若興人(わこうど)
LINE(ライン)美保関(松江市美保関町)
「点から線へ。地域をつなぎ、まちを一つにしたい」
美保関漁港前の旅館がメンバーの集いの場。重要事項があれば顔を合わせ、膝詰めで話し合う
全国にあるえびす社の総本社・美保神社の門前町や、北前船の寄港地として栄えた松江市美保関町。
このまちの将来を見据え、地元の若者が平成24年に立ち上げたのが「LINE美保関」だ。
町内の地区や人という「点」を「線(LINE)」でつなぎたい。
名称にはそんな想いを込めた。
島根半島東端に位置する同町は、少子高齢化が進み、松江市内で唯一、過疎地域に指定されている。
東西に長い半島内に集落が点在する地理的事情もあり、集落間の交流は乏しかった。
「このまま年を取った時、頼れるつながりがあるだろうか」。
将来への危機感が若者を動かした。
中心メンバーは30〜40代の約30人で、職業は会社員や自営業、神職、アーティストなどさまざまだ。
彼らをつなぐのが「美保関を愛する心」、その心があればメンバーになれる。
平成24年から2年連続で、美保神社周辺を会場に「神と海の祭」を開催した。
鳴り物好きのえびす様にちなんだ音楽がメーンの新たなイベントで、町内のイベントとしては過去最多の約1万2千人を動員した。
ただ、イベントはメンバーのつながりを広げるための手段。
神と海の祭では、約100人の運営スタッフが成功に向けて一つになった。
同世代のつながりは広がりつつある。
今後は自分たちより若い世代とつながることが課題だ。
すべての地区と人が一つになる日を目指し、少しずつ線を伸ばしていく。
昨年の「神と海の祭」
巨大キャンバスに絵を描く過程を披露したライブペイント
アイルランドの民族音楽とロックを融合した曲を演奏するバンド
美保神社拝殿に美しい歌声が響いた奉納コンサート
LINE美保関のメンバー=美保神社
VOICE
LINE美保関会長大西伸和(おおにしのぶかず)さん
美保関町内だけでなく、町外からも仲間になる人が増えている。
少しずつ点が線になっているのを実感する。
一つの目標に向けて集まれば、大きな力になる。
楽しみながらつながりを広げたい。
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