話を聞きました
「天国に一番近い里」を訪れた藤岡委員長(左)と大西友子審査委員(右)
Q
「しまね景観賞」を振り返っての感想を教えてください。
A
30年も続き感慨深いです。始まった当時は、大きな建物が大賞でしたが、現在は古いものや歴史があるものが大賞やその他の賞を取るようになり、景観に対する価値観が少しずつ変わってきたと思います。
Q
特に印象に残っているのはどこですか。
A
「医食の学び舎(や)・旧畑迫(はたがさこ)病院・展示室」や「天国に一番近い里」ですね。この春、久しぶりに天国に一番近い里へ行きましたが、活動が継続されて、さらに素晴らしい景観になっていました。
Q
今後に期待することはなんですか。
A
受賞は終わりではなく、あくまでも始まり。これを契機に地域の人の気持ちが盛り上がり、景観づくりが続くことを期待します。新しい視点を入れて、時代に合ったしまね景観賞の形を考えていきたいです。
第13回優秀賞、第20回景観づくり貢献賞の木綿街道の町並み(出雲市)
第14回大賞の島根県芸術文化センター・グラントワ(益田市)
第18回大賞、第25回景観づくり貢献賞の金言寺の茅葺屋根と大イチョウ(奥出雲町)
第25回大賞の医食の学び舎・旧畑迫病院・展示室(津和野町)
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