３．イージス・アショア

○中国新聞：よろしいですか。中国新聞の秋吉と申します。

　ちょっと別の話題になりますけども、北朝鮮のミサイルなんかを想定した地上配備型の迎撃システム、いわゆるイージス・アショアというものなんですけども、これについて、配備予定とされている萩市、むつみ演習場ってとこがあるんですけども、そこに近い阿武町という町の町長が配備の反対を表明されまして、また、山口の県知事さんが議会でそのことを問われて、地元説明をしっかりやってほしいというような趣旨のことを答弁しています。このイージス・アショアの配備計画というのは島根県の県境にも極めて近い地域でありますので、ちょっとこのことに関して知事としてはどういう感想を持っておられるか。

○溝口知事：そういう問題があるわけでありますが、国に対してそういうことについて考え方を確認をするということは必要かもしれませんが、大体新聞等で報道されてますから状況は我々もよく承知をしております。すぐれて政治的な、国家間の問題ですから、国が日本の国民のためにしっかりした対応をしていただきたいというのが私どもの考えです。

○中国新聞：先ほど申し上げましたように、この配備計画の予定地というのは、改めて言うと島根県の県境から、僕も地図ではかりましたけど、約６キロで、津和野の城下町からは約１５キロで、萩市の市役所が２１キロぐらいなので、むしろ津和野のほうが、観光地のほうが近いというような場所でもありまして、地元の住民の不安というのを阿部町長はすごく強調してましたので、そういった意味で標的にされたりとか、その住民の不安というのも非常に大きなものがあるというふうに推察できますけども、その辺についてはどう考えますか。

○溝口知事：そこは相手がいますから、そういうところの関係なども、あるいは状況などもよく注視しまして、国が適切な対応をとるべきものだろうというふうに思います。

○中国新聞：防衛大臣が今回の配備計画について、予定地は予定地なんだけども、ほかの地域で、あるいは近場で探したりとかっていう可能性を、はっきりとは言ってないんですけど、におわせるというか、そういったニュアンスのようなことも言っているようなんですけども、こうしたことについて、今のところ県のほうではどういうふうに把握してますか。

○溝口知事：今、結局そういう問題だけでなく、北朝鮮の問題というのは総合的な問題ですから、そこら辺を全体として考えていく必要があるんで、そのためにはやはり専門的な知識なり、そういうことが必要だろうと思いますね。それはやはり政府がちゃんとやるべきことです。

○中国新聞：政府がしっかり考えることも大事なんですけども、山口の県知事も指摘してたように、地元への説明の重要性というのも非常に大事だろうと思うんですけども、その辺についてはどう考えますか。

○溝口知事：それは、政府の考えを説明していただくということはありがたいことです。

○中国新聞：今回はちょっと説明がある意味不足しているんじゃないかというか、ちゃんと説明してほしいということを山口の知事も繰り返し言っているわけなので、まだまだ地元が納得するレベルというところにまでは行ってないんだろうということですか。

○溝口知事：北朝鮮の動向がどうなっているのかと、あるいは中国との関係がどういう状況になっているのかと、非常に幅広いファクターがあるわけでありまして、一部だけ取り上げてという話じゃなくて、それは政府が責任を持って対応すべきものだろうというふうに思います。

○中国新聞：わかりました。

○ＮＨＫ：ＮＨＫの白石です。知事、済みません、最後に質問したいんですけど、イージス・アショアのことでちょっと、さっき中国新聞さんが質問していたイージス・アショアのことで伺いたいんですけれども、萩市のむつみ演習場と津和野町の距離が非常にごく近い距離にあるということで、住民からの不安も今後出てくるだろうということなんですけど、知事も先ほど、国が説明することが望ましいということはおっしゃられましたけど、実際配備するとなると、間違いなく津和野町の町民のほうからも、地元の、何か説明をということが、声が上がると思うんですけれども、そうなった場合は、何か国に対して説明を要請されたりだとか、現状そういったお考えというのは持たれているんでしょうか。

○溝口知事：それは、そういう事態になれば、あるいはそういう方向で進むんであれば、よく対応しなきゃいけないですね。

○ＮＨＫ：現状、津和野町から県に対してそういった要請だったり要望というのは来てない。

○溝口知事：私のところには、少なくともないです。

○ＮＨＫ：わかりました。