待ちに待った全線運転再開
三江線
7月19日の三江線全線運転再開記念式典
11カ月ぶりの全線復旧
JR三江線は、江津市と広島県三次市を結ぶ延長108.1キロの路線です。
昨年8月24日に県西部を襲った豪雨により、濁流で鉄橋の橋脚が流失するなど72カ所で被災し、一部区間で運休が続いていました。
県やJR西日本が復旧を進め、ことし7月19日、運休していた江津駅(江津市)-浜原駅(美郷町)間50.1キロが復旧し、
約11カ月ぶりに全線で運転を再開しました。
同日、沿線には多くの住民が集まり、全線復旧を祝いました。
三江線は沿線人口の減少等に伴い、利用客が減っています。
1日当たりの平均乗客数は平成4年度1409人だったのが、平成25年度175人と8分の1に落ち込みました。
そこで県や沿線自治体、JR西日本、住民代表などで構成する三江線活性化協議会では、
三江線を観光資源として活用するなどして、利用客を増やす取り組みを続けています。
全線運転再開を喜ぶ人たち
橋脚が流失した井原川橋梁
=平成25年8月24日撮影、川本町
神楽ラッピング車両を運行
全線運転再開を記念し、9月から三江線を走る車両のうちの1両に、神楽を描いた「神楽ラッピング車両」を運行しています。
車体デザインは投票によって「青空と江の川」をテーマにしたものに決定しました。
青空と山の緑色を基調に、車窓から見える江の川などの雄大な自然を表現しています。
神楽ラッピング車両のデザイン
沿線の魅力を乗せた特別列車
三江線では9〜12月に、6本の特別列車を運行します。車内では神楽が舞われるほか、沿線6市町が誇る地酒やワイン、スイーツなどの特産品を飲食しながら、
沿線の観光地、温泉を楽しむことができます。
ひと味違う三江線の旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
山口線
JR津和野駅に向けて、復旧した山口線を走るSL「やまぐち」号=津和野町名賀
おかえりなさいSL「やまぐち」号
JR山口線は、益田市と山口県山口市を結ぶ延長93.9キロの路線です。
昨年7月28〜29日、集中豪雨で県西部や山口県を中心に大きな被害が発生しました。
山口線は、鉄道の橋が3カ所流失するなど甚大な被害を受け、一部区間で運休が続きました。
通勤や通学などの住民の日常生活に加え、「貴婦人」の愛称で親しまれるSL「やまぐち」号が運休して、観光客の入り込みに大きく影響しました。
津和野町は、観光施設自体は豪雨による大きな被害はなかったものの、SL「やまぐち」号の運休などが響き、
昨年8月の観光客数は前年比41.7%の大幅減となるなど、観光の町「津和野」にとって、大きな打撃となりました。
SL「やまぐち」号が到着し、にぎわうJR津和野駅
大きな被害を受けた山口線
=平成25年8月18日撮影、津和野町
観光客回復へ反転攻勢
この危機を受けて、津和野町観光協会は昨年9月から「災害に負けない!Re:START津和野大作戦」をスローガンとし、
ショッピング券の発売や団体バスの助成などを行う観光キャンペーンを展開しました。
この取り組みによって、9月以降の同町の主要観光施設入込客数は対前年比80%程度に回復。
しかし、真の復活は、SL「やまぐち」号が津和野駅に到着するその時まで待たねばなりませんでした。
待望のSL復活
8月23日に津和野駅(津和野町)-地福駅(山口市)間が復旧し、全区間で運転を再開しました。
この日、沿線や駅では多くの住民や鉄道ファンが歓声と歓喜の笑顔でSL「やまぐち」号を出迎えました。
全線運転再開キャンペーン
山口線と、奈古駅(山口県阿武町)-須佐駅(山口県萩市)間が復旧した山陰本線の利用促進を図るため、
島根県、山口県、JR西日本が連携して「〜ご縁を維(つな)ぐ山口・石見の旅〜山口線・山陰本線全線運転再開キャンペーン」を11月30日まで実施しています。
お得な周遊キップの発売のほか、様々な催しなどが沿線各地で行われています。この機会に、SL「やまぐち」号に乗車してみませんか。
お問い合わせ先
広聴広報課
島根県政策企画局広聴広報課 〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 【電話】0852-22-5771 【FAX】0852-22-6025 【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp