11月20日質問事項5
5.林業公社
○山陰中央新報:よろしいでしょうか、山陰中央新報の多賀です。
先日、島根県の林業公社の経営計画の検討委員会がありまして、公社の存続が望ましいという方向性が決まりました。非常に、530億円の債務を抱えていて、県も300億円余りの公金を投入している、その公社を存続させるという方針になったことについて、受けとめをお願いします。
○溝口知事:林業公社のあり方につきましては、前の段階でもかなり時間をかけてやってきておるわけでありますけども、次期の経営計画は平成31年から平成40年の検討に合わせて、改めて外部の検討委員会において議論をいただいたということであります。
委員会で、長年かけて育ててきた森林が収穫時期を迎えておりまして、経営が厳しくとも事業を進めることが必要であること、林業公社の事業は雇用創出など中山間地域の経済に与える影響が大きいこと、それから公社を廃止すると県の財政負担が大きくなるといった意見が出されまして、公社の存続が望ましいという結論だったというふうに聞いておりますが、一方、存続した場合でも、伐採方法を工夫するなど、経営改善に向けた取り組みは引き続き努力していく必要がありますし、また、経営が悪化しないように公社と県は常に経営をチェックする必要があるという指摘をいただいたというふうに聞いています。今後、外部検討委員会において今回の議論を整理される予定となっております。将来の県の森林・林業にとって、外部検討委員会の議論を参考にして、どういうやり方がよいのか、県としてもしっかり整理した上で、今年度中には県として公社に意見を回答していくというふうに考えております。
○山陰中央新報:今年度中ということなんですけれども、そういった県の財政負担がなるべく抑えられるような選択だったということなんですが、率直、こういった方向性については妥当であるというような御認識でしょうか。
○溝口知事:専門家の方々がいろんな議論をして決められたわけですから、一定の方向を示されたということなんで、我々としては、その方向によって対応していくと。もちろんそういう過程の中で違った要素なんかが出るかもしれませんから、それはそれでまた、よくお聞きをして対応していくといったのが現状ですね。
○山陰中央新報:わかりました。方向性は現段階見えた中で、県としては、先ほどチェックというお話もありましたが、公社に対して、県としてはどのようにかかわっていくべきだとお考えですか。
○溝口知事:やはり、林業も一定の収益を上げて森林を守るとともに、経営が悪化しないようにやっていくということが大切なわけなので、そういう面で、今後も関係者の意見をよく聞いたり、それから現場の状況をよく把握されたりして、適切な林業の活用を考えていただきたい。
○山陰中央新報:ありがとうございます。
○中国新聞:知事、済みません、関連で、中国新聞の秋吉ですけども、林業公社の今後の負債の見通しが、2083年度末で、今のケースでいっても約300億円弱残るという見通しになってます。2083年って、そもそもかなり気の遠くなるような未来の話であって、そこまで負債が残るにもかかわらず、これまで負債を膨らませてきた収益の悪化というのが突然改善される見通しもないわけで、そこに向かって公社自体の見直しというのを指摘する声というのは常に起こってくるのかなというふうに思うんですけども、その辺で明るい何か道筋を示せないと、県としてもそこの説得力は持てないと思うんですけど、その辺の方策についてはどう考えていきますか。
○溝口知事:そこは第4次計画が平成26年から平成35年の10年間でありまして、やはり若干時間はかかるわけですけども、島根の林業の状況をよく把握して、多くの皆さんがなるほどそういうことなのかという理解ができるようにしていくことが必要なんじゃないかというふうに考えています。
○中国新聞:県として、じゃあ、今後やはり説明とか、あるいは何か林業で収益を上げていくための具体的な方策というのを少しでも打ち出していきたいという、そういう考えですかね。
○溝口知事:できればそういうことですけども、簡単ではないと思いますね。
ただ、林業というのは、ただ木材を出すだけじゃなくて、やはり水をためておくという大きな役割があるわけですね。少々の水が降っても、それで吸収されると、そういう面も多分あるんだろうと思います。いろんな要素がありますから、関係者が適宜適切に状況を把握して、必要な対応をしていくと、最善な対応をするように努力をする、それが必要でありますから、私どもも農林水産部にはそういう考えで対応するように言ってありますけども。
○山陰中央新報:済みません、関連して、山陰中央新報の多賀です。
林業公社の4次計画、経営計画の中では、負債の圧縮を160億円に減らす目標を立てていたのが、途中経過ではまだその1割にしかならなかったっていうような数字が出ています。当初の目標で、国の有利な財源を使って木を伐採すると見込んだ方法があるんですが、そこに至るまでトラックが入る道が整備できていないとか、ちょっとその計画がまだ甘いところがあったんじゃないかなという指摘もあるんですけれども、次の5次計画を構築する場合に、やはりそういった、よりシビアに検討していくっていうことが必要なのかなと思うんですが、そのあたりはいかがでしょうか。
○溝口知事:そこは関係の方々がよく状況を把握して、最善の対応ができるように努力をしていただく必要があるというふうに思います。
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