6月14日質問事項4
4.観光周遊ルート
○山陰中央新報:済みません、インバウンド機構が提出した広域ルートが認定されたということで、これまで外国人の方が立ち寄ることがなかった、松江とか出雲大社ではなくて、西部とか隠岐とか、そういったところにもという可能性が、期待が高まったこともあろうかと思いますが、具体的に認定をされたということで、どういったところに期待をされるのかというところをもう一度教えてください。
○溝口知事:やはり島根県は古い時代から大陸と近いといったことがあり、日本の中でも古代文化と申しますか、そういうものが早く発展したところですね。それがずうっと受け継がれておる場所がたくさんあるわけですね。それから、近年に至りましては大都市はどんどん拡大をしますけども、島根などでは都市化があんまり、逆に進まなかったから古きものでありますとか、あるいは豊かな自然でありますとか、そういうものが残されていて、現代から見ると、そういう古い文化、歴史、あるいは豊かな人間関係のある地域社会、あるいは豊かな自然というものが大事なんだなあという考えが広がりつつあるわけですね。そういう意味で、島根が持つそうした強みを新たな観光ルートの中でPRをしていくということによって、外国人観光客を含め、含めというか、外国人観光客もどんどん来てもらう、あるいは県外からもたくさん来てもらうようにいろんな工夫をしていくということであります。
○山陰中央新報:これまでと違った人の動きが生まれることが期待される中で、新たな取り組みを進める上でも一つのタイミングかなとは思うんですけれども、例えば先進県では宿泊施設の和室を洋室に変える上での助成金とか、取り組みをされているところもありますが、今の段階で何か検討されることは。
○溝口知事:それは、山陰、このDMOの組織には観光の関連の方々がほとんど主要なところは入っておられますし、そういう方々の御意見をよく聞いたり、それから市町村なども入ってますから、それぞれ現地の声、現場の声、事業をやられる人の声をよく聞きながら対応していくということですが、国がこうしたルートを国の事業として海外にPRをしたり、国からいろんな助成をしていただけますから、そういう意味で、そういうのも活用しながら、それから先進地域の状況も見ながら、これからよく考えていくということじゃないですか。一般的なアイデアとしてはありますけども、具体的にどうするかというのはこれからの話ですね。
○山陰中央新報:それはもう前向きに検討されるということですか。
○溝口知事:ええ。
○日経新聞:ちょっと今のに関連して、先般の中国5県知事会で、瀬戸内海のルートと協力するということを既におっしゃってましたけれども、これについて、今の段階でどういうふうに協力していくかということを教えてください。
○溝口知事:そういう周辺と連携をすることによって、相互にプラスになりますからね、南北の交流もあるでしょうし、東西の交流もあるわけです。西のほうは萩までつながりましたし、東のほうはもともと日本海を通じた自動車道の、あるいは鉄道の建設といった共通の課題もあるわけでありまして、そういうところもいろんなアイデアの中で広く強調していきたいというふうに考えています。
○日経新聞:それから、もう一つは外国への発信なんですけれども、ニュース資料を見てちょっと違和感があったのは、縁の道を「RouteRomantique」ってフランス語で書いてありますが、縁って、ロマンティックっていうのがちょっと説明していただけますか。
○溝口知事:縁というのはなかなかないんですよね、そういう適切な言葉が。それで、誰がアイデアを出したかは別として、フランスの方というのは比較的今でも早くから島根などに来られる人が多いんですね、一般の観光客として来られるのが。そういう人たちが文化とか、そういうものに関心のある人たちが比較的、相対的と申しますか、多いということがあって、そういう人たちが行くということが一つの誘因効果にもなるといったようなことで、ルートというよりも、ルートというのはフランス語にありますかな、知りませんが、ロマンティークということで、それでやろうと。
○日経新聞:ロマンティック街道ということですか。
○溝口知事:まあロマンティック街道はドイツにありますけどね。ロマンティッシュ・シュトラーセっていいますけど、そういうものを入れてそういう言葉にしたということですね。
○日経新聞:もう一ついいですか。それからもう一つは外国人向けということで、島根の資産を生かすということなんですけれども、民泊とか田舎ツーリズムというのを前からやっておりますですよね。で、県庁の中でも割とグリーンツーリズムというのがドイツなんかでもはやってますし、ああいう、それこそ隠岐とか奥出雲とか浜田とか、田舎に泊まってもらうとか生活体験してもらうって、こういうものを力を入れていくおつもりというのはあるんでしょうか。
○溝口知事:いや、それもいいことだと思いますね。それは県が直接やるというよりも、それぞれの地域でいろんなことを既にやっておられますからね、そういうものに県として協力ができるものをやっていこうということです。
広い意味で、U・Iターンで来られる方がふえてますから、そういう方のために家屋を調達するとか建てるとかありますから、そういうものと関連で、観光客の方にも古い民家を直して泊まってもらうとか、いろんなアイデアがあると思いますが、地元のお考え、必要性などもよく聞きながら対応するという考えですね。
○日経新聞:一つは滞在型を一つ柱というか、そういう感じですか。
○溝口知事:いや、もともと今度の観光ルートは滞在型でやってほしいということでありますが、それだけじゃなかなかうまくいきませんね。それは組んでやりませんと、狭いところで長くいるというのは、よっぽどの関心のあるテーマがないとできないでしょう。むしろいろんなとこへ行ってみたいという要望のほうが多いでしょうから、そういう意味で南北の連携とか東西の連携なんかもしながらやっていく必要があるんじゃないかというふうに、まだ深く議論はしていませんが、私自身はそういう考えも持ってます。
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