未来を拓く若い力
確固たる信念を持ち、自ら信じるビジネスを果敢に仕掛ける若き挑戦者を紹介します。
(有)三松堂さんしょうどう小林智太郎社長
「お客さまの需要に的確に応えたい」と語る小林智太郎社長
笑顔の焼き印を押した人気商品「笑(えみ)小巻」
小林智太郎(こばやし・ともたろう)
津和野町生まれ。津和野高校を卒業後、語学学校在学中に米国のニューヨーク市立大学へ留学。
同大学卒業後、同市内のNPO勤務を経て、平成12年に帰郷して(有)三松堂の常務に就任。平成17年から社長を務める。
平成25年5月から津和野町観光協会会長。
昭和26年創業の和菓子製造販売の(有)三松堂(津和野町森村)。
3代目社長として若い感性で新たな和菓子の楽しみ方を提案するとともに、
町観光協会会長として奔走する小林智太郎社長(42)に、和菓子づくりや、観光への思いなどを聞きました。
●津和野名物・源氏巻や代表銘菓「鯉の里」、旬の食材を使った季節商品など幅広く製造販売している。「祖父が製パン業を創業したのが始まりで、昭和31年に和菓子製造販売に変わりました。
津和野町の本店と、同町と益田市の支店の計3店舗あります。
商品は店頭のほか、県内外の公共施設や百貨店、スーパーなどにも卸しています。インターネット販売もしています」
●原材料にこだわった和菓子づくりをしている。「小豆や小麦粉はすべて国産を使います。小豆は北海道小豆や備中赤小豆、丹波大納言を使い分けています。
国産は味が優れているとともに安全性が高く、安心して使えます。
保存料は一切使いません」
●小分けした源氏巻に笑顔の焼き印を押した「笑(えみ)小巻」が人気を集めている。「源氏巻の消費を伸ばそうと、益田市のデザイナーの提案で平成20年に開発しました。
女性誌に紹介されて以来、1番人気の商品です。バレンタインデーやハロウィンなどの贈り物に提案しています。
伝統ある商品でも、需要に応じて柔軟に変化させ、さまざまな楽しみ方を提案するよう心がけています」
●昨年5月に津和野町観光協会の会長に就任。その矢先の7月末に町を豪雨が襲い、観光は打撃を受けた。「町は豪雨で大きな被害が出た地区があります。
一方、殿町通りや太皷谷稲成神社など主な観光地の被害は軽く、観光には問題ありませんでした。
しかし、町全体が被災したようなイメージが広がり、客足が遠のきました」
●昨年9月から「災害に負けない!リスタート津和野大作戦」と銘打った観光キャンペーンを展開して、リスタート(再出発)した。「元気な姿をアピールしようと、さまざまな企画やイベントを実施しています。
サトイモの料理を食べた人に特産品が当たる企画や、町家の白壁に昔の町並みやSLの画像を上映するイベントなど実施しました。
ショッピング券を発行したり、ガソリン給油券を贈ったりする企画もしています」
●社の将来展望、町の観光振興への抱負を。「お客様の需要に的確に応えながら自然に繁栄、発展していく企業になれればと思います。
町の人口減少率は県内市町村で最も高く、町に活力を与えるためにも観光振興は重要です。
しかし、昭和50年代を最盛期に観光客数は伸び悩んでいます。
20〜30代の若者が訪れたくなる町にしなければ、未来はありません。
リスタートには豪雨からの再出発と、持続可能な観光地への再出発という2つの意味があります。
逆境をバネに、観光を見つめ直し、いつまでも観光客に楽しんでもらえる町へと生まれ変わりたいと考えています」
白壁にSLの雄姿を上映した「津和野スクリーンプロジェクト」
お問い合わせ先
(有)三松堂
TEL0856・72・0174
FAX0856・72・2929
島根県の観光振興については
県観光振興課
TEL0852・22・5619
FAX0852・22・5580
お問い合わせ先
広聴広報課
島根県政策企画局広聴広報課 〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 【電話】0852-22-5771 【FAX】0852-22-6025 【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp