若興人(わこうど)
若い力を結集し、ふるさとの未来を切り拓く若者たちを紹介します
江津万葉の里商店会(江津市)
「駅前のにぎわいを取り戻し、江津を元気にしたい」
活動について話し合う江津万葉の里商店会のメンバー=52バー
3年前からUターンの若者らによって17店が出店し勢いづく江津市のJR江津駅前地区。
若者らしい発想力と行動力で同地区のにぎわい再生に取り組んでいるのが「江津万葉の里商店会」だ。
同商店会には江津駅北側約500メートル内にある40店(平成26年5月現在)が加盟し、主力メンバーは20〜40代の若者22人だ。
かつて製紙工場の従業員らでにぎわった駅前地区は昭和50年代以降、大規模工場の縮小により人口が減り郊外型商業施設の台頭で空き店舗が増加。
平成10年には駅前の大型小売店舗が閉店して衰退が加速した。
「空き店舗があるとまちがさみしいね。憧れだった駅前を元気にしたい」。
そんな会話から、この地区の活性化にむけた商店会の取り組みが始まった。
その取り組みの一つが年2回開催する、街歩きイベント「手つなぎ市」だ。
空き店舗を活用して軽食や雑貨を販売し、毎回買い物客でにぎわっている。
平成24年には約20年ぶりの土曜夜市として開き盛況だった。
駅前地区外の商業施設との連携や、地元の中高生の運営協力など、地域や世代を超えた「つながり」も生まれている。
平成24年には、空き店舗となっていたスペースを改装して「52(ごうつ)バー」を開店し、若者がグラスを傾けながら、まちの未来について語り合う場をつくった。
また、市民の自慢話や笑い話などをうわさ話風に店舗のガラス面や壁面などに貼り出した「江津うわさプロジェクト」を実施。
交流の場をつくろうと、休業中の銭湯を再生するプロジェクトも進み、駅前地区の楽しさがますます増している。
駅前地区は今後、公共施設やホテルのオープンなど再開発が進む。
若者の情熱が火をつけた駅前回帰の動きが加速する。
駅前地区で開催したイベントのポスター
市民の自慢話や笑い話を貼り出した江津うわさプロジェクト
多くの人でにぎわう手つなぎ土曜夜市
VOICE
江津万葉の里商店会会長藤田貴子(ふじたたかこ)さん
運営のモットーは「会議は短く、飲み会は多く」。ざっくばらんに語り合う中でさまざまなアイデアが生まれている。
緩やかな空気を持ったつながりで楽しみながら活動し、まちを盛り上げたい。
問い合わせ先
TEL0855・52・7130
江津万葉の里商店会事務局(NPO法人てごねっと石見内)
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