5月10日質問事項5
5.原発
○山陰中央新報:済みません、島根原発3号機のことについてお伺いしたいんですけれども、中国電力は3号機について、新規制基準適合性審査の申請の事前了解の申し入れっていうのを早期にされたいというふうにずっと主張していらっしゃいましたけれども、県として、その申し入れを受けられるお考えというのはありますでしょうか。
○溝口知事:どういうあれですって。
○山陰中央新報:新規制基準適合性審査の事前了解の申し入れを安全協定に基づいて受け入れるかどうかということについてなんですが。
○溝口知事:事前了解のお願いの提出をこちらが認めるかどうかという話ですか。
○山陰中央新報:はい。
○溝口知事:それは、事前了解願というのは県が提出を認めるというもんじゃありませんね。中国電力が提出するかどうかを考えるといいますか、する話でありましてね、そういうことです。
○山陰中央新報:じゃあ、中国電力が持ってこられるタイミングに合わせて、県も受けられる、受けるのを容認してらっしゃるという認識でよろしいですか。
○溝口知事:県に対しまして中国電力からやっていきますよということがあった場合に、県はやはりまずは原子力規制委員会に申請をすることを認めるかどうかを判断することが必要になろうかというふうに思います。ということでよかったですか。いや、技術的な話でね。
○山陰中央新報:で、5月の21日に県議会の総務委員会が設定されてますけれども、それまでに申し入れを受けられるお考えがありますでしょうか。
○溝口知事:申し入れを受けられる。
○山陰中央新報:申請の事前了解を中電がお願い、事前了解願を持ってこられたときに。
○溝口知事:だから、県が認めるとかどうかということじゃなくて……。
○原子力安全対策課:未定です。
○山陰中央新報:技術的には未定ということですね。
○毎日新聞:事前了解の申し入れについては、中国電力が彼らのタイミングで持ってくると思うんですけど、申し入れがあった場合に事前了解を、例えば松江市長であれば了解すると……。
○溝口知事:ああ、そういう問題ですね。それはまた別の問題ですね。
○毎日新聞:はい。
○溝口知事:それについては、立地地方公共団体とそうでない地方公共団体がありますから、そこら辺の調整をしなきゃいかんですわね。従来ですと、立地市以外にはそういう権限がないわけでして、そういう中で、立地市以外、周辺市についてもいろんな対応ができるように、いろんな仕組みをつくってきましたからね、それに基づいて対応していくということです。
○毎日新聞:その周辺自治体の意向が事前了解、了解するという意向であれば、知事は了解するということですか。
○溝口知事:そういう関係じゃないと思いますけれどもね。立地市以外につきましてはいろんな問題があるわけですね。立地市でないところを立地市にするということについては、国自身も関係があるでしょうし、それから松江市自身も関係があるでしょうし、それから全国いろんなところに原発ありますからね、従来はやはり原発所在地に限定をするということであったわけですけども、しかし、一旦起こると周辺にもいろんなことが起こるじゃないかと、それをどうするんだというのが長い間の問題でありまして、我々のほうも、そういう立地市以外の意見もよく聞きましょうということはできるようにしたわけですね。それで、立地市以外の周辺市については、こういう考えであるということはお伝えはできるということになってます。
○山陰中央新報:済みません、立地市以外の周辺市についてなんですけれども、知事は事前了解の願いを受け入れる前提として、前回とか前々回の会見の中では、3号機に対する周辺自治体の理解が必要だっていうお考えを示されていましたけれども、今、鳥取県の検証チームであったりとか、いろいろ説明を周辺自治体も受けてらっしゃるところですが、周辺自治体の理解が進んでいるというふうに感じていらっしゃいますか。
○溝口知事:そこは私が評価はできませんね。それぞれ、それぞれの立場で必要な対応を考えておられますからね。ただ、立地市になると国からのいろんな助成だとかがあるわけでして、そこを調整するためには、やはり国の対応というものが問題になりますわね。それはなかなかできないわけです。できないんで、我々のほうは周辺市の考え方をお聞きをして、こういう考えでありますよということは国のほうに伝えるようにしておるということですね。
○山陰中央テレビ:山陰中央テレビの藤谷です。
関連してですけども、鳥取県の平井知事は、中国電力のタイミングで申し入れをされることなので、それに関して何か言うことというのはないけれども、今の今するのは少し時期尚早じゃないかというような発言もきのうの定例会見でされたようなんですけども、そのあたり、知事としてはどのように感じていらっしゃいますか。
○溝口知事:それは、どういう真意であるのかというのは、我々のほうもよく知りませんから、ちょっとコメントはできませんね。
○山陰中央テレビ:鳥取県、境港、米子と直接、理解が今進んでますかというような確認をするような会合をしたりとかというのは、予定であったり、これまでされたことはあるんでしょうか。
○溝口知事:周辺市をどうするかというところを検討するとき、それは相当前になりますけども、そのときは鳥取県も同じ状況でしたからね、それから島根県の中にも、出雲、雲南など似たような状況がありましたから、できるだけ調整ができるように話は随分しましたね。だけど、その後、それぞれのところで対応するようになりましたから、今、私のほうで鳥取県とどうしますかということをお聞きをするわけではありませんね。
○山陰中央テレビ:ただ、鳥取県の話を聞かないと、周辺自治体の理解が進んだかどうかというのは、島根県はわからない。
○溝口知事:理解というのは。
○山陰中央テレビ:要は3号機の事前了解を求める申し入れをすることについて、その前提として周辺自治体である鳥取県側の3号機への理解が進む必要があるというふうに以前、知事が述べられてたと思うんですけども、それが鳥取県と話をしなければわからないのではないでしょうか。
○溝口知事:いや、私のほうで聞くことは全然構わないと思うんですけども、それぞれで検討されてますからね、必要に応じて、必要があれば、またお話し合いでもちろんいたしますし、いろんな御意見もお聞きはする用意はあります。しかし、私のほうから今するということは考えておりません。やっぱり県内に同じような立場の市がありますから、そこら辺の意見をよく聞きながら県の対応を今考えているということです。
○山陰中央新報:その中で、周辺自治体からは、立地自治体並みの安全協定を結びたいという意向をずっと示していらっしゃいますけれども、それに対して、今回、3号機の事前了解の願いを受けられるに当たって、協議の中で立地自治体並みの安全協定を周辺自治体に結ぶことっていうのを審査入りの条件にされるお考えっていうのはありますか。
○溝口知事:それはあれですね、国のほうでどう考えるかっていうのがなきゃだめですね。
○山陰中央新報:国でどう考えるかっていうのは。
○溝口知事:それは、国が、立地市になりますと一定の負担をしなきゃいかん関係になるわけですね。それはなかなか難しいんだろうと思いますよ。
○山陰中央新報:それはあくまで国でやるべき、今、東海第二原発とかでは、もう立地自治体並みの安全協定を結ばれた経緯もあるんですけれども、独自に。島根原発については今回、3号機の審査入りでそういうのを前提条件にして協議をされるっていうお考えは、今のところないっていう。
○溝口知事:過去の経過では、そういうことですね。何か特別に事情が変わったかという、国のほうの対応ですよ、やはり立地市になるということは、それに対するいろんな負担をしなきゃいかんということになるわけです。
○山陰中央新報:一方で……。
○溝口知事:そこはだから、国の一定の考えがなきゃ難しいですよ。
○山陰中央新報:その周辺自治体の御意見、意向を踏まえて、知事から中国電力のほうに、周辺市と立地自治体と、立地自治体並みの安全協定を結ぶように中国電力側にアプローチされるお考えっていうのは。
○溝口知事:今までも中国電力にはそれに類したようなことは言ってきてますね。
○山陰中央新報:ただ、国の考え方がないと……。
○溝口知事:ないと無理ですよね。
○中国新聞:済みません、中国新聞の秋吉です、再び。
島根県のほうでの島根原発3号機の事前了解申し入れをめぐるこれまでの経緯をちょっと整理させていただきたいんですけど、知事、退院されたときに、お手紙を、中国電力からあったということをこの場で言われてたと思うんです。その前、去年の暮れあたりのころですかね、3号機の申請の申し入れに当たっては、具体的な話がまだないんですよというようなことを常々言われてましたけども、その後の中国電力側からのアクションというのは、その手紙を送ってこられたこと以外にはあったんでしょうかね。
○溝口知事:電力需給というのは、日本全体で見れば足らないという状況ではありませんけども、そのほとんどが火力発電に頼っているわけです。で、火力発電は、他方で全世界的に見るとCO2の排出につながりますから、そうした問題があるという状況にあるわけでありますけども、中国電力におきましては、そうした国全体の状況等々も勘案して、低廉で安定した供給力の確保とCO2の排出削減のために、中国電力からは3号機が必要だということを我々のところに伝えてはきております。
○中国新聞:これは手紙とはまた別にということですか。
○溝口知事:それは、手紙。。。
○原子力安全対策課:手紙ではなくて事務的な説明を受けた。
○溝口知事:事務的なあれだな。
○中国新聞:いつぐらいの時期ですかね。その事務的な説明というのがあったのはいつぐらいですか。
○原子力安全対策課:事務的な説明があったのは……。またちょっと後ほど。
○中国新聞:はい、済みません、後からじゃあ。
○毎日新聞:今回の事前了解なんですけども、稼働するかどうかの事前了解ではなくて、そのための審査に出していいかどうかの事前了解だと思うんですけども、これについて、例えば松江市長とかであれば、そもそも審査に出さなきゃ安全かどうかも我々には判断……。
○溝口知事:ん。
○毎日新聞:審査を受けてもらわないと、稼働に反対とか賛成とかも言えないという立場の方もいらっしゃると思うんですけど、知事としては、今回、事前了解、了解するかどうかの判断基準というか、今回の事前了解の位置づけはどういった位置づけになりますか。
○溝口知事:そこら辺は松江市とか、それから周辺自治体とかの意見をよく聞いて考えていくつもりです。今、もうこうだと決めてるわけではありません。
○毎日新聞:だから、まだ審査に出す前の段階でも、やはり再稼働に向けて一歩進んでしまうというような位置づけなんですか。
○溝口知事:そこら辺はちょっと技術的なので、ちょっとあなたの言っている内容をきちんとチェックしないといけませんね。非常に技術的な話ですから。そこら辺は、後で防災部のほうに聞いてください。
○毎日新聞:チェックしないといけないというのは、原発の安全性についてのことですか。
○溝口知事:何の安全性。
○毎日新聞:原発の安全性についてですか、チェック。
○溝口知事:うん、いや、だから……。
○毎日新聞:手続的な意味で。
○溝口知事:だから、原発の安全性というものについては、それは安全になるような仕組みにしてあるわけでありまして、その状況が今変わってるということは聞いてませんね。
○毎日新聞:今回ネックになってるのは、あくまで周辺自治体との関係であるという。
○溝口知事:ん。
○毎日新聞:今回、判断に当たって、まあ判断する基準としては、周辺自治体との関係がメーンになってるということですか。
○溝口知事:中国電力のお考えが皆さんに理解できるようになるということが大切ですわね。
○毎日新聞:そのための一つのいいタイミングということですか。
○溝口知事:いいタイミングかどうかはわかりませんけど。
○毎日新聞:なるほど。
○山陰中央新報:その理解が進んでるかどうかというのは、まだ御判断はできないということですか。
○溝口知事:結局、立地自治体の場合は国のほうからいろんな支援があるわけですね、それは原発を担うということで。それに対して周辺自治体のほうはないわけですね。そういう点について、ずっと問題があるわけです。しかし、そういう周辺自治体の考えを無視してやるということも適当じゃありませんからね、そのための一つの方策として、周辺自治体の意見もよく中国電力のほうに伝えますと、そういう文書を我々のほうから出すというようなことをやってきておるということなんです。
○山陰中央新報:今、交付金、多分核燃料税とかのお話だと思うんですけれども、それを周辺自治体も含めて国が支給していくべきだというお考えですか。
○溝口知事:それは私が決めることじゃないですね。
○山陰中央新報:したほうがいいというお考えですか。
○溝口知事:わからないです、それは。
○日本海新聞:知事、済みません、日本海新聞の岡ですけど、今言っとられてたのは覚書のことなんじゃないかと思うんですけど、島根県と鳥取県側の自治体が覚書で、鳥取県側の意見を付して中国電力にっていうことだったと思うんですけど。
○溝口知事:それは周辺自治体なんかでも同じですよ、島根県のほかの周辺自治体とやってます。
○日本海新聞:ええ、ですよね。で、その際に……。
○溝口知事:ただ、その後、鳥取県との関係で、そういう問題を協議するようなことがありませんでしたからね、現状がどうかというのは私はわかりません。
○日本海新聞:その際に、単に意見を付して中国電力に出すのか、単に意見を中国電力に伝えるだけなのか、それか、鳥取県側のある程度、どこまで、どういう判断してるのかというのを島根県として聞き取るのか、理解するのかっていうと、その辺はどうなんですかね。
○溝口知事:鳥取県のほうから要請があれば、我々のほうも相談いたしますけれども、近年になりましては原発の稼働というのがありませんからね、その問題について鳥取県とお話をしたことはまだありません。
○日本海新聞:話す段階になってるんじゃないかなって思うんですけど、そのあたりっていうのはどうですか。実際に平井知事と話し合いして、何か決められるみたいなお考えはないですか。
○溝口知事:今の段階でどうするこうするというのはわかりませんね。
○NHK:NHKの山田です、済みません。
ちょっと確認なんですが、先ほど3号機の話の中で、事前了解の申し入れについて、中国電力が提出するかどうかっていうのを判断して考えるものだというふうに先ほどおっしゃってましたけど、そのタイミングについては、中国電力の判断に応じて、島根県としては受け付けるという考えでよろしいんですか。
○溝口知事:要するにまずやっぱり当事者がしないといかんでしょということを一般論として言ってるということですかね。
○NHK:当事者というのは。
○溝口知事:影響を受ける関係者ですよ。
○NHK:ああ、関係者。
○読売新聞:済みません、読売新聞の安恒ですけれども、また済みません、重ねて申しわけないんですけども、3号機の適合性基準審査の、向こう、中電が申請するための、要は事前了解を県がするっていう段階に来てると思うんですけれども、近々それに関して中国電力の社長とかとお会いする予定ってあるんですか。
○溝口知事:まだ……。
○読売新聞:多分申し入れに持って来はる、申し出しに来はると思うんですけれども。
○溝口知事:それはそのときの状況をよくお聞きして、どう対応するかということで、今こうするああするということはありません。
○読売新聞:具体的日程とかって、今決まってるんですかね。
○溝口知事:ありませんね。
○読売新聞:まだ向こうからは申し入れてないということですか。下準備とか下交渉みたいなというのをされてる……。
○溝口知事:いや、下はどうだろう。
○原子力安全対策課:事務的な説明は受けたということだけです。
○読売新聞:事務的な説明を受けた。
○原子力安全対策課:はい、先ほどの知事の説明した内容で、必要性はこうだというのを事務的に説明を受けました。
○読売新聞:あ、知事がですか、知事が説明を受けた。
○原子力安全対策課:事務的に、我々のほうが。
○読売新聞:ああ、なるほど。
○原子力安全対策課:はい、事務的に。
○読売新聞:日程はまだ決まってないということでいいんですか。
○原子力安全対策課:はい、日程はまだ。
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