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6月15日質問事項1

○溝口知事:それでは、会見を始めます。

1・原発

 私のほうは、議会でありますとか、県のいろんな課題について必要な対応をしておりますけれども、格別のことはありませんので、皆さんの質疑から始めたいと思います。

○山陰中央新報:済みません、山陰中央新報の多賀です。

 島根原発3号機について伺います。

 知事、6月5日の島根原発の視察で、3号機の新規稼働について、撤回はされましたが、理解を示す発言をされたんですが、3号機の新規稼働について。この真意について教えていただいてよろしいですか。

○溝口知事:あのときの後、しゃべったことと変わりませんね。それ以上のことはありません。

○山陰放送:済みません、関連してですけど、BSSの秦です。

 そのときに、誤解を与えるというような表現されたと思うんですけども、具体的にどんな誤解が生じたというふうにお考えだったんでしょうか。

○溝口知事:やはりこの周辺の住民の方とか、あるいは市の意見などもよく聞いてやらなくてはいけないと思いまして、それに先立って踏み込んだ発言をするのは適当でないということで弁明をしたわけです。

○山陰放送:そうすると、そういうような判断をその時点ではしたんだけれども、それはちょっと早過ぎたという認識だったということなんでしょうか。

○溝口知事:早過ぎたということもあるでしょうし、要するに、いずれにしても住民の方々とか関連市の意見をよく聞いてやる必要があるので、それが出る前にするのは適当でなかったということです。

○山陰放送:その時点でそういう発言に至ったのはどうしてなんでしょうか。

○溝口知事:そこは、そんなに深いあれはありませんけども、当然そういう、安対協等で意見をよく聞いてやらなくてはいけないというのはありましたけども、それを超えた発言であったので、訂正をしたということです。

○毎日新聞:では、毎日新聞の根岸です。

 事前了解の現時点での了解についてのめどというのは何かあるんでしょうか。

○溝口知事:よく意見を聞いて検討していきたいというふうに思ってます。

○毎日新聞:6月の上旬に中国電力の清水社長に対して、スケジュールどおり進めますからと伝えたというふうに聞いたんですけれども、そういった事実はあるんでしょうか。

○溝口知事:そういう記憶は……。

○毎日新聞:そういった事実はない。

○溝口知事:ありませんね、頭の中に。

○毎日新聞:そういうことは、自分は言わないはずだと思われますか。

○溝口知事:その時点のことを明確に記憶しておりませんので。

○毎日新聞:具体的にスケジュールがあるというのではなくて、あなたの望んでいるとおりにしますよという趣旨だったというふうに聞いてるんですけれども。

○溝口知事:いやいや、やりとりは、そんなことはないと思います。

○毎日新聞:そういったやりとり自体が存在しないという。

○溝口知事:だけど、短時間で話をやりとりしたので、詰めた議論はしてませんので。

○毎日新聞:仮に言ったとしても、それはそういう趣旨ではなかったということですか。

○溝口知事:はい。

○山陰中央新報:済みません、山陰中央新報の多賀です。

 関連してですけども、昨日、総務委員会で意見交換がありましたけれども、今回、3号機の件に関しては、県としては6月議会中に可否を判断するつもりでしょうか。

○溝口知事:それは議会とのやりとりもありますからね、私のほうでいつどうするということを考えているわけではありません。議会とよく相談しながらやっていきたいと。

○山陰中央新報:これ、6月議会にこだわらないということでしょうか。

○溝口知事:こだわらないというか、それは議会の都合もあるでしょうし、議会の中の意見もあるでしょうしね。だから、そこら辺がどうなるかというのは、こちらでわかっているわけじゃありませんから、議会とよく相談をしてやっていこうというふうに思っています。

○山陰中央テレビ:関連して、TSKの山下と申します。

 議会の意見を集約して受けて判断したいというのは当然、前提としておありだと思うんですが、知事御自身の意見としては、いつごろの可否の判断が望ましいと思われますか。

○溝口知事:それは、私自身はありませんね。

○山陰放送:済みません、関連して、BSSの秦ですけれども、今、2段階方式をとっておりますけれども、この2段階で原発の稼働について判断していくということに関しては、やはりこの方式が知事、いいというふうに今でもお思いでしょうか。

○溝口知事:2段階というだけじゃなくて、そうでない場で私のほうに意見を言われる人も個人的にはあり得るわけでして、そこだけで何か全てが決まるということじゃないわけです。ただ、そういう一定の方が来ての会合が、安対協などは来ても構わないわけでありまして、そういうことをして幅広く、できるだけいろんな意見を聞いて対応していきたいというのが私の基本的な考えですね。

○山陰放送:今回、申請について事前了解を求めるという第1段階の願いが出ているわけですけれども、この時点で、その可否を判断するのに一番大切なポイントというのは何だというふうにお考えでしょうか。

○溝口知事:それは、それぞれの立場にある人たちの意見をやはり総合的に見て、お聞きをして判断していかなくてはいけいわけでして、何がどうかというふうに選別することは難しいですね。政府はどういう考えでおられるのか、あるいは立地自治体はどういうふうに考えておられるのか、あるいは周辺自治体はどういうことなのか、さらに周辺自治体の中で鳥取県のほうはどういうふうにされるのか、いろんな意見をよくお聞きをして、それを整理をし、集約をしていくということが必要になろうと思いますね。

○山陰放送:そうすると、国の審査が終わってから再度稼働についての、また了解願が出ると思うんですけれども、そのときにもいろんな立場の方だとか団体だとか、そこの意見を集約して判断されるとは思うんですが、その2回目と今回の違いというのはどこにあるんでしょうか。

○溝口知事:違いって何の違いですか。

○山陰放送:その判断する内容の違いというのは、あるいはポイントの違いというのはないんですか。

○溝口知事:内容は同じでしょうね。

○山陰放送:時期的なものだけということでしょうか。

○溝口知事:どういう考えでやるのか、いろんな人の意見があるけれども、それをどういうふうにして判断するのかとか、いろんなことがあるわけですね。それは自動的に決まるわけじゃなくて、話をお聞きをしながら考えていくし、それから立地自治体とは、周辺自治体の考えは若干違いますわね。だから、そういうのをどういうふうにして配慮していくかとかね、そうした実態をよく勘案しながら、お聞きしながら考えていくというのが私の立場ですね。

○山陰放送:きのうの議会の総務委員長のほうは、最初にはまず安全性などのことを見ていくと。それからその後で、2段階目については避難計画とか、それから周辺の状況だとか、そういうことを見ていくというようなことを言われましたけれども、そうではなくて、知事はその時々でポイントはそんなにないということでしょうか。

○溝口知事:それはそういう、要素としてはそういう要素があるでしょうね。

○山陰放送:例えば避難計画を今回の第1段……。今回の事前了解のときには特に重点的に考えるとか、そこが決まってないと認めないとか、あるいは2段階目のときにそういう避難計画についてはきちっとしていくんだとか。

○溝口知事:それも、それに関連する自治体の意見などをよく聞いて考えるということであって、今こうするああするという考えはないですね。

○毎日新聞:毎日新聞の根岸です。

 事前了解に同意するに当たっては、県民の理解が一番大事だと思うんですけれども、安対協などを経て、現時点で県民の受けとめはどのようになっているというふうに感じられますか。

○溝口知事:そこは今、具体的に私のほうまで来られて意見を言われる方はそう多くはありませんね。それは人によってその考えが違うでしょうね。それから、この問題に対する関心、あるいは理解、あるいはこれまでの経緯、いろんな角度から皆さんお考えになるわけでありまして、それはもう人によって違うわけですね。そういうものをどういうふうに県として整理をしてやっていったらいいのかというのが我々に課せられている課題でございますから、それを今後、タイミング、時期を見ながら考え、またお聞きをしながらやっていくというのが現状ですね。従来も大体そういうやり方でやっておりますね。

○毎日新聞:その一つのやり方として、きのう、総務委員会のほうで委員のほうから県のほうに対して世論調査をしてはどうかという意見もあったんですけれども、そういった予定はありますでしょうか。

○溝口知事:私自身は今考えてないですね。それは、そういう世論調査をやるというのも一つの考えでしょうけども、それは文書で書いたりするというのはなかなか難しいことだと思いますね。

○毎日新聞:今後、どういう形で県民の意見を集約していこうと考えてますか。

○溝口知事:それは、いろんな方、周辺自治体、それから代表、周辺についてはそれぞれしますからね、私が直接するというよりも、周辺自治体の方々がどういうふうに自分の地域として考えるかというのが出てくるわけですね。それから立地自治体からも出てくるでしょうし、鳥取県からも出てくるでしょうし。私どもが全部、各地の市のところを回ってやるというようなことは、これはできませんね、難しいですね。やはりその地域でお考えをある程度整理をされるということが必要だろうと思いますね。

○山陰中央新報:知事、済みません、中央新報の多賀です。

 ちょっと議論の前提にもなると思うんですが、3号機の稼働させる必要性について、中電は電力需給の関係で御説明をされておられますが、知事御自身、3号機を稼働させる必要性については、どのような認識でいらっしゃいますか。

○溝口知事:それは電力会社は電力会社の立場でありましょうが、それが全てじゃないわけですね。私の立場としては、電力会社の意見もそれは、考え方も聞かなきゃ当然いけないと思いますけども、さっき申し上げているように、周辺の住民の方々、地域の方々、そういうベースで意見をお聞きをして、その上で判断していくということになりますね。

○山陰中央新報:以前、会見などの発言で、電力需給面で逼迫した状況ではないという御認識だったんですが、そうした中で3号機の必要性については。

○溝口知事:そこは専門家の意見をよく聞いてやる必要がありますね。

○山陰中央新報:中電の説明では、山陽側の火力発電の老朽化の代替として必要だという説明をされてます。総務委員会の中で、山陽側の火力発電の代替電源であるのであれば、今稼働している発電所、どれを停止させるとか、そういう具体的なスケジュールなりを示すべきだという声があるんですが、そのあたりはどのようにお考えですか。

○溝口知事:それも、そういう意見もあるでしょうから、我々もそういう意見はお聞きをしますけども、全体としてどういう考えでやろうかというのをやはり、いろんな人の意見、あるいは団体、周辺自治体等の意見をよく聞いて対応していくということで、今の時点というか、その前の段階でこれが、こうした意見が必要だとか、大事だとか、そういう個別にやるのはなかなか、人数も多いですし、人によっての理解も違いますし、やはり、繰り返しになりますけれども、周辺自治体の方々が、その地域としてどう考えるかということを整理をし、立地自治体もそれぞれあり、そういう上で我々も判断をしていくというふうな形が現実的でしょうね。

○山陰中央新報:ちょっと繰り返しになりますが、3号機の稼働が必要だという説明として、中電は山陽側の火力発電が老朽化しているからだという説明をされるんですが、具体的に何年後にどれだけ必要な電力がなくなるとか、そういう具体的なスケジュール案を今示していない状況なんですが、そのあたりは示すべきだとお考えですか。示さなくてよい。

○溝口知事:それは、そういうことに、あなたが言ったような関心のある人も多いでしょうから、そういうものに対して中電がどう応えるかというのは、中電自身がよく考えてやる必要がありますね。

○山陰中央新報:それは提示するべきだとお考えですか、すべきではない、しなくてもよいという。

○溝口知事:そういうふうに厳密に言われてもわかりませんね。状況をよく聞いて対応していくと。

○NHK:NHKの山田です。

 原発の関連なんですけども、事前了解の判断のタイミングなんですが、周辺自治体の意見も踏まえた上でということだと思うんですけど、鳥取県でいうと、今月、米子市議選があるかと思うんですけども、その結果も踏まえてということになるかとは思うんですが、鳥取県の最終的な集約した意見を聞いた上で判断されるということで理解してよろしいでしょうか。

○溝口知事:多分タイミング的にそういう、米子の選挙の関係も考慮して、最終的な判断にするということになるんではないかと思っておりますけれどもね

○山陰中央テレビ:済みません、事前了解の可否の判断についても、遅かれ早かれいずれは答えを出さなければならないという中で、今、専門家の御意見ですとか、いろいろな立場の意見を聞かなければならないと。これからしなければならないことについてはお話しいただいているんですけども、では逆に、先日の視察等も含めて、可否の判断に向けての達成したものというのは何かあると思われますか。

○溝口知事:何の。

○山陰中央テレビ:可否を判断するために幾つか、いろいろなものがまだまだ必要だというお話なんですけども、逆に、中電からの申し入れがあって日にちもたっていますが、ここまでのところで、これはできている、達成できているという今の進捗をちょっとどのように捉えてらっしゃるか。

○溝口知事:ちょっとわかりにくいですけども。何の進捗のことをおっしゃっているんですか。

○山陰中央テレビ:可否の判断に向けて、全く一歩も進んでないわけではないと思うんですけども、知事としての実感はどのようでしょうか。

○溝口知事:中電がどうすることに対してですか。中電自身がどう考えているかということですか。

○山陰中央テレビ:中電ではなく、いえ、立地自治体の事前了解の判断を出されるのに向けて、今どこまではできていると、全く進んでないというのもあるんでしょうか。

○溝口知事:そういうことですね。

○山陰中央テレビ:全く進んでいないぐらい。

○溝口知事:はい。それは、さっきから申し上げておりますように、周辺自治体でありますとか立地自治体でありますとか、そういう人の考え方をまだ正式に聞いているわけじゃありませんから、そこら辺を立地自治体から、あるいは周辺自治体からお聞きをして対応していくということですね。

○山陰中央新報:まだそうした判断材料はそろってはいないということでしょうか。

○溝口知事:材料というか、それぞれ判断をされるわけですよね。それに期限があるわけじゃないですね。

○共同通信:済みません、共同通信の出川です。

 先ほどNHKさん、米子市議選の関係で質問があったと思うんですけど、米子市議選は来週だったと思うんですけども、そうすると、実際に議会が開かれて結論が出るというのは7月以降になってくると思います。知事はそれを見て判断するということですけれども、そうすると、じゃあ事前了解の可否の判断というのは来月以降になるというふうに考えていいでしょうか。

○溝口知事:来月、まあ前後ですかな。

原子力安全対策課:具体的にはまだ……。

○溝口知事:まだわからない。

原子力安全対策課:ちょっと具体的には……。

○共同通信:済みません、ただ、米子……。

○溝口知事:まあだから、関係の方々の意見が我々もよく聞ける状況になって、最終的な判断が出てくるというふうに理解してください。

○共同通信:ということは、今月はなくって、来月より後ろになるというのが、スケジュールからするとそうなりますよね。

○溝口知事:それはあなたのお考えとして言ってもらったらいいですが、私がどうこうというのはあんまり、今のあれで理解をしていただければありがたいと思いますね。

○山陰放送:済みません、事前了解を判断する立地自治体は島根県と松江市ですけれども、松江市がこの事前了解に関して何らか判断をしても、鳥取県側の判断が出ない限りは、島根県は待つということでよろしいでしょうか。

○溝口知事:そういう具体的なことばかりあれですけれども、さっきから申し上げているように、従来からも周辺自治体の意見を聞き、それから、そういうふうに立地自治体と周辺自治体で立場が違うところがありますから、もともとは立地自治体のほうで判断をされて、それを県も議論しながらやってきておりますが、万が一の場合ですと、立地自治体だけでなく、周辺自治体にも及ぶではないかということで、立地自治体の意見を伝えるときには周辺自治体の意見も添えて出しますという合意をしております。その合意に基づいてやっていくということですね。

○山陰放送:続けて、BSSの秦ですけれども、そうしますと、知事としては、その意見を出すときには、周辺の意見というのも必ず添えますよということですか。

○溝口知事:必ず添えようと思ってます。それはもう、そういう枠組みをつくりましたから。

○中国新聞:済みません、中国新聞の岡田ですが、3号機の稼働の事前了解について申し入れがあるさなかに、内閣府の原子力防災担当大臣があした鳥取、あさって島根に視察に来られますが、このタイミングで原子力防災担当の大臣が視察に来るというのを内閣府から、知事はどのように説明を受けておられますか。

○溝口知事:担当大臣は、ほかの地域も同じようなことをやっておられましてね、今回は島根についてもやりましょうということで、大臣と副大臣でしたね。

原子力安全対策課:大臣、副大臣、両方です。

○溝口知事:両方でしたね、来られるということですね。それは、繰り返しになりますけれども、ほかの地域で何度もやっておられるわけです。

○中国新聞:そうはいっても、国策として原発を動かそうという中で、閣僚の一人が島根にやってくるというので、うがった見方をしたら、国がその議論を後押しするという見方もできるんですが、その点についてはどう思われますか。

○溝口知事:私は、それが特別なものじゃなくて、こういうタイミングになったということじゃないかと思いますね。


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