10月18日質問事項4
4.知事選と原発
○山陰中央新報:済みません、日曜日に投開票がありました新潟県知事選、昨日コメントもいただきましたが、大きな争点が原発の再稼働をめぐる是非だったと思うんですけども、改めて、コメントもあったんですが、済みません、改めてになるんですが、そういった選挙の結果を見られて、所感というのがあれば。
○溝口知事:選挙の結果は新潟県の県民の方々の選択の結果ですからね。それから新潟県においては東京電力とのいろんな関係があるわけですね、柏崎で原発があり、それから福島原発の考え方とかいろいろありますしね。だから、新潟県自身のいろんな状況もありますから、そういう中で、選挙ですからいろんな要素が入って決まったわけですから、我々のほうが内容を詳細に承知しているわけじゃありませんし、そういうことに他県の知事が論評するのは難しいという意味で申し上げたということです。
○山陰中央新報:原発の再稼働をめぐっては、鹿児島県知事選に続いて大きな争点になったので、いわゆる反対派というか、慎重派の方が2つとも勝ったわけですけども、こういった世論の情勢というのが島根とか原発立地自治体の再稼働に向けて影響はあるとお考えなのか、わからないとか、その辺の反応、お考えはいかがですか。
○溝口知事:それはあるとも言えるし、ないとも言えるし、そこはわかりませんね。
○日本経済新聞:ちょっと質問を変えまして、新しい知事は泉田知事の慎重路線を踏襲するというふうなことで支持を受けたというのは、これは恐らく大筋合ってると思うんですけども、選挙の結果を受けて、柏崎の原発の再稼働を含めた対応について、どういう点を注視していかれるとかっていうのはありますでしょうか。島根県は原発持ってますから、同じ立地県として。
○溝口知事:どういう点を……。
○日本経済新聞:どういう点って、知事がかわったことによって、県としての原発に対する再稼働の是非を含めて、新潟県がどういう出方をしていくかということについて、どういうポイントで見ていかれるかというか、どういうポイントで分析していくというかですね。
○溝口知事:そこは、そう具体的な問題意識があるわけじゃなくて、もちろんどういうふうなやりとりや答弁等々の間であるかというのは、我々も新聞で知るぐらいのことですけれども、そういうことはいずれにしてもほかの地域についてもフォローはしますけれども、それ以上のことは今のところありませんですね。
やっぱりそれぞれの地域でいろんな課題があるんだろうと思いますね。島根はやはり島根の方々がどう考えるかというのは、我々がよく注視をし、必要な説明もしていかないといけないというふうに思います。
○山陰中央新報:先ほど1つ目の質問の答えに、東京電力との関係があるということで、例えば島根原発とは違って、私も現地はあんまり知らないですが、結構電力会社に対する不信感がかなり強いのかなというのがあって、2002年には原子炉のひび割れとかのトラブル隠しが相次いだということ、それから07年に中越沖地震で火災とか放射性物質の漏れとかですね。で、知事もおっしゃったように、11年にはああした福島の事故があると、完全に反原発の感情が根強いという地域のちょっと差があって、それで、知事が先ほど私の質問に今後の影響はあるかもわからないし、ないかもしれないと言ったのは、要はそういう立地自治体によって、中身でいろんな電力会社との不信感とか空気感が違うというのがあって、それがどう、仮に新潟で反原発だっていう一つの答えが出たところで、全国に広がるかというのはちょっとわからないというところなのかなと思うんですが。
○溝口知事:わかりませんし、それから島根原発の、例えば2号機はまだ審査中で、いろんな工事の追加もあるわけですね。いずれにしても、我々はそういう島根原発についてどういう判断を規制委員会がし、それを住民の方々にもよく説明をしてもらい、そういう中でどうするかということを考えるんであって、ほかの地域のいろんな問題がダイレクトに影響するということではないと思いますね。
○山陰中央新報:鹿児島と新潟で、さっき言った慎重な姿勢な知事が誕生して、福島の事故から5年たってますけど、ある程度国民、まだ一定程度、国民に原発に対しての不安があるのかなとの結果とも思えるんですけど、その辺は知事もそういうふうに見ていらっしゃいますでしょうか。
○溝口知事:それは、全般的にはあるでしょうね、いろんな事故があったりしてるわけですから。一方でそこがないようないろんな対応を、規制委員会による規制を強化するとか、やってるわけですね。電力会社もそれに対応した調整もするわけですから、やはり原発所在地においてどういう状況になってるか、規制委員会がどういう判断をされるか、あるいは政府全体として原発のいろんなサイクルをどういうふうに考えていくのか、そういうものをよく見まして、県民の方々にも説明をしてもらい、その上で県民の方々の意見も踏まえて、あるいは議会、周辺自治体の意見も踏まえて、県としての対応を決めていくという考えでいくわけですね。だから、ほかのことがダイレクトにそれが影響するということではないだろうというふうに思いますけど。
○山陰中央新報:今回の知事選は、原発の再稼働の是非が最大の争点になったんですけど、県政課題というのは原発だけじゃなくて、例えば人口減少をどうしていくだとか、産業振興だとか、いろいろあると思うんですけど、単一争点で、ワンイシューでこういうふうな判断が出ることについて違和感を感じるんですけど、その辺はどうお考えになりますか。
○溝口知事:選挙はいろんなものをテーマにして選挙が行われますからね、それがいいとか悪いとかは言えないわけでしょう。
○山陰中央新報:ただ、知事の今やってらっしゃる職務としては、これはもうワンイシューではなくて、いろんな当然県政課題があるっていう。
○溝口知事:もちろんありますよ。もちろんあるけども、選挙は我々が選挙のスタイルというか、選挙の進め方に意見を言ったりするわけにはいかないですね。
○山陰中央新報:だから、知事選……。
○溝口知事:それは考え方としては当然のことですよ。それはあらゆることが、それぞれの県民に関連することは、あらゆることが判断の材料になるわけですから。ただ、それは選挙というプロセスで決まることでありまして、そこについて、それは一定の考えを持つということは、それはその人の自由でしょう。
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