6月30日質問事項1
1.宍道断層
○山陰中央新報:済みません、島根原子力発電所の関係でお尋ねしたいんですけども、28日水曜日の国の原子力規制委員会の定例会合の中で、事務局の原子力規制庁の担当者から、島根原発の南を走る宍道断層についての発言がありまして、事業者、いわゆる中国電力が延伸する方向、延長ですね、東のほうに延長する方向で延長を検討しているというような発言がありまして、我々も取材をして記事にしたわけなんですけども、そのあたりの事業者からの説明等々、県に入っている今の状況を教えてください。
○溝口知事:御指摘のように、28日の原子力規制委員会で規制庁から中国電力の宍道断層を東へ延伸する方向で検討しているという趣旨の発言があったということは聞いております。
中国電力からは、これは報道と同様ですけれども、現時点で宍道断層の延伸について決まったものはないと聞いています。
いずれにしましても、宍道断層など活断層の評価は原発の耐震安全性を確保する上で大変重要でありまして、規制委員会は最新の知見を踏まえて専門的立場から厳格な審査を行っていただきたいというのが今の我々の考えであります。
○山陰中央新報:断層をめぐっては、もともと当初、ない、認めない、認めてなかったわけでして、それが8キロという存在を認めて、過去の経緯を振り返ると、存在は認めるということから、長さも8とか10とか22とか25となって、今回また延ばすとなると、住民にとって非常に、結局何キロなんだということとか、そんなに評価が変わって大丈夫なのか、さっき知事もおっしゃったように、非常に重要なこれポイントで、地震動の確定に向けても前提となる話なので、それがかなり変遷してるということになると、検討はされているようなんですけど、なった場合に、今まで以上に説明だとか不安というのをまた招きかねないと思うんですけども、そのあたり、事業者に対してどういうことを求めていかれるお考えか、お聞かせください。
○溝口知事:事業者はやはり、原発の安全性ということに最大限の注意を払わなければいけないわけでありますが、現実にどういう様相であるかというのは、知見もありますけれども、掘ってみないとわからないということもありますしね。そういうことから原子力規制委員会が専門家の知識、あるいは中国電力への指導などを通じてきちっとした対応をするというのが規制委員会の役割ですから、規制委員会におかれましては、そういう面で中国電力に対する指示だとか指導だとかをきちっとやってもらいたいというのが私どもの考えであります。
○山陰中央新報:県から中電に対して、住民だとか自治体に、これが、決まってないということなんですけども、決まった場合にはちゃんと説明をしっかりわかるように、やはりかなり住民にとっては本当に大事な話かつ心配なことだと思いますので、そのあたりはどうですか。
○溝口知事:それはきちっと、当然やらなければいけないことですね。
○中国新聞:関連で、きょう、松江市の松浦市長も会見、定例がありまして、こういうふうに長さがころころ変わるということ自体が、地元にとっては不安の種になるということで、当然、規制委にはきちんとした審査をということで、そういう立場は一緒だと思うんですけども、知事個人の感想でも結構なんですけど、こういうふうに長さが、当初は22で申請してましたので、3キロ延びて、東側どうなるかっていう、今そういう状況で、その辺の受けとめというのは、現状はどんなものなんでしょうか。
○溝口知事:ただ表面で見るとか、そういうことではわからないわけですから、最大限活用できる知識を活用して、正確、厳密な調査をするということが大事なわけです。そういうことを指導する、チェックをするのが規制委員会ですからね。中国電力はもちろんですけれども、規制委員会自身がそういうことに対して対応をやってもらいたいというのが私どもの立場です。
○中国新聞:西側を延伸したときには、ちょっと細かい話になりますが、女島というちょっと海に突き出たところがあって、そこでボーリングを打ったら、そこまでは少なくとも断層は来てないですよねという形で3キロという評価を、延ばすという評価をしたわけですけども、東側が今、ボーリングを中電さんがやってらっしゃるところでは断層はないと中電さんは主張してるわけですけども、その辺、いろんな調査の進め方も当然、専門家の間であろうとは思いますけども、西側でこう、一定程度やっぱり科学的な知見というのに基づいて判断をしたわけですから、東側についても同じような、やり方はともかくですよ、姿勢としてしっかりと県としても納得、住民にわかりやすく説明していただくというのはもちろんですけれども、わかりやすいかつ正確で、何というんですかね、納得し得るような根拠を持った判断を事業者にも、規制に求めていくということでいいんですか。
○溝口知事:そうですね。もちろん県でも原子力の関係の専門家だとか、知識、地質などについての専門家なども顧問としてお聞きをしたりしているわけですが、いずれにしても、全体として原発の安全性をチェックするということが規制委員会の役割ですからね、我々が規制委員会に対してそういう役割が適切に遂行されるように、規制委員会に求めていくというのが大事ですし、中国電力もできる限りの知識、あるいは専門家の活用などを通じて原発の安全性に全力を挙げるという義務を負っているということです。我々はそういう意味で、関係の両者に対して要請をしていくということですね。
○山陰中央新報:済みません、冒頭の宍道断層の話にまた戻って恐縮ですけども、最新の知見を取り入れて評価するのがというのは、これはもちろん基本なんですけども、毎回毎回それで知見を取り入れた結果、22キロですとか、過去はありませんとか言ってたのが、今度また延びますって言われると、じゃあ一体何が、正しい評価はいつなんですかってことになってくると、もう本当にいつまでたってもまた延びるんじゃないかっていうのはあると思うんで、その辺をきょうも松浦市長はおっしゃってて、延ばすことがだめとか、そういうことではなくて、これだといったところはちゃんと固めてしまわないと、要は原発の安全性とか、安全工事にもかかわる問題で、じゃあ延びたらまた工事を追加しないといけない、規模も大きくなると、それまでやってきた説明とか、県も手続とか、無駄とは言いませんが、根底が覆る話なので、それがしっかり、審査してくださいというのはもちろんなんですけども、かちっとしたもの、もうこれだって言ってしまわないと、また延びるっていう、その堂々めぐりでころころ変わるのは本当によくないと思うんですが、そのあたりで、何かもういいかげんにしてくれという気持ちがあるのか、ちゃんとかちっとしたものを示してください、もうこれ以上延びないんですねっていうぐらい言わないといけないのかなと思うんですが、そのあたりはいかがですか。
○溝口知事:それは、何といいますか、知見の、現在の我々といいますか、社会全体で、あるいはそういう地層についての知識が全てわかるわけではないんですね。そういうリスクの可能性をどう評価するかという問題なわけですよね。だから、その評価が適切に行われるということがやはり大事なわけでして、それは中国電力だけではなく、規制委員会が判断をするというのが我が国の仕組みになっているわけですから、そういう点を踏まえて政府におかれてはきちっとした対応をしてもらいたいということを我々としては訴えていくということですね。
○山陰中央新報:わかりました。
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