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小さな拠点づくり

県土の約90%を占める中山間地域では、住民が皆で知恵を出し合い、地域の課題解決に取り組む「小さな拠点づくり」が進められています。


小さな拠点づくりのロゴマーク


地域がつながり、雪を克服/谷自治振興会

(飯南町谷地区)


民家までの道路を除雪する様子
民家までの道路を除雪するスノーレンジャーのメンバー(2018年)


高齢者には大変な雪かき

積雪量が多い中山間地域では、雪かきは大きな負担です。県内有数の豪雪地帯として知られる飯南町・谷地区では、住民が運営する「スノーレンジャー」が活躍。住民の依頼で出動し、依頼料は1時間1500円。家の周辺や車道から玄関までの道の除雪、屋根からの落雪の除去を1件につき1時間程度で行っています。

スノーレンジャー結成のきっかけは約10年前。谷自治振興会の会長だった澤田定成さんが母親の家の除雪を行っていたときのことです。ふと、「母親と同じように困っている人が他にもいるんじゃないか」という思いが浮かびました。「当時は高齢者の一人暮らしが少なかったので、こういった問題への関心も低かった。でも、地域の将来を考えるとこれではダメだと危機感をもったんです」と澤田さん。地区内に声がけをしたところ、各自治会から協力者が集まり、50代~70代の17人で組織が立ち上がりました。


感謝の言葉にやりがい

活動は試行錯誤の連続。隊員によってバラツキのあった除雪機に対する安全意識の統一や、依頼者を待たせない連絡体制の整備など、しなくてはならないことはたくさんあったといいます。

スノーレンジャーの活動対象は広く、地区の全80世帯。冬を迎える前には、依頼が見込まれる家の庭や道路を点検して回ります。冬場の出動回数が80回にものぼる年もありました。それでも「ありがとう。ほんに感謝しかないわ」という利用者の言葉にやりがいを感じると澤田さんは話します。


助け合いの気持ち芽吹く

今年は暖冬で出動が少なかったので、この機会に多くの人たちに活動に興味をもってもらおうと「雪まつり&とんど」に併せて除雪機体験・安全講習会を開催しました。

結成から10年が経って、スノーレンジャーの活動が知られるようになり、住民の中には自発的に近所の雪かきを行う人も出てきています。地域で助け合う気持ちが育まれていると実感する澤田さん。「住民同士の支え合いが地域づくりにつながっていけばうれしい」と話します。


「小さな拠点づくり」をサポートしています

県では、「小さな拠点づくり」に向けて、市町村の職員と連携して住民の皆さまをサポートしています。


谷地区のデータ

2019年4月時点人口208人、高齢化率50%
(2049年推計人口103人、高齢化率65%)
※しまねの郷づくり応援サイトより(2014年と2019年の年代別人口変動が今後も続いた場合の推計)


「雪まつり&とんど」の会場で開かれた除雪機の体験と安全講習の様子
「雪まつり&とんど」の会場で開かれた除雪機の体験と安全講習



●問い合わせ先
中山間地域・離島振興課(TEL:0852・22・5065)
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各地区の人口推計などがご覧いただけます!
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お問い合わせ先

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