身土不二(しんどふじ)※
いのち育む郷土(ジゲ)の味
島根の気候風土に育まれた食材を、その土地で受け継がれてきた食べ方で味わいます。
※身土不二=その土地でその季節にとれたものを食べるのが健康に良いという考え方。
海に面していない雲南市の名物のひとつが、サバを丸ごと1匹焼き上げた「焼きサバ」です。
冷凍技術や輸送技術が発達していなかった明治以前、平田や大社の港に水揚げされたサバを、生のままで運べる限界の場所が、現在の雲南市木次、三刀屋両地区でした。
そのため、さらに遠くに運べるよう、この地区で焼きサバが盛んにつくられ、名物になりました。
家庭では、残った焼きサバの身を酢飯に混ぜてちらしずしにした「焼きサバずし」が生まれ、農繁期によく食べられました。
約20年前から焼きサバずしを店で売り出している「お食事処おくい」(雲南市木次町)の奥井健功(おくいたけのり)さんに作り方を教わりました。
背開きしたサバに串をうち、素焼きにして身をほぐします。煮付けたタケノコやシイタケ、赤かまぼこは千切り、木の芽はみじん切りに。
すしおけに酢飯を広げ、焼きサバや具をまんべんなく混ぜ、錦糸卵を散らして完成です。
ほどよく脂の乗った香ばしいサバの身のうま味が楽しめます。
奥井さんは「焼きサバずしは、雲南の土地と先人の知恵が生んだ大事な食文化。
大切に守り、広めたい」と話しています。
おくいでは、汁物などがついた焼きサバずしセット(1000円)や、お造りなどがついた焼きサバずし御膳(1900円)、持ち帰り用の焼きサバずしの折り詰め(800円)を提供しています。(いずれも要予約)
奥井健功さん
材料(4人分)
●米・・・3合
●合わせ酢(米酢180ミリリットル、砂糖100グラム、塩10グラム)
●焼きサバ・・・2/3匹
●煮たタケノコ・・・120グラム
●煮たシイタケ・・・120グラム
●赤かまぼこ・・・2/3本
●木の芽(サンショウ)・・・少々
●焼きノリ・・・1.5枚
●錦糸卵・・・卵3個分
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