しまね田舎ツーリズム10周年
県内で田舎暮らしを体験してもらう「しまね田舎ツーリズム」は、平成17年度の活動開始から、ことしで10周年を迎えました。
年間約1万人のツーリズム体験者が島根の豊かさを満喫し、県内の受け入れ先では、新たな交流や活力が生まれています。
しまね田舎ツーリズムは、主に都市部の住民に、県内の農山漁村での生活体験や、民家での宿泊を通じて、
島根の豊かな自然、風土、歴史、文化などに触れてもらうとともに、県内の田舎を活性化させる活動で、
「しまね田舎ツーリズム推進協議会」(事務局・しまね暮らし推進課)が実施しています。
これまで農業体験の後に、採れたものを食事に出してもらいたいとか、その民家で泊まってみたいなどの要望がありましたが、
食品衛生法や旅館業法の許可が必要な上、許可を取るための設備投資も要るため、簡単に対応することができませんでした。
そこで、県では平成17年度から、料理は体験者と共同で行うこと、宿泊料は徴収しないことなどを条件に、
許可がなくても要望に応えられる仕組みを考え、同協議会に登録された受け入れ先で、調理や宿泊が提供できるようにしました。
以降、体験者数はほぼ毎年増え、都市部との交流人口が拡大しています。
しまね田舎ツーリズム推進協議会に登録している体験者受け入れ先の取り組みを紹介します。
※平成26年5月現在の登録数134団体264施設
ふるさと見直す契機にやさか里山めぐりん
浜田市弥栄地区の住民組織「やさか里山めぐりん」では、住民が自分たちの住む集落を案内して
体験者に田舎の良さを知ってもらう「弥栄ええとこ歩き」に取り組んでいます。
ええとこ歩きでは、4つの集落がそれぞれ地域の特性を生かした体験プログラムを用意しています。
平成25年度、小坂集落では、稲刈り体験などの米をテーマにした体験プログラムを実施したほか、小熊集落では展望台巡り、
仲三集落では産直市の見学と夏野菜の収穫、西の郷集落では、田舎料理を楽しむプログラムを提供しました。
平成26年度も6月にええとこ歩きを実施して、体験者10人が小坂集落を巡り、田舎料理を満喫。
体験者は「地元の方と楽しい交流ができた」と話していました。
今後、他の集落では農業体験を絡めた婚活イベントや、地元食材を使ったスイーツづくりなどに取り組む予定です。
やさか里山めぐりんの小松原峰雄(こまつばらみねお)会長は「ええとこ歩きで自分たちの住む集落の魅力を再認識しました。
弥栄地区の全集落を参加させて地域を元気にしたい」と話します。
ええとこ歩きで小坂集落内を散策
山菜やイノシシ肉などを使った田舎料理に舌鼓
島で一生の思い出を民泊親和会
農林漁業や民泊などの体験をメーンにした「体験型修学旅行」の誘致に取り組んでいるのが、隠岐の島町の「民泊親和会」です。
平成16年に民泊の受け入れ先と隠岐の島町観光協会で結成。
現在、町内89戸が受け入れ先に登録しています。
平成16〜25年度で主に近畿地方の中学、高校から計約5千人の修学旅行生を受け入れました。
民泊受け入れ先では、それぞれさまざまな体験を提供します。
森口光春(もりぐちみつはる)さんの家では、シイタケのほだ木を並べる農業体験や、星空見物などで島の魅力を伝えます。
森口さんは「都会では味わえない田舎の楽しさを知ってほしい」と話します。
畜産業を営む民泊親和会会長の遠藤義光(えんどうよしみつ)さんの家では
ジャージー牛の乳搾りや、肉牛の餌やりなどの体験を通して、食の尊さや農業、田舎の大切さを伝えます。
遠藤さんは「隠岐が第2のふるさとになってもらえたらうれしい」と話します。
ほだ木を並べる農業体験
牛の餌やり体験
情報誌とインターネットのサイトが完成
県は、しまね田舎ツーリズムの情報誌「おすそわけ」とインターネットサイト「おいでよ!しまね」を作成!
ツーリズムを体験したい方、体験者を受け入れたい方に役立つ情報を掲載。
ツーリズムを通じて田舎を楽しみませんか。
また、受け入れ先も随時募集しています。
情報誌「おすそわけ」
情報誌の送付をご希望の方はしまね暮らし推進課までお問い合わせください。
お問い合わせ先
広聴広報課
島根県政策企画局広聴広報課 〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 【電話】0852-22-5771 【FAX】0852-22-6025 【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp