身土不二(しんどふじ)※
いのち育む郷土(ジゲ)の味
島根の気候風土に育まれた食材を、その土地で受け継がれてきた食べ方で味わいます。
※身土不二=その土地でその季節にとれたものを食べるのが健康に良いという考え方。
サザエの漁場に恵まれた隠岐の島町では冠婚葬祭をはじめ、多くの人が集まる場で「サザエご飯ののり巻き」が振る舞われます。同町釜地区の重要文化財「佐々木家住宅」で、サザエご飯ののり巻きを提供している女性グループ「つわぶき」代表の木ノ下小波(きのしたこなみ)さんに作り方を教わりました。
サザエはゆでて殻から取り出し、肝を取り除いて身の部分を厚さ5ミリ程度に細かく切ります。水で戻したシイタケや油揚げ、ニンジンも細かく切ります。だしは、塩辛くなるのを避けるため、サザエのゆで汁は使わず、鰯と鯵の煮干しで取り、しょうゆと酒、蜂蜜、砂糖を加えます。だしとコメ、具材を入れて炊き、岩のりで太さ5センチに巻き、幅4センチに切り分けて完成です。
大ぶりののり巻きをほおばると、優しい味つけのご飯に引き立てられたサザエと岩のりの鮮烈な潮の香りが楽しめます。サザエご飯ののり巻きは昨年、後世に伝えるべき郷土料理として町や町商工会などでつくる委員会が認定する「隠岐料理遺産」に選ばれました。木ノ下さんは「サザエご飯ののり巻きは老若男女に愛される隠岐の味です。大切に伝えていきたい」と話します。サザエご飯ののり巻きを含む昼食代は大人2,112円(佐々木家住宅入館料含む、4人以上から要予約)。
木ノ下小波さん
●問い合わせ先
つわぶき(TEL:08512・2・0252)
材料(のり巻き10本分)
●コメ/1升
●サザエ/1キロ(13〜14個)
●乾燥シイタケ/中4〜5枚
●油揚げ/1枚の半分
●ニンジン/少々
●岩のり/10枚
●だし/5〜6合
●薄口と濃口を混ぜたしょうゆ/1合
●酒/5勺
●蜂蜜/大さじ1杯
●砂糖/少々
お問い合わせ先
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