広がる認知症カフェ
認知症の人や家族、専門家、支援者らが集う「認知症カフェ」。気軽に介護の悩みを相談したり、情報交換を行ったりすることのできる憩いの場・心のよりどころとして県内で増えています。県では、認知症カフェの設置、利用を推進して、認知症の人を温かく支えることのできる地域づくりを進めています。
5人に1人が認知症に
全国の認知症高齢者数は平成24年の462万人から、平成37年には最大730万人に増え、65歳以上の約5人に1人に上ると推計されています。県内の認知症高齢者は約3万3000人(平成26年)と推計され、増加が見込まれています。
歌やゲームを楽しむオレンジカフェいずもの参加者
県内9カ所に認知症カフェ
認知症カフェは、引きこもりがちな認知症の人やその家族が、気軽に足を運んでお茶を飲みながら、介護の専門職に相談したり、同じ境遇の人同士が交流したりできる集いの場です。介護者の負担の軽減にもつながるため国は設置を推進し、県内では7市町(9カ所)で設置されています。
オレンジカフェいずも(出雲市)
出雲市の認知症カフェ「オレンジカフェいずも」は毎月第2、第4金曜日、ショッピングセンター「ラピタ」本店の2階で活動しています。出雲市の委託を受けた「認知症の人と家族の会島根県支部出雲地区会」(藤野〔ふじの〕タエ子〔こ〕地区会長)が運営。参加料は100円(お茶代)で、買い物のついでに気軽に足を運べると好評です。
藤野タエ子地区会長
1月22日のカフェには、認知症の人や介護をしている人、介護経験者、介護施設や行政の職員ら24人が参加。参加者は、歌やゲームを楽しんだり、お茶とお菓子を飲食しながら世間話に花を咲かせたりして、リラックスしていました。
妻を介護中の男性は「雑談がストレス解消になるし、他の人の介護体験談を聞くことがとても勉強になる」と話します。藤野地区会長は「カフェには、認知症介護の悩みや苦労を分かち合える仲間がいます。明日の介護への力がわいてくるようなカフェにしたい」と抱負を語ります。
県内3カ所に認知症疾患医療センター
認知症に関する医療的な相談に応じる機関として、次の病院を「認知症疾患医療センター」に指定しています。
- 島根大学医学部附属病院(出雲市)
- 安来第一病院(安来市)
- 松ヶ丘病院(益田市)
●問い合わせ先
高齢者福祉課(TEL:0852・22・6341)
お問い合わせ先
広聴広報課
島根県政策企画局広聴広報課 〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 【電話】0852-22-5771 【FAX】0852-22-6025 【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp