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産業廃棄物減量税の活用

県では平成17年度から「産業廃棄物減量税」を導入しています。
この税を活用して産業廃棄物の発生抑制や減量の取り組み、廃棄物の適正処理を推進し、
環境への負荷の少ない循環型社会の構築を目指しています。


産業廃棄物が増え続けると


私たちは、これまでたくさんの資源を使ってものを作り、使い、捨てることを繰り返して、便利で快適な生活を送ってきました。
資源には限りがあり、このまま使っていけば、やがて資源はなくなり、焼却できないごみは増え続け、それを埋める場所がなくなります。
県内でも最終処分場が不足することから、県では、産業廃棄物最終処分場「クリーンパークいずも」(出雲市宇那手町)の拡張工事に、
今後3年間にわたり財政支援を行います。


生活に身近な「産業廃棄物」

 

 

産業廃棄物は、「私たちには関係ない」と思われがちですが、実は私たちの普段の暮らしとは切っても切れないものです。
例えば、家を建てるときは、木くずや金属くず、コンクリートの破片、プラスチックくずなど、たくさんの産業廃棄物が出ます。
着ている服も出来上がるまでには、工場からたくさんの裁断くずが出ます。
生活に必要な自動車や電気製品、家具、食品などあらゆるものをつくるときに必ず産業廃棄物が出るのです。

 

 

 

廃棄物の発生イメージ(食品製造)
「産業廃棄物」とは、製造業や建設業等の事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類など20種類をいいます。

 

 

 

クリーンパークいずもの写真
クリーンパークいずも=出雲市宇那手町

 

産業廃棄物減量税とは

 

 

県では、産業廃棄物の発生抑制や再生利用等を促進するため、産業廃棄物の最終処分場への搬入に対し「産業廃棄物減量税」を課税しています。
納める人は産業廃棄物の排出事業者または中間処理業者で、納める額は、最終処分場への産業廃棄物搬入量1トンあたり千円です。

 

 

 

産業廃棄物減量税の課税と納税の仕組み

 

産業廃棄物減量税の活用

 

 

県では、この税収を、産業廃棄物の発生抑制や再生利用等の技術開発や施設の整備、
リサイクル製品の販路開拓等の「事業者の再資源化等の支援」、不法投棄防止等の「適正処理の推進」、「環境教育の推進」等に活用しています。
県西部の基幹産業の一つ、石州瓦。
製造時に亀裂が入ったり、変形したりした規格外の瓦は産業廃棄物になります。
その原因の一つが、瓦の乾燥ムラです。
そこで県産業技術センターは、税を活用して乾燥炉内の風の流れを整える「整流板」を設置して、規格外の瓦を減らす方法を開発し、特許を取得しました。
開発に協力した石州川上窯業(浜田市)では、炉内に「整流板」を設置し、規格外の瓦を減らしました。
また、丸惣(江津市)では、石州瓦の粉砕物を商品化したり、自然環境の改善に役立てられないかを調べる実証試験を、十四間川(出雲市)で行ったりしています。
石州瓦の粉砕物は、コンクリートの中に入れる細骨材として高速道路の建設に使われたり、舗装や住宅の庭の敷砂などに利用されたりしています。

 

 

 

製造ラインから取り除かれる規格外の瓦の写真
製造ラインから取り除かれる規格外の瓦=丸惣

 

 

 

県産業技術センターで試作した「整流板」の写真
県産業技術センターで試作した「整流板」(手前の格子状の赤い板)

 

 

 

粉末状になった石州瓦の写真
粉末状になった石州瓦。コンクリート骨材や庭の敷砂などに使われる=丸惣

 

ゴミゼロ社会に向けて

 

 

美しい島根の自然環境と豊かで恵まれた生活を未来に引き継いでいくためには、限りある資源を有効に活用する社会をつくっていかなければなりません。
県では、産業廃棄物減量税を活用しながら、県民や事業者、NPO等と連携して、循環型社会の構築を目指していきます。

 

 

 

石州瓦の粉砕物を使った歩道の写真
石州瓦の粉砕物を使った歩道=江津市内

 

 

 


 

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環境政策課TEL0852・22・6514


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