ご存じですか?自分の山のこと
森林の所有者がわからなくなってきています!
所有者や境界をはっきりさせ、健全な森林を育てましょう!
手入れ不足で日光が差し込みにくくなった森林
森林は私たちが安全で快適な生活をおくるために欠かせない多くの役割を持つほか、地域の雇用や産業の振興にも寄与しています。
しかし、今、森林の所有者や境界がわからないため、適切な伐採が進まず、森林資源が有効に活用されなくなっています。
ふるさとの森林を子や孫に確実に残し、地域社会を守っていくためにも、まずは、自分の山について知ることが大切です。
森林の役割とは?
森林は、私たちの生活に深い関わりを持っています。
1.きれいな空気をつくりだす
2.きれいな水をつくりだす
3.災害から生活を守る
4.木材資源を持続的に供給する
5.人々に安らぎの場を与える
しかし、所有者や境界がわからないと、間伐などの山の手入れができずに森林の荒廃が進み、その大切な役割が果たせなくなります。
今、山村ではこんな声が聞こえます
「山のことはお年寄りに聞かないとわからない。今のうちに何とかしないと山のことを知っている人がいなくなってしまう」
「子供の頃は父に連れられてよく山へ行ったけど、今は全く行かなくなった。また山の風景も変わってしまったので、どこまでが自分の山かわからなくなった」
「山の持ち主さんが亡くなられたけど、家族は今どこにおられるか誰も知らない」
森林を守るために、地域でできること
森林の所有者や境界について、地域のみんなで話し合い、わからないことや困っていることを最寄りの市町村役場へ相談しましょう。
今わかっている森林の情報をみんなで持ち寄り、共有することが大切です。
境界がわかっている場所の樹木や大きな岩などにテープを巻いたり、簡易な杭などで目印をつけ、
その位置の図面を作ったり、写真を撮るなどの記録づくりをしましょう。
地域での話し合いの様子
手入れがされて日光が差し込む森林
森林の境界を決める作業の様子
新たに森林の所有者になったときは
売買、相続、贈与などで新たに森林の所有者になった場合、所有者となった日から90日以内に、
取得した森林のある市町村役場へ届けることが法律で義務づけられています。
森林整備を進めるために
平成21年から、森林の所有者や境界を明確にするための取り組みを行っていますが、
県内の森林49万3千ヘクタールのうち、所有者や境界を明確にできた森林は約47%の23万3千ヘクタールしかありません。
きれいな空気や水をつくるなど、森林の役割を発揮していくためには、
森林資源を「伐って、使って、再び植えて、育てる」といった森林が循環していけるような仕組みづくりが必要です。
こうした仕組みづくりが円滑に進むよう、今後も森林の所有者や境界が明確になるよう皆さまのご理解とご協力をお願いします。
問い合わせ先
森林整備課森林計画グループTEL0852・22・5179
森林の管理を任せてください!
しまね東部森林組合
伯太支所森林調査係
吉田浩輝(よしだひろき)さん
森林組合などの林業事業体は、森林の所有者一人一人と「森林経営委託」という契約を結び、
森林を一体的にとりまとめ、計画的な手入れや作業を行っています。(森林経営計画)
所有者や境界がわかれば、林業事業体が行う作業がスムーズに行われ、森林資源が有効に活用でき、それぞれの所有者に利益を還元することにつながります。
吉田さんは「森林の所有者や境界の情報の大部分を住民の記憶に頼っています。
今のうちに情報を記録して残してもらうと助かります」と話しています。
お問い合わせ先
広聴広報課
島根県政策企画局広聴広報課 〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 【電話】0852-22-5771 【FAX】0852-22-6025 【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp