8月22日質問事項1
1.永田生慈氏浮世絵コレクションの寄贈
○山陰中央新報:知事、済みません、冒頭、浮世絵の話がありましたけど、その貴重なものを県が寄贈を受けて、その寄贈していただく方にありがたいとか、そういう何か受けとめというか、いただけませんか。
○溝口知事:それはこれからですね、私自身がやるのは。
○山陰中央新報:ええ。で、どうお感じになった、寄贈を受けて。
○溝口知事:受けた感想ですか。
○山陰中央新報:ええ。
○溝口知事:小さいころから浮世絵に関心があって、長じて収集と同時にいろんな研究をされて、北斎の研究家としては第一人者ですね。そういう方が島根のことをお考えになって島根県に寄贈をされたということは、県民として大変うれしく、ありがたいことでありますから、県立美術館での展示、そして県立石見美術館での展示などを通じまして、県内外の人に多く見ていただきたいと思っています。
○山陰中央新報:県民がその貴重なものに触れるというのも一つだと思うんですけども、さっきおっしゃった県内外の、県外の方がまたこれを見に来られるという、そういう効果もあると思うんですが、その辺の期待というのはどういうふうにお感じですか。
○溝口知事:たくさんある浮世絵ですから、そういうすばらしい作品を県の若い人たち、あるいは子供たちが見るということは大きな刺激になると思いますね。また、世界的にも浮世絵研究の第一人者である方が島根県出身ということも、子供たちにとって大きな刺激になりますしね。それから大人も楽しめるわけですし。また、県外からも展覧会がありますと、それを見に来ようということで、観光などについても大きな効果が期待し得るのではないかと考えております。
○山陰中央テレビ:今回の1,000点ぐらいの寄贈というのは、どれだけすごいことなんですか。全国的にも余りないってことなんでしょうか。
○溝口知事:そもそもこういういい作品を持っている方はそう多くありませんね。さっきの「冨嶽三十六景凱風快晴」などは、版の初めの頃の作品ですし、日本の中でもそうしたものをたくさん持っておられる方というのはそう多くないと思いますね。1,000点という量がすごいですね。
○山陰中央テレビ:今後なんですけども、この1,000点というものを使って、葛飾北斎といえば島根みたいな、何かそういった観光PRとか、そういったことの考えは。
○溝口知事:そういうことにもつながるでしょうね。
○山陰中央テレビ:具体的には特に、今の段階で……。
○溝口知事:それはいずれ、そういう展示をいたしますから、そういう際にはいろんなチャネルを通じて全国にも伝わっていくだろうと思いますね。
○中国新聞:知事、県立美術館のほうではこれまで新庄二郎氏の浮世絵コレクションが500点ぐらいですかね、あって、今回、さらにふえるということで、一つの大きなコンテンツの柱にこれから県美の中で浮世絵がなっていくと思うんですけども、その辺の期待ということで一言。
○溝口知事:島根県の美術館が所蔵する北斎の浮世絵がふえますから、これだけのものがある場所というのはそうないのではないかと思いますね。
それから、やっぱり研究者ですから、単に興味で集めたというだけではなくて、非常に小さいころから好きで、研究し、長年、要するに数十年にわたって収集をされたコレクションと言えるのではないですか。
○NHK:浮世絵といいますと、国内だけでなく世界的にも興味、関心ある方々いらっしゃると思うんですけど、ちょっと先ほど観光のお話も出ましたが、インバウンドとしての観光という意味で、どのような期待を持っていらっしゃいますか。
○溝口知事:外国に行きますと、浮世絵はたくさんありますね。オランダなどもかなりありますよ。そういうところに、浮世絵に影響を受けた西洋の画家たちがかなりいるわけですね。北斎の絵をテーマにした絵を描いている作家というのがかなりいますよ。単に写実ではなくて、ここら辺は個人的な見解ですけれど、写実といったことではなくて、自分が、何ですかね、こうしたら美しいだろうなという描き方になっているわけですよね。あるいはこうすると興味を持つだろうなという、単に写真を撮るようなことではなくて、そういう要素がやっぱり浮世絵のおもしろいところではないですかね。非常に誇張されているところもあったり、それから表情などですと、それが非常にわかりやすいといいますか、いわゆる写実的な絵画というよりも、その人が描きたい絵がたくさんあるということではないですか。
たしかゴッホも影響を受けたはずですよね。
○中国新聞:知事、済みません、これだけ北斎だとか浮世絵だとかがたくさんの数が集まってくると、この辺の研究をする人というか、そういう人がやっぱり島根県にいたほうがいいのかなと思うので、人材育成とか、研究者の招請とか、その辺について何かお考えはありますか。
○溝口知事:あるいはそういうこともあり得るかもしれませんが、当面は保存をしっかりとやるということが大事でしょうね。
○山陰中央新報:知事、済みません、県立美術館に関しては補正予算で御家族さんに来ていただけるような、内装を変えるとか照明を変えるとか、リニューアルをこれから準備されていますけれども、それにあわせて新たなコンテンツがふえたということで、何か企画とか発信のほうだとか、考えていらっしゃるんでしょうか。
○溝口知事:美術館から聞いてはいませんけれども、あれだけの浮世絵が集まりますと、特別展などをして見ていただくということになるでしょう。まだいつどうするかということは決まっておりませんけれども、まずそういう展覧会を通じて県外にも伝わっていくようにしたいと思います。
○毎日新聞:済みません、知事が永田さんから寄贈されるという一報を受けたときの所感というか思いというか、多分驚かれたのかなと思うんですが、どういう思いを持たれたかというのを。
○溝口知事:私もこの永田さんという方がこういうことをされているということを知りませんでしたからね、それで、どういうふうにして浮世絵の世界に入り、どうしてそういうコレクションができたのかということも知りませんでしたから、そういうことをよくお聞きして、ああ、これは大変な方だと知ったということですね。
ただ、津和野には、この方の展示をした場所がありましたね。そこには浮世絵もありましたけれども、ほかの絵もあって、その当時はそういう人がおられるということは聞いておりませんでしたね。今回初めて、寄贈を受けて私自身は知ったということです。
○毎日新聞:実際にこれが手元に、県に来るということですけど、それに関してはびっくりしてるというような感じですか、感覚として。
○溝口知事:1,000点も、どんなものかまだ見ていないので、けれども、いろいろ話を聞いたり、私も調べたりすると、大変な人であり、大変なコレクションであるということがわかったと、こういうことです。
○毎日新聞:わかりました。
○日本経済新聞:永田さんから寄贈したいという連絡を受けたの、いつごろですか。
○溝口知事:それは私ではなくて、美術館でしょう。
○事務局:この後、経緯については美術館のほうから御説明いたします。
○溝口知事:冒頭の説明は以上でありますが、もちろん質問でお聞きになっても結構ですが、質疑でしましょうかね。
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