11月21日質問事項02
2.原子力防災訓練
○山陰中央新報:済みません、続けて。あと、冒頭に原子力防災訓練のお話があったんですけども、実際に19日に視察なさっていろいろ課題もお感じになったと思うんですけど、具体的に知事としてまだどういう課題があるというふうに認識を持っていらっしゃるんでしょうか。
○溝口知事:19日に東部高等技術校で行われたわけでありますが、訓練自体は順調に進んだと思います。訓練の結果については意見もいろいろあるようでありますので、そうしたことを参考にしながらやっていきますが、また、今回訓練の検証でバス会社に輸送を要請する手順の見直しでありますとか、あるいはバス会社に対する原子力災害等に関する研修の実施でありますとか、いろいろまだやらなければいけないことがあるということで、そういう取り組みをやっていくということであります。
今回の場合は、4月に中国地方5県のバス協会と締結した協定のもとに、初動時におけるバス協会やバス事業者等との情報伝達の方法や流れ等を確認する通信連絡訓練も実施しておるわけです。格別問題があったというようなことはないようでありますが、よく話し合って、さらに改善すべき点があれば改善をしていくということであります。
それから、実際に原発の事故が起こったような場合には、岡山県とか広島県まで行かなければいけないわけですね。そのためにスクリーニングしてきれいにしていくわけですね。乗っている人も、運ぶバスも、放射性物質が残ったまま外に出ないようにするということでありまして、県外の訓練につきましても、今すぐということではありませんが、いつかの時点でやる必要があろうということでありますので、検討していきたいと思います。
それから、1つは、出雲市の一部でエリアメールがうまく伝達しなかったということがありますので、そういう点はもう既に原因はわかっておるようでありますけれども、市の担当者が一部携帯電話のパスワードが変更されているのに気がつかずに、送信時にエラーとなったということのようであります。なお、こういうことがないように、さらに訓練をしてもらうということですね。
○山陰中央新報:知事、さっきおっしゃったバスの訓練も初めてやったんですけども、バスの業界の関係者なんかの方に聞くと、やはり放射線への理解とかというような機会というのをつくってほしいというような、放射線への理解を関係者の方、実際に運転手の方とかも含めて、理解をする機会を設けてほしいとかというような声が出ているので、知事がさっきおっしゃった研修とかというのは、そういう理解を深めるためのという認識で。
○溝口知事:それは運転手の方も理解を、なぜこういうスクリーニングをやるのかとか、そういうことを知ってもらうということがいろんな面で大切でしょうね。それはこれからバス協会とも相談しながらやっていきたいと思います。
○山陰中央新報:あともう一つ、広島、岡山の県外への避難なんですけども、これも通信の初動の訓練をやった、これは非常に意味があると思うんですけども、実際に避難する方が、実際に県外のどこに避難するとか、そういう受け入れ側でもどういう課題があるかと見つけるためにも、実地の訓練をするとかっていうのは非常に大事だと思うんですけど、その辺はいかがでしたか。
○溝口知事:それも今後の課題として検討してまいります。
○山陰中央新報:それはまた来年が訓練だと思うんですけども、検討なさるってお考えですが、早ければ来年というお考えが知事のとこにはあるんでしょうか。
○溝口知事:先方の受け入れ体制もありますから、いろんな施設に入りますから施設の了解も要りますし、対応もありますから、そこら辺ともよく調整をしながら検討していくということです。
○中国新聞:加えて、中国新聞の秋吉といいますけども、広島県への避難訓練ということで、昨年の原子力防災訓練が終わった後にも同じような課題というのを上げておられて、そのときは湯崎知事が、できることがあればこちらでは協力しますよというようなことも言っていました。この1年間、そういった状況があって、自治体の情報伝達訓練にまでは至ったわけですけども、実際に避難訓練というところまでなかなかできなかったという要因というのは、どういうとこにあるんでしょうか。
○溝口知事:まず、避難する人を、バスに乗る人と、自家用車で行く人がいろいろあるわけでして、バスに乗る人は高齢者の方が多いですから、そういう人たちにまず通報が行かないといけませんね。それから、バスに乗る人を確定しなければいけませんね。それで行った場合に、どこに集まるのかとか、それからバス会社がどこに行けばいいのかとか、あるいは、そういう際に地域でリードする人が要りますね。ここら辺に集まって、ここでバスが来るから乗ってくださいと、行きましょうということですね。
それから、住民の方々になぜこういう訓練をするかというと、やはり原発の放射性物質が残ったまま行くとほかの人に迷惑をかけることになりますから、そういうことをやるんですよと。それがないと県外に避難することもできませんといったような、この目的がよくわかりませんと、訓練というか、実際の場合にうまくワークしませんから、そういうことを説明したり。きのうもそういう説明があったと思いますけれども、そういうことをやって広げていくということですね。
今回でも、まだ一部の人しかそういうバスに乗るという訓練しているわけではないですから、それは毎年場所を変えてやっているわけですよね。そういうことをやりながら、県外に行くこともその延長として考えているということです。
○中国新聞:引き続き、広島県とも、あるいは広島県内、岡山県内の市町村とも調整をできる限り早くそういった訓練ができるように続けていくということでいいですか。
○溝口知事:ということですね。
○山陰中央新報:2号機の審査が進んでいる中での今回訓練で、早晩必ず再稼働の合意の判断というのも出てくると思うんですけども、避難計画がどこまで実効性というのが担保できたらその再稼働してもいいかというのは、これは県が判断するのか、それとも国が判断するのか、その辺は知事、どういうお考えなんでしょうか。
○溝口知事:両方でしょうね。まだそこら辺まで話が進んでいませんね。これからです。
○山陰中央新報:それはやはり一定の国の関与というのが必要だというふうにお考えなんでしょうか。
○溝口知事:そこら辺はよく議論していないですね、まだね。
○山陰中央新報:それは大きな課題の一つだという認識は、知事は持っていらっしゃるんでしょうか、どこまで実効性が担保できるかというの。
○溝口知事:避難する人は数も多いですから、まずそういう人の訓練もやらなければいけないし、そういう状況も見ながらどういうやり方が適切かということを考えていくということですね。
○山陰放送:関連して、BSSの秦ですけれども、先ほどの実効性を検証していく上で、県外への広域の避難と同時に、複合的な災害ですね、地震であるとか津波、これらもあわせて原発の事故と想定した訓練を行うというような考えはありますか。
○溝口知事:それも必要な要素でしょうね。
○山陰放送:今後計画をしていくということでしょうか。
○溝口知事:そういうことですね。
○NHK:済みません、NHKの山田です。先ほど原発の避難訓練の質問の中で、複合的な災害についての訓練、複合災害についての訓練、広域避難の訓練も含めて今後検討していきたいという話をされていましたが、そもそもそうなると現在の避難計画というのが原子力災害単独の計画、前提に計画を立ててらっしゃると思うんですけども、そうすると今後またその避難計画というのについては見直しなり改定なり、複合災害を前提としたものとして策定するお考えがあるということですか。
○溝口知事:それはできるだけやっていかなければいけないだろうと思いますね。ただ、簡単にはいかないですね。
○NHK:恐らく住民の方、島根県のいろんな方々を受け入れる、広島県にしても岡山県にしても、自治体としては、やっぱり幅広い想定の中で島根県として指示をいただいたほうが動きやすいというような声もたくさんありますんで、ぜひそこはよろしくお願いします。
○溝口知事:できるだけの工夫、努力をしなければいけないだろうと思います。
○山陰中央テレビ:(山陰中央テレビの藤谷です。)知事、先日の原子力防災訓練に関しまして、バス協会との協定を結ばれて、バスが今回、連絡訓練もされましたけども、実際に乗務員の安全が担保された中でのみ避難の迎えに行くというような内容かと思うんですが、実際に原発事故が起きたときというのは、乗務員の安全を確保できる状態というのは、なかなか難しいような気もしますが、そのあたりは今後その協定に対して改善していくとか、さらに来てもらえるような体制の構築に向けて何か改善される部分というのはあるんでしょうか。
○溝口知事:技術的なところなので、どういう対応が必要なのか、よく検討、調査をしていきます。ただ、放射性物質がついたらすぐそれが実際的な被害になるかというと、訓練でもありましたが、大体水で洗い流すと出ていくんですね。そういうことですから、やり方次第だと思いますね。
○山陰中央テレビ:あと、基本的な避難というのが、バスではなくて自家用車が基本にはなるかと思うんですけども、改めまして福島のときにはあれだけ渋滞が起きたという中で、自家用車が基本ベースにあるというのはなかなか現実的ではないようなふうに一般的には感じてしまいますが、そのあたりの避難についてはどんなふうにお考えなんでしょうか。
○溝口知事:一般論ではなかなか言えませんね。原発がどういう状況になっているかということにもよりますしね。
○山陰中央テレビ:あとは、避難をするときに、今回私も一緒に動いてみましたけども、山陰道であったり、9号線含めて、やはり片側1車線の道が多い中で、何かあったらもうすぐ渋滞という形になるかと思いますが、そのあたりのインフラ整備、原子力防災を含めたインフラ整備というのは今後どのようにお考えでしょうか。
○溝口知事:インフラ整備もできるだけやらなければいけないと思いますが、それが全体の大きな流れを変えるほどのインフラ整備が直ちにできるということではありませんね。だからやはり避難の仕方を合理的にやるということが必要だろうと思います。
○山陰中央テレビ:もう1点、過去に伊方原発であったり、あのあたりの高速道路は、たしか2車線化というのが実現したような気もしますが、そのあたり、山陰道含めて早期にというのは。
○溝口知事:そういう状況にはまだないですね。山陰道はまだ1車線の分も完成しなければいけないですしね。
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