11月24日質問事項1
1.鳥取県被災地視察
○山陰中央新報:知事、済みません、きのう鳥取県中部地震の被災地を視察されたと思うんですけども、改めてそこの今回視察された狙いだったり理由だったりというのを教えていただけますか。
○溝口知事:一つは、やはり隣県の鳥取県でそうした地震が起きたわけでありまして、現状をよく見たりすることも必要ですし、また励ますことも必要です。それからもう一つは、先週、下関で中国5県の知事会をやりまして、鳥取の被害について平井知事からも説明があり、通常の地震とちょっと違う、非常に件数が多いんですね、全壊だとか半壊だとかはそう数は多いわけじゃないんですけども、いろんなところで地震の影響がいろいろ出てて、そういうものに対する国の支援が必要なので、国にもよく理解をしてもらおうということで、知事会で決議をしました。私が知事会の会長として先週、松本防災担当大臣のところに行きまして、そういう事情を説明をしたということもあり、そういう観点からも現場を見たりしたと、こういうことですね。
○山陰中央新報:実際に被災地を視察されて、どのような感想を持たれて、どういう支援が必要というふうに思われたんでしょうか。
○溝口知事:先ほど申し上げたような、家が全部倒れたとか、そういうわけではなくても、いろんな形で影響を受けているということですね。お聞きすると、2時7分だとおっしゃってましたけど、みんなが働いてるときですね。こう揺れて、それで物が上から落ちたりして人々が外へ出たというようなことだったようですね。
それで、梨の選果場に行きましたけど、これはコンクリート、鉄筋づくりの建物ですけども、建物全体が大きな影響を受けてるわけじゃなくて、揺れによって金属の部分がそこでショックを吸収するわけですけども、金属がコンクリートと、金属をとめる台が地上にあるわけですね、床のところに。それは動きませんから、そこで崩落が起こるといいますか、コンクリートでとめたところがなくなるとか、あるいは地面で長く、受けた衝撃が床のコンクリートに伝わってコンクリートがちょっと割けてるのが起こってるとか、あるいは学校の給食場などは鍋がたくさんあって、天井にパネルみたいなのがあるんですね。そういうやつも、上の柱だとかは動いても吸収できるんだけども、それにくっついてるパネルみたいなものは動いた瞬間に落ちたりしてるわけですね。従業員の方はすぐ出られたそうですけども、そうしたものがたくさんあると。
あるいは、屋根も崩落をしているのがかなりあるんですね。あそこは石州瓦が、重いのがいいということで昔から使われているようですけれどもね、そこの部分も落ちてるとこもあるし、落ちないで残ってるけども、がたがたしてるんで修理が必要だというのがあるわけですね。そうすると、そこは青いブルーシートをかけて、砂のおもしをして動かないようにして当座、雨露を防ぐというようなことをしておるというようなことで、数が多いわけですね、そういうのが。たしか1万二、三千件、そういう影響を受けているというふうに聞きましたけども、そういうものに対して国がどういう支援ができるかというのは、必ずしも明確になってないように聞きましたけども、そういうことを知事会などもお願いをしたし、私も現場を見たということであります。
○山陰中央新報:当面のとこでいうと、罹災証明の発行というのが人員不足が懸念されるっていうことなんですけど、島根県のほうから、例えば人員の協力要請があれば派遣するようなお考えというのは。
○溝口知事:第1次の評価のための人員は島根県から派遣を一部しまして、これから2次目といいますか、確認を最終的にするんだろうと思うんですけど、その仕事があるんですね。それはとりあえず中国5県の、島根はとりあえず行きましたから、ほかの県で対応して、島根県のほうも必要があれば対応すると、こういう状況ですね。
○山陰中央新報:あと、さっき石州瓦の話があったんですけど、当然県内には業界があったりとかして、例えば何が支援ができるかわかりませんけど、その業界と一緒に何か知事とお考えになって、被災地に何か支援というようなことも考えられるだろうと思うんですが。
○溝口知事:それは先方の御要望次第ですね。
○山陰中央新報:ええ、それが、先方の要望があれば、そういうことも考えて。
○溝口知事:それはいたしますけれども、まだそこまで至ってないですね。
○山陰中央新報:例えばそういう支援をやろうと思ったとき、どういうことが考えられるんでしょうか。
○溝口知事:そこは話してみないとあれでしょうね。いろいろ好みもあるでしょうし、それから出荷される人の量もあるでしょうしね。そこは鳥取県のほうで御要望が出れば、直ちに対応するという段階ですね。
○山陰中央新報:済みません、知事、関連して、地震の関係で、今回の地震で福祉避難所が倉吉と北栄で設置されて、幸い、知事の話にもあったんですけど、建物的には一部損壊が非常に多くて、そんなに避難者の人も殺到したりはしなかったんですけど、今回よりもうちょっと規模が大きい何か災害とか発生したときに、避難がまた長期化して、要支援者の方がたくさん来られたときに、なかなかやっぱり人員も足りてない、施設も足りてないという状況があって、そこがやっぱり問題だということをおっしゃっている役場の方もいらっしゃったんですけど、島根県で見たときに、福祉避難所、指定してない自治体というのが10月時点で5の市と町があったと思うんですけど、この現状に関しては、知事はどのようにお考えですか。
○溝口知事:手続がおくれているんでしょうから、町村会等にもそういう問題提起はこれからやっていきますけども、現実にそういう場所はあるわけですからね、新しく建てるわけじゃありませんから、これから町村会、あるいは市長会等にもよく伝えるつもりです。
○山陰中央新報:それは、建物、あると思うんですけど、指定するにはやっぱりバリアフリー化とかも必要ですし、その施設を運営するとなれば生活相談する職員の方の確保も必要になってくるんですけど、何かハード、ソフト両面の対策が必要だと思うんですけど、そこは県としてどうやって音頭をとってやっていこうというお考えですか。
○溝口知事:それはやはり、そういう施設は市町村それぞれありますから、状況を把握して対応、これまでもそれぞれの市町村でやっておられると思いますけども、よく確認をして、必要な対応をやってまいります。
○山陰中央新報:それで、今回ちょっと私も鳥取で取材したりもしたんですけど、やっぱりその自治体によって施設がたくさんあるとこもあれば、ないとこもあって、そもそもやっぱり指定できないっていう声もあって、実際自分の、単独の市とか町でなかなか、仮に要支援者名簿があると思うんですけど、その人たちがたくさん来たときに、恐らく自分たちの自治体だけじゃ対応できないんじゃないかみたいなお話もあって、そういったときに、市とか町とか、あるいは県とかって、そういう枠組みにとらわれず、広域的に支援していくような仕組みも必要なんじゃないかっていう声もあったんですけど、今、中国地方の知事会でもカウンターパート方式とかの今議論も進んでると思うんですけど、例えば島根と鳥取でまず福祉避難所に関して連携して、仮にどこかの自治体が被災したときに、県としてその自治体を支援するような何か仕組みとかっていうのは、そういうふうなお考えってありませんでしょうか。
○溝口知事:包括的な協力の取り決めはいろいろしているとこはありますけども、具体的にどうするかというところまでは至ってないですね。どこまでその事態が起こる前に詰められるかという問題はありますが、さらに具体的なやり方ができるのか、ほかの地域、県、各地のですね、なども参考にしながらやっていく必要があるというふうに考えていますが、今、直ちにできてるわけじゃないということです。
○山陰中央新報:でも今後、検討していくようなことも。
○溝口知事:ええ、災害につきましては、中四国でそれぞれ連携をして、こちらの県とこちらの県でやろうという大枠はできてますし、また、それも被害の状況によって対応は違いますから、最初からあらゆる事態を想定したようなものをつくるのは無理だろうと思いますが、いずれにしても大きな枠組みはできていますので、連絡をすれば動く体制はあるというふうに思います。
○山陰中央新報:今、知事会で議論したカウンターパート方式というのも、知事としては賛成というか。
○溝口知事:今、もう大体それぞれの県でたしかやってるはずですよ、中四国のレベルで。
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