6月28日質問事項1
1.原発
○山陰中央新報:知事、よろしいでしょうか。山陰中央新報の高橋です。
中国電力島根原発3号機についての御質問なんですけれども、新規制基準適合性審査への申請につきまして、出雲市と安来市のほうからは容認する姿勢を示されたんですけれども、出雲と安来が容認姿勢を示したことについて、知事はどのようにお考えでしょうか。
○溝口知事:それは、それぞれの関係する自治体が判断されれば、我々はそれを尊重するという立場ですね。
○山陰中央新報:御所感は何かありますでしょうか。
○溝口知事:それは、それぞれの市が住民の皆様の意見を聞かれておやりになっているわけですから、我々としては尊重していくという立場だろうというふうに思います。
○山陰中央新報:7月6日には、議会の閉会日に県議会の意見を集約される見通しもありますけれども、6日の閉会時に知事のお考えを議会にお伝えされるお考えというのは今ありますでしょうか。
○溝口知事:まだそこは、具体的にはやっておりませんけども、今申し上げたような考えで、県としては対応してまいります。
○山陰中央新報:じゃあ、6日の段階では、県としての容認の可否判断を発表されるお考えはないという認識でよろしいでしょうか。
○溝口知事:いずれにしましても、それぞれの自治体がそれぞれ考えられておやりになるわけですから、県としてはそうした意見を尊重していくということですね。
○山陰中央新報:鳥取側では、今のところ意見集約が進んでいない状態なんですけれども、知事としては、鳥取側も含めて、周辺自治体の意見が出そろってから島根県としての考えをまとめられるという方針ということでしょうか。
○溝口知事:まあ、それでいいと思いますね。
○山陰中央新報:今、3号機の必要性について、電力需給の面からも、3号機が本当に必要なのかという疑問を呈される意見が県議会からも住民説明会でも出ていますけれども、知事も以前から電力需給、今電力足りている状況だというふうなお考えを示していらっしゃいましたけれども、3号機の必要性について、中国電力の説明が十分に尽くされたというふうにお考えですか。
○溝口知事:それはいろんな意見があり得ると思いますけども、私どもは、安対協での意見が示されておりますから、それをベースに考えていくというスタンスですね。
○山陰中央新報:今、知事として、安対協での意見というのは、どういうふうな御認識をしてらっしゃいますでしょうか。
○溝口知事:それは、周辺自治体のお考えもよく聞きまして、適切な対応をとるということでありますね。
○山陰中央新報:県のほうにも住民団体のほうから反対意見が次々と寄せられてると思うんですけれども、中国電力さん、きょうで住民説明会を終了されますけれども、追加で住民説明会が必要だという御認識はあられますでしょうか。
○溝口知事:そこは中国電力が考える必要がありますね。
○中国新聞:済みません、中国新聞の秋吉ですが、関連して、先ほどの質問にもあったんですけれども、知事、安対協、御出席されてまして、会場の雰囲気なんかも見られたと思いますけども、概してどういう意見が多かったと、この安対協も含めて、今、知事が聞いておられる意見というのはどういうものが多かったかというのは、どういうふうに感じてますか。
○溝口知事:どういうものが多いというか、安全に原発をコントロールしていくということでしょうね。要するに安全を確保するようにやってほしいという考え方があったというふうに思います。
○中国新聞:それは原発の稼働に対して肯定的な立場の方も批判的な立場の方も、安全を大前提に事業を進めてほしいという、そういう。
○溝口知事:まあもともと原発に対して必要あるのかと、そういう御持論を持っておられる方もおられますね。そうでない人もおられると。やはり日本のエネルギー政策全体をどういうふうに持っていくべきか、原発でないとCO2が増大するという面もありますし、そこはやはり政府が日本のエネルギー政策というものをどういうふうに考えていくのかと、そういう大きな枠組みの中で、我々として、あるいはそれぞれの関係市町において検討すべきものだろうというふうに思います。
○中国新聞:知事はよく国のエネルギー政策について国自身が説明をされる必要があるということを繰り返しておっしゃってますけども、今回、3号機の審査を申請を容認するかしないかという判断するに当たって、例えばエネ庁の人がこちらに来て説明をする機会を設けるとか、そういったことは、今のところ予定されてないわけですよね。なので、その部分がなしに審査容認できるかできないかという判断をそもそもできるのかという部分については、どういうふうにお答えになりますか。
○溝口知事:それは、一般的に考えましても、石油等を燃やして電力を創出するという面では、CO2がふえるといった大きな問題もありますし、いろんな課題があるわけでありまして、やはりそういうものについて、国がどういうふうに日本のエネルギー政策を進めていくのかということをできるだけわかりやすく説明することが大事なことだと思いますので、そういう面は、経産省になりますけども、経産省に、これまでも何度も言ってますけれども、今回もそういうことを伝える考えであります。
○中国新聞:そうすると、今回、申請の容認を問われている局面においては、まだそうした国からの説明を、説明会開いてもらうとか、そういった機会は、今のところは必要ないというふうに。
○溝口知事:説明会というか、そういう政府の考えを明らかにしてもらえれば、国民にわかりやすく説明するということは大事な課題でしょうね。
○中国新聞:それは、仮にですけども、審査の申請を容認されて、中国電力さんが規制委に審査を申請されて、さらに仮の話になって申しわけないんですけども、合格して、また再び地元の判断というのが問われる段階になるまでには、ある程度やはりちゃんと県民が理解した状態まで説明されてる状態というのがあるべきというふうにお考えですかね。
○溝口知事:できるだけ国の考えを、我々もいずれ経産省に行かなきゃいけませんからね、こういう意見がありますよと、政府の考えをわかりやすく説明するのが適当ではないですかと、必要じゃないですかと、そういうようなことは伝える考えでおります。
○中国新聞:わかりました。
○NHK:NHKの白石です。知事、済みません。いいですか。ちょっと、原発の安全協定に関してなんですけれども、きょうは安来と出雲と、今回了承されて、それを中国電力に報告したっていうこともありましたけど、特に安来と、その周辺3市は、やはりその安全協定の見直しというか、立地自治体並みのということを、今後、3市連携してということを言われてますけれども、そこの必要性に関して、知事はどのように考えられますか。
○溝口知事:安来市におかれて、そういう方向で進むことになったわけでありますが、県は原子力規制委員会への申請を了解するかどうかについて、今月6日に専門家で構成します顧問会議、そして住民の方々も参加する安全対策協議会で意見を聞いたわけですね。そこが必ずしもはっきりはしてませんけれども、今後とも県議会や関係自治体などの意見もよくお聞きして、県としての判断を考えていくというのが現状ですね。
○NHK:その安全審査への申請を認めるっていう、了解するということと、いわゆる立地自治体並みの安全協定のレベルを引き上げるという話は、またちょっと別というか。
○溝口知事:別ですね。
○NHK:ええ。で、それで、松江市なんかはやっぱり立地自治体は立地自治体なりのやはり意見が必要だということで反対はしてますけれども、もう意見としては、雲南市でも出雲市であっても安来市であっても、それはやっぱり求めていくということをはっきりと各市長が言われてるわけですよ。それに関しては、どう、意見としてはもう出てるかと思うんですけれども。
○溝口知事:それは周辺自治体が政府に対しておやりになるということは、それはそれで、何といいますか、それぞれの自治体の判断でおやりになる必要があろうというふうに思いますね。
○NHK:県としては、その動きを後押ししていくのか、それとも、どういう動きになっていくんですか。広げていこうと国に求めていくんですか。
○溝口知事:立地自治体と同じような取り扱いにすべきだというのはなかなか難しいんですよね。難しいです。それは国のエネルギー政策とも関連をしますから、それは難しいんですが、我々もできるだけ周辺自治体のお考えも政府に伝わるよう、別途そうした検討の要請を経産省でありますとか原子力規制委員会等にもお伝えをしておると。しかし、周辺自治体を立地自治体と同じように取り扱うべきだという主張なんで、そこはなかなか、政府として、やっぱりコストが非常にかかることになるし、多分そういうことだろうと思いますけれどもね、なかなか打開ができない状況が続いておるということです。しかし、私どもが周辺自治体との間では、周辺自治体がこういう意見を持っているということは、政府と規制委員会によく伝えていきますということをやっておるということでありますね。
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