原子力原子力災害に備えて-原子力防災訓練を実施-
昨年11月に中国電力(株)島根原子力発電所(松江市鹿島町)の事故を想定して実施した原子力防災訓練について紹介します。
障がい児・者役の人を避難させる社会福祉施設の職員(訓練)
訓練は11月5日と10日の2日間に分けて実施し、島根県と鳥取県、島根原発30キロ圏内の6市(松江市、出雲市、安来市、雲南市、米子市、境港市)、
警察、消防、自衛隊、中国電力など約100機関約3500人が参加しました。
今回の訓練では、要援護者に係る避難対策の充実や新たに整備した通信機器等に関する使用の習熟を重点項目として、実施しました。
5日は防災関係機関による通信連絡を含む初動対応訓練や、放射線量を測定するモニタリング訓練、
入院患者の避難誘導訓練などを実施し、10日は住民の避難訓練や障がい児・者ら要援護者の避難誘導訓練などを行いました。
このうち住民避難訓練では、松江、出雲、安来、雲南4市の住民計約550人が参加し、島根原発30キロ圏外に設けた避難所へバスで避難し、避難の手順や経路を確認しました。
また、避難者の皮膚や衣服に基準値以上の放射性物質が付着していないかを検査するスクリーニングも実施しました。
要援護者の避難誘導訓練のうち、鹿島病院(松江市鹿島町)では入院患者の避難誘導訓練が行われ、入院患者役の人を安全に病室から避難先まで搬送する手順を確認しました。
障がい児・者の避難誘導訓練は、福祉型障害児入所施設「松江学園」と障害者支援施設「はばたき」=いずれも松江市=で実施。
松江学園入所児及び障がい児・者役の人を避難車輌で奥出雲町の広域福祉避難所へ運びました。
放射線量を測るスクリーニングを受ける松江市島根町の住民(訓練)
入院患者役の人を搬送する鹿島病院の職員と救急隊員(訓練)
今後に向けて
訓練に参加した関係者や住民からの意見などを踏まえ、見直しを行ないながら訓練を積み重ねて、防災対策の実効性を高めていきます。
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