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輝々(キラキラ)しまね・つくるはぐくむ地域ブランド7

音楽通し地域に活力創出(浜田市金城町)

河野文影(こうのふみかげ)さん:サウンドファイブ夢の音会会長


地域の魅力を磨き上げ、キラキラと輝く島根のブランド。全国から注目を浴びる県内の取り組みを紹介します。


「夢いらんかね」と半世紀・音楽と都市農村交流で活力創出

浜田市金城町の山中に、にぎやかな歌声や楽器の演奏が響きます。「音楽」をキーワードに力を結集し、夢と歌声のあふれるまちづくりへと走り続けるサウンドファイブ夢の音会(河野文影会長、39人)のメンバーたち。人口減少や高齢化の進むこの地域で音楽イベントを開催し、都市農村交流の拠点となって地域に活力を生みだしています。


サウンドファイブ夢の音会の拠点「森の公民館」で仲間たちと交流する河野文影さんの写真
サウンドファイブ夢の音会の拠点「森の公民館」で仲間たちと交流する河野文影さん(後方左から2人目)。
「夢いらんかね」と始めた活動も半世紀を迎え、さらなる歴史を積み重ねている


「ファイブシャドウズ」が原点

活動の原点は、河野会長の高校時代。同級生5人で結成した音楽バンド「ファイブシャドウズ」です。「バンドは不良がやるもの」という目で見られることもあった当時。学園祭で演奏した「ブルーシャトー」が評判となり、敬老会への出演依頼が届きました。「自分たちが地域に受け入れられたと感じましたね」と河野さんは振り返ります。これをきっかけに音響や裏方をやりたいというメンバーも増え、本格的なライブパフォーマンスができるようになっていきました。


「夢の音村」の青写真を実現

演奏活動が充実していくと、やがて仲間が気軽に集い、腕を磨くための「活動拠点」への思いが募るように。河野会長を中心に仲間たちで夢を語り合い、まずは最初の拠点となる練習スタジオと倉庫を自作しました。

描いた「青写真」は練習環境の整備にとどまりません。地域の内外から人が集まり、交流できる一大拠点にしたいとの思いから「夢の音村」構想へと膨らんでいきます。その実現のためには、野外ステージやキャンプ場といった人が集まる施設整備が必要でした。

その夢は、青写真を描いてから10年後に実を結びます。町が事業主体となって国の補助を受け、野外ステージとキャンプ場のほか、交流研修センター「森の公民館」やバンガローが完成。その後も、自分たちでツリーハウスやバーベキューテラスを造り、今ではメンバーの演奏を目当てとする人はもちろん、合宿や行楽、子どもたちの体験、外国人の交流会など地元や広島県内を中心に年間6600人が訪れています。


金城を全国発信“夢追い人”に

「森の公民館」では、市内の団体と連携して農産品や加工品の地産地消イベント「森の中のマーケット」も開催しています。「農をテーマにしたイベントを大切にしてきました」と河野会長が話すのは、それが地域の「身近な資源」だから。過去には稲苗生産用の巨大なビニールハウスを“音楽ドーム”に見立てたイベントも開催し、プロの演奏家らを招いて800人の聴衆で賑わせたこともありました。

「金城には何もないからと都会に出て行く人も多いけど、やり方を工夫すれば、ここからでも全国に誇れる活動はできる」と河野会長。「『夢いらんかね』をキャッチフレーズに活動を続け、50周年を迎えました。若いメンバーには、ここでの活動を『道場』として経験を積んで、地域の“夢追い人”になってもらいたいですね」と話します。


再生のキーワード

  • 仲間と夢を描き、地域と連携しながら実現
  • 音楽が都市と農村の交流の扉を開けた
  • 身近な地域資源を活用したイベントの開催

ファイブシャドウズの写真
ファイブシャドウズ


森の中のマーケットの写真
森の中のマーケット


子どもたちの民泊の様子
子どもたちの民泊


外国人交流会の写真
外国人交流会



●問い合わせ先
夢の音村「森の公民館」(TEL:0855・42・2900)



お問い合わせ先

広聴広報課

島根県政策企画局広聴広報課
〒690-8501
島根県松江市殿町1番地   
【電話】0852-22-5771
【FAX】0852-22-6025
【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp