11月8日質問事項1
1.核燃料税
○山陰中央新報:知事、済みません、核燃料税のことでお伺いをしたいんですけども、島根原発の1号機の廃炉作業に入った後の課税のあり方について、松江市のほうが使用済み核燃料税の導入を見送ったということなんですけど、これについて、まずどう受けとめてらっしゃるかというのを教えていただけますか。
○溝口知事:松江市の判断ですね。そういうことです。
○山陰中央新報:その廃炉作業に入った後の課税のあり方というのが、県は核燃料税の改正で、松江は使用済み核燃料税と言ってたんですけど、これで一本化されることになったと思うんですけども、改めて廃炉作業に入った後も課税する必要性ということについて教えていただけますか。
○溝口知事:廃炉作業に入りましても、核燃料はまだ原子炉の中に残ってますから、やはりそういうものが危険なものにならないように、いろんな検査をしたり人員を派遣したり、あるいは県民にPRしたり、いろんなことが必要で、コストがかかるわけですね。そういうことで電力会社に核燃料税として負担をしていただく必要があるということでやっておりまして、廃炉計画ができましても、その状況は当分の間続きますから、その間の経費を賄うために核燃料税を課税するということです。
ずっと時間の経過とともに、そうした核燃料も炉から搬出をされていくということになりますと、それはまた税率なんかも考え直さなければいけないと思いますが、基本的に今申し上げたようなことですね。
○山陰中央新報:その廃炉作業が進んでいったら税率を下げることも検討するというのは、どういった理由からそういうふうなことなんでしょうか。
○溝口知事:非常に少なくなって問題が小さくなればあり得ますけれども、具体的にどうするかというようなことは、これから実態をよくお聞きをしたりして考えていくということです。
○山陰中央新報:その条例の改正案というのは、いつごろになりそうな、2月議会を目指して。
○溝口知事:まだそこまでわかりませんね。
○山陰中央新報:中電とはもう協議には入られたんでしょうか。
○溝口知事:話し合いはしてますけれども、まだ本格的なところまでは至っていませんね。
○山陰中央新報:その出力割だけで、今、価格割と出力割があって、出力割オンリーでやるというのは多分、全国の自治体では、ないことだと思うんですけども、今後、中電との交渉というのはちょっと難航も予想されるかなと思うんですけど、その辺、知事、どう見てらっしゃいますか。
○溝口知事:そこは話し合いをすることによって理解をしていただくということですね。
○山陰中央新報:清水社長も、10月末の会見で、核燃料税の改正について一定程度は負担させていただくというような、その一定程度という形で慎重な物言いをされてるもんですから、その辺、知事、交渉はなかなか難しいなというようなことは思ってらっしゃいますか。
○溝口知事:交渉して話し合いをするということで、今どういう状況なのかはわかりませんね。お互いに真摯に協議をしていこうということです。
○山陰中央新報:知事が直接清水社長だとかとお話をなさるお考えというのはあるんでしょうか。
○溝口知事:それは状況によりますけれども、まず技術的な詰めをしなきゃいけませんね。
○山陰中央新報:あと、今、核燃料税を原資に立地自治体の松江市だったりとか周辺の3市にも交付金という形で配分してますけども、これについては核燃料税を改正して、それを原資に交付金を配るということは。
○溝口知事:基本的にそういう考えですね。そういう周辺市がいますからね、県がまとめてやる必要があるということです。
○日本経済新聞:ちょっと重複になりますけれども、課税の方法について今どう考えてらっしゃるかということを確認したいんですけれども、基本的には島根原発にある使用済み核燃料に対して、量に対してかけるということなのでしょうか。
○溝口知事:その量をどういうふうに考えるかとか、そこら辺は技術的な検討を、中電からも聞いたり、外部の人から聞いたり、検討した上で考えていくということですね。
○日本経済新聞:というのは、今の御答弁の中で、使用済み燃料が少なくなったら税率を下げるっておっしゃったんですけども、ただ、少なくなったら……。
○溝口知事:燃料が少なくなって、比例するかどうかはわかりませんけども、例えばもう完全にゼロになるまで要らないわけでしょうし、要らないということも考えられるわけですけども、一定の変化が起こり得るわけですから、それをどういうふうに計算をしたりしたらいいかというのは、これから議論の過程で詰めていくということで、現状ではまだ決まってませんね。
○日本経済新聞:いや、単純に考えて、量が減れば、税率は同じでも減りますよね、払うべき費用は。そういうことじゃないんですか。
○溝口知事:一定の限界まで達しないと安全というような状況にはなかなかならないかもしれませんのでね。
○日本経済新聞:そうすると、ある程度あったら税率は、減ってきても同じで、例えば10%で、ただ、かなり減ってくると安全度が高まるのでがくんと減らす、そういうイメージなんですかね。
○溝口知事:こういうふうに傾斜になるのか、どんとこうなるのか、そこら辺はいろんな組み合わせがあって、考え方によるでしょうね。だから、そこは専門家などにもよくお聞きをして、しなくてはいけませんね。
○日本経済新聞:というのは、これ最初に報道されてから、松浦市長、肉声で答えてたんですけれども、一番県側との折衝でポイントになったのは、県側は追い出し税という言葉をすごい嫌うということではっきりおっしゃってまして、結局、松江市が彼、市長が納得してるのは、要するに量が減れば減るという考え方を県も納得したからだとおっしゃってたんです。それはそういう考えでよろしいんでしょうか。
○溝口知事:そこは私もよく聞いてませんから、何とも申し上げられません。
○日本経済新聞:トップ同士で話したわけじゃないんですね、そしたら。
○溝口知事:話してませんよ。
追い出し税というんじゃなくて、追い出し税となると、どこかに行くということになりますよね。
○日本経済新聞:もちろん六ヶ所に持っていくということですよ、六ヶ所村に持っていくとか、その処理施設……。
○溝口知事:それが可能かどうかわかりませんね。
○日本経済新聞:国はやるって言ってますけど。
○溝口知事:だけど、それがいつどうなるかっていうことも不明でしょう。
○日本経済新聞:なるほど。
○溝口知事:追い出すというのは、要するに言葉の問題で、それが余り重要であるわけじゃなくて、我々は廃止措置をとっても核燃料が残りますから、それはやはり、これまでと同様にチェックをしたり、いろんな経費もかかりますから、そういうコストをやはり電力会社に負担してもらう必要があるという考えです。
○日本経済新聞:それはわかります。もう一つは、確認ですけど、ある程度使用済み燃料が減ったら中電が払う税額も減るような、そういう仕組みを考えるのか、考えたいのか。
○溝口知事:ただ、減っても非常に安全な状況まで減らないとだめでしょうね。
○日本経済新聞:じゃあ、まだ決まってないということなんですか。
○溝口知事:それは何も決まらないですよ。
○日本経済新聞:ただ、市長はそれで合意したと言ってましたが。
○溝口知事:一般論としては言えますけども、大量あるのと少量あっても同じことかもしれませんしね、そこら辺はよく検討しながらやっていかなきゃいけませんね。
○山陰中央新報:だから、県としては、リスクがある以上は、そこに防災とか安全の財政需要は必要だからっていうことで、今回、改正を目指しておられて、松江市のほうは、追い出しっていうことを目指してたんだけども、今後、税率、廃炉作業が進むにつれて安全が、低くなったら、その税率も下げるっていうことを考えると。それは結果的に、松江市が言ってる追い出しというところも包含できるからっていうことで、松江市はおりている。
○溝口知事:もともとの考えはそういう考えじゃありませんね。さっき申し上げたようなところで。
○山陰中央新報:だから、県としては、もうとにかくリスクがある以上は防災安全対策が必要だっていうことでかけるっていうことでよろしいんですね。
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