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葛飾北斎

江戸時代を代表する浮世絵師(1760~1849)

世界的にも極めて評価が高く、国内外で多数の大規模展が開催


永田生慈

北斎研究の世界的権威、津和野町出身の美術史家(1951~2018)

半世紀かけて収集した「永田コレクション」を島根県へ寄贈


文昌星図の画像
《文昌星図》【前期展示】


葛飾北斎(かつしかほくさい)に関する多くの著作、論文を執筆し、国内外で多数の「北斎展」を監修した浮世絵研究家・永田生慈(ながたせいじ)氏。半世紀にわたって収集した「永田コレクション」には、北斎の青年期から晩年期まで、各期の版画や肉筆画(=画家が直接筆で描いた作品)が収められており、画題も、役者絵・美人画・風景画など、北斎が手がけたあらゆる分野の作品がそろっています。

このコレクションの中には保存状態が良い初摺(しょずり)〔=初版〕の逸品が数多くあり、北斎を代表する絵手本《北斎漫画》をはじめ、国際的にも名高い《冨嶽三十六景・凱風快晴(がいふうかいせい)》や《同・山下白雨(さんかはくう)》は、板木の欠損がない初期の鮮やかな摺りを観ることができます。

世界に一点または数点しかない作品もあります。例えば、《鍾馗(しょうき)図》は北斎が春朗と名乗っていた画業初期の肉筆画で、「春朗」の落款(らっかん)〔=サイン〕を有する現存唯一の作品です。また《亀図》は、それまでの画号から「北斎」へ改名した際、北斎自身が出資して制作した珍しい摺物(すりもの)〔=私的目的で作られた版画〕で、現存する二点はいずれも永田コレクションに含まれています。

こうした北斎の作品に加えて門人の作品も幅広く網羅した「永田コレクション」の総数は2000件を超えます。北斎の画家人生はもちろん、同時代や後世に与えた影響まで多角的に見ることができる内容であり、北斎に関する個人コレクションとしては世界屈指の規模を誇るといえるでしょう。

2017年、島根県はこの「永田コレクション」の一括寄贈を受けました。島根県立美術館では今後およそ10年をかけてこの壮大なコレクションを調査し、数回の展覧会を通して、その全貌を公開する予定です。まずは開館20周年記念に当たる本展において、コレクション中の主要な作品を受贈後初公開します。永田コレクションの全貌公開に向けた〈序章〉をぜひお楽しみください。


冨嶽三十六景・凱風快晴の画像
《冨嶽三十六景・凱風快晴》【前期展示】


冨嶽三十六景・山下白雨の画像
《冨嶽三十六景・山下白雨》【後期展示】


鍾馗図の画像
《鍾馗図》【前期展示】


亀図の画像
《亀図》【後期展示】


肉筆画帖(鮎と紅葉)の画像
《肉筆画帖(鮎と紅葉)》【後期展示※展示箇所の変更有】


島根県立美術館のロゴ


◎作品は全て島根県立美術館所蔵


開館20周年記念展「北斎・永田コレクションの全貌公開〈序章〉」

【前期】2019年2月8日(金)~3月4日(月)

【後期】3月6日(水)~25日(月)

【会場】島根県立美術館※火曜休館

●問い合わせ先
島根県立美術館(TEL:0852・55・4700)



お問い合わせ先

広聴広報課

島根県政策企画局広聴広報課
〒690-8501
島根県松江市殿町1番地   
【電話】0852-22-5771
【FAX】0852-22-6025
【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp