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未来のためにいま始めよう

応援します!小さな拠点づくり

中山間地域では、人口減少や高齢化のため、日常生活に影響が出ている集落が増えています。県では、今後も地域に安心して住み続けることができるよう、必要な仕組みづくりに取り組む「小さな拠点づくり」を進めています。地域でできることから始めましょう。


「いま」は大丈夫でも「将来」はどうなる?

県内の大半を占める中山間地域では、近くの商店や医療機関などが減ったり、公共交通機関が不便になったりするなどの課題を抱える集落が少なくありません。

いまは困りごとを感じていなくても、現在のペースで人口減少や高齢化が進むと、生活機能が維持できなくなる集落も出てくると予想されています。


自分の住む地域を知り課題の解決へ

住み慣れた地域に安心して住み続けていくためには、さまざまな課題の解決に向けて今から取り組んでいかなければなりません。そのためには、まず地域がどういう状況にあるのかを知ることが肝心です。

地域の現状と今後の予測は、県が運営するインターネットサイト「しまねの郷づくり応援サイト」で見ることができます。県内すべての公民館エリアごとに、人口や高齢化率などをデータで確認でき、また、未来の予測シミュレーションも可能です。

担当職員が地域の集会などに参加して「小さな拠点づくり」の説明やサイトの使い方の紹介もしています。ぜひお気軽にお問い合わせください。


「しまねの郷づくり応援サイト」の使い方紹介の様子の写真
「しまねの郷づくり応援サイト」の使い方紹介の様子(雲南市大東町阿用地区)


活用しよう!しまねの郷づくり応援サイト

現在と過去の人口データがわかります!

公民館エリアごとに、現在と過去5年間の人口や年代別の人口構成、高齢化率などをグラフや表で確認できます。


未来の予測ができます!

人口や高齢化率、若年齢層率の推移などを5年ごとに30年後まで予測します。


未来をシミュレーション!

1年間に移住する人がどれだけ増えれば地区の人口が維持できるかシミュレーションできます。


他の地域と比較できます!

人口増減率や高齢化率などを他の地区と比較できます。


取り組み事例がわかります!

県と市町村が連携して支援している現場支援地区の取り組み事例を紹介しています。


QRコード

「しまねの郷づくり応援サイト」で検索


小さな拠点づくりとは?

公民館エリアなど、より広い地域でまとまって日常生活を支え合う仕組みづくりに取り組んで行くことが「小さな拠点づくり」です。


取り組みの3本柱

生活機能の確保

地域の実態に合わせた買い物や金融、医療などのサービスの維持・強化


生活交通の確保

通院や買い物などの移動手段の確保


地域産業の振興

農林水産物の地産地消や特産品開発など、地域資源を活用した産業の育成


取り組みのステップ

ステップ1

地域のことを知りましょう。

地域の良さや課題、資源などについて、住民同士で話し合い、住みやすい地域にするためのアイデアを出し合ってみましょう。


ステップ2

「何を」「いつまでに」「誰が一緒に」取り組んでいくのか、地域づくり計画をつくってみましょう。

併せて計画を実行するための体制をつくりましょう。


ステップ3

地域づくり計画に基づいて取り組みを試行してみましょう。

「小さな成功体験」を得たら、成果や改善点を共有し、取り組みを充実させていきましょう。


始めました!「小さな拠点づくり」/東仙道ちいき協議会(益田市)

益田市美都町の東仙道地区は今年4月「東仙道ちいき協議会」を設立し、「小さな拠点づくり」をスタートさせました。


人口流出に危機感

昭和30年に約2300人だった人口が、60年が経過して3分の1まで減少した東仙道地区。地域行事などの縮小にあらためて危機感を抱いた草野和馬会長は、「地域の農業を守りたい」「人口の流出を何とかして防ぎたい」と、地域の7つの自治会などに呼びかけ、平成26年に東仙道ちいき協議会の準備委員会を組織しました。

準備委員会から参加し、現在は協議会事務局長を務める野村達也さんは、「人が減ったなかでいかに地域を維持するか。地域を引き継ぐ意志を持った若い世代も参加して、できることからやってみようと立ち上がりました」と当時を振り返ります。


「負担が増える」不安も

先進地の事例に学びながら、準備委員会がまず取り組んだのは住民の声を聞くこと。中学生以上の全住民を対象に地区の魅力や困りごとを質問するアンケートを行ったところ、回答者の6割が「住みやすい」と感じる一方、買い物など日常生活での不便を訴える声があることが分かりました。

そこで試験的に買い物バスの運行を始めるとともに、「東仙道お助け隊」による草刈りなども行い、日常生活の困りごとへの支援を開始。さらに協議会設立への関心も持ってもらおうと、チラシなどで情報発信しました。

しかし協力者集めは難航。「人口の減少により一人一人の地域での役割や負担が増えているなか、協議会の設立でさらに負担が増えるのではないかという不安の声が住民にあった」と野村さん。「その不安は設立後の今もあるが、実行しながら理解を求めていこうと考えています」と話します。

一方では、買い物バスの定期運行を市内スーパーが引き受けてくれ、「地域が動いたことで、企業に協力してもらえた」と、一つの成果だと感じています。


アイデアが実現する

協議会設立後の活動第1弾は、「いちご収穫&デザートピザづくり」。

特産品をつくりたい、子どもたちに地元の産業に楽しく触れてもらいたい、という地域の若い人のアイデアをすぐに企画化しました。今年5月下旬に子ども会と共同で開催し、地域の児童や保護者など約60人が特産のイチゴを農場で摘み取りながら生産の様子を実地学習しました。

「協議会の活動はこれからだが、一つのアイデアに周囲が関心を示し、実現に向けて行動しようという気運が高まった」と野村さんは話します。体験活動により子どもたちや親世代が地域に興味を持ち、ふるさとへの愛着を育み、地域の担い手になることに期待を寄せています。


東仙道地区の状況

  • 2017年4月末時点:人口821人、高齢化率42.8%
    (2047年推計:人口306人、高齢化率67.5%)
    ※2012年と2017年の年代別の人口変動が今後も続いた場合の推計(しまねの郷づくり応援サイトより)
  • 高齢化や人口減少による地域活動の担い手不足
  • 高齢のため草刈りや買い物、通院が困難な住民がいる
  • 公共交通が不便

「助け合える」「歴史や資源を守り、活かす」「元気に生き生き暮らせる」地区を目指し、東仙道ちいき協議会を設立


東仙道ちいき協議会で取り組んだいちご収穫体験の様子
東仙道ちいき協議会で取り組んだいちご収穫体験


準備委員会の話し合いの様子の写真
準備委員会の話し合いの様子


東仙道の住民に行ったアンケート結果の画像
東仙道の住民に行ったアンケート結果


「小さな拠点づくり」をサポートしています

「小さな拠点づくり」に向けて、先進事例を紹介したり、話し合いの進め方を助言したりするなど県と市町村の職員が連携して、住民の皆さまをサポートしています。



●問い合わせ先
【東部】しまね暮らし推進課(TEL:0852・22・5065)
【西部】西部県民センター地域振興課(TEL:0855・29・5514)
【隠岐】隠岐支庁地域振興課(TEL:08512・2・9611)



お問い合わせ先

広聴広報課

島根県政策企画局広聴広報課
〒690-8501
島根県松江市殿町1番地   
【電話】0852-22-5771
【FAX】0852-22-6025
【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp