4月21日質問事項1
1熊本地震
○日本経済新聞:最初に、熊本の地震からお伺いします。まず、島根県に関しての対応なんですけれども、日本経済新聞で昨年の末に主な自治体に庁舎の耐震状況と、それからBCPプラン、いわゆる事業継続プランをつくっているかどうかということをヒアリングしまして記事にしたんですけれども、まず、島根県は基本的に耐震工事は、新耐震基準ができているということのようですけれども、これに関しては今の時点で、熊本地震を受けて、特にもっと強くするとか、そういうことは必要ですか。
○溝口知事:県の建物ですね。
○日本経済新聞:県の建物です、はい。
○溝口知事:それは進んでおると思います。それから、いろんな問題が起こったときに、県庁舎が使えないような場合に、そういう施設を整備をしたりしております。
○日本経済新聞:それからもう一つ、初期対応などを含めて事業を継続するといいますか、避難したり物資を確保したり、それは計画ができているというお答えをいただいているんですけれども、これに関しても特にブラッシュアップするとか、必要性というのがあるんでしょうか。
○溝口知事:それは今回のいろんな対応を見ましてね、チェックをするということは必要かもしれません。防災のそういう物資を置く施設としましては、松江の消防学校でしたね、そこのところに総合的な、消防学校の隣地でありますけども、防災備蓄倉庫を持っております。それから、浜田市の県立大学の隣地に、やはり備蓄倉庫を持っております。それから、隠岐につきましては隠岐合同庁舎、島前集合庁舎を持っております。それから、島根におきましては、医療の、病気の方の搬送という面もありまして、ヘリポートが県内たしか55カ所ですか、そういうヘリポートが移動できる場所も設けておりますが、いずれにしましても大災害が生じますといろんな問題が起こりますから、今回の地震による被害、そしてそれに対応する体制、そういうものが十分かどうかといった点もこれからやっていかなければならんだろうというふうに考えております。
○日本経済新聞:もう一つ、市町村についてお聞きしたいんですけれども、同じ趣旨の調査で、全国の主要な都市に対しては、3月でしたかね、同じ調査を日経はやっているんですけれども、島根県7つの市があって、重要だと言われているBCPですね、いわゆる事業継続プランを立てているのは江津市だけだったんですけれども、ほかはまだ立てていないということなんですが、こういう状況については知事は特に何か、遅いとか、するべきだとか、ありますでしょうか。
○溝口知事:いや、私もまだ詳細は承知しておりませんので、こういう熊本における状況なども市町村におかれて研究もし、対応も考えていく必要があろうかと思いますが、我々も必要に応じて相談に乗りたいと思いますし、やはり一旦災害があると、市町村、県一緒になってやらなきゃいけませんから、そういう意味で市町村とも一緒にそういう研究・調査もする必要があろうかと考えていますが、今具体的にどうするということまで決めているわけじゃありませんが、いずれそういうこともやらなきゃいかんだろうというふうに思います。
○日本経済新聞:最後に、ちょっと他県のことで恐縮なんですけれども、鳥取県の場合には、鳥取県が音頭をとって、全市に対してBCPをつくれということをやって、つくっておるんですけども、そういう自治体もありますが、それを踏まえて何かコメントは。
○溝口知事:それは市町村会がありますから、それぞれ考えられると思いますし、我々もよく連携をとりながらやっていこうと思います。
○日本経済新聞:ありがとうございました。
○山陰中央新報:済みません、先ほど受け入れの関係で、県営住宅の提供ということで3時に発表ということだったんですが、あわせて移ってきた方に、東日本大震災のとき島根県やっていらっしゃるんですが、一時的な生活支援金というんですかね、当時は30万を渡されて、今、ATMで引き出せないとかいろんな状況があると思うんですが、そういったものはあわせてお考えとかあるんでしょうか。
○溝口知事:具体的に決めているわけじゃありませんが、そういうことも考える必要があろうかと思っています。
○山陰中央新報:あと関連で、そうすると県営住宅なんかもこれからすぐ入れる場所と、これから修繕をしてということとか、夏に入ってくると備品とか機器とかも必要になったりすると、ある程度県の財政的な負担というのが出てくると思うんですが、このあたりの財政措置はどうされる、予備費か何かから出されるんでしょうか。
○溝口知事:いろんな工夫の余地があると思いますね。そういうことも念頭に置いて、いろんな対応も考えなきゃいかんと思います。
○山陰中央新報:あと、地震の関係で、特に外国人が東日本と同じで地震の国ということでまたちょっと不安がって、島根県内の観光の影響、それから関連業者への景気への影響とか懸念されますが、そのあたりは何か情報は入っていますでしょうか。
○溝口知事:外国人の場合、どういう反応があるかというのは、これからよく島根県というよりも、日本全体でしょうね、よく注視をしなければいけないと思います。
それから、県内の企業の関係では、商工労働部が調査をしておりますけども、旅館などでキャンセルがあるとか、それは九州方面などから来られる方もおられますから、そういうのはありますし、それから物資などについて若干影響が出るとか、野菜とか九州方面から来るものもありますが、今それで非常に深刻な事態が生じているということではないかと思いますが、一定の影響はあるということであります。そういう点も含めまして、調査をしていくと。それによって対応を考えると、こういう段階じゃないかと思います。
○山陰中央新報:関連の質問、最後になりますが、今、支援物資なんかも向こうが人手が足らなくてなかなかはけないという状態で、県も先ほど窓口は設置されているんですが、県民からの物資の受け付けは今のところちょっと見合わせていらっしゃるということですね。
○溝口知事:そういうことですね、やはり個別に運びましても頒布なんかが難しいわけですよね。それでやはり向こうの配送といいますか、配布の体制も制約がありますしね、それからまだ地震が起こっていますから、NPOの方々が出かけてもいろんな問題もありますから、また先方からこうしてくださいという要請があるわけでありませんで、それをよくお聞きをしてからやっていこうと。県民の方も支援をしたいという気持ちを持っておられる方も多いわけでありまして、そういう方々に対しては、相談の窓口に電話がかかってくるでしょうから、そこで状況を説明するといったのが現状ですね。
それから、やはり近場からいろんな緊急のものは九州の中とか、あるいは山口県とか、それからやはりもともと政令市なんかは連携がありますから、政令市の枠組みで行うとかいろいろありまして、それはそういうチャネルで行っておるということであります。一般的には今言ったようなのが現状であります。
○朝日新聞:知事、済みません、熊本地震の関連で伺いたいんですけど、ちょうど規制委の判断で動かしていますけれども、川内原発というものが、国も規制委も、規制委の判断でとめてないと言っていますけれども、率直にあの状況で動き続けたことということをもし受けとめがあれば伺いたいなと思うんですけれども。ちょっと他原発で状況いろいろ複雑なので難しいと思うんですが。
○溝口知事:私自身が、今の熊本の状況が川内原発にどういう影響を与えるかというのはよくはわからないわけでしてね、そういうことは規制委員会がやはりきちっと判断をされるべきものだろうというのが私の考えですね。誰かがやはりそういう判定を下さないといけない。そういう安全性をチェックをするというのが規制委員会の役割でしてね、そのためにできているわけですから。それで、規制委員会は今のところ停止する必要はないという判断をされたわけですが、じゃあその理由をやはりよく国民に説明をしていく、あるいは政府にも説明をしていくという必要がありますね。だけど……。そういうことですよ。
○朝日新聞:現状でその説明が十分されている……。
○溝口知事:そこは、現実にどこまで詳しく規制委員会が議論したかというところまでは、私も見ていませんけれども、そういうところでやはり説明をしているわけでしょうからね。そういうものもよく、我々のほうもよくチェックをしなきゃいけませんし、規制委員会のほうもよく説明しなきゃいかんでしょうね。
○朝日新聞:あと関連で、ちょっとややこしい名前なんですけど、布田川断層と日奈久断層という、2つの何か想定よりも結局揺れたら大きかったみたいなことが出て、それこそ島根でも原発があって、宍道断層があってということを考えると、やっぱり科学の限界みたいなものを感じるんですけれども、ちょっと今後どうあってほしいとか、今回のことを受けてさらに不安だみたいなことをもしお感じになっていれば。
○溝口知事:規制委員会も、断層があるなしにかかわらず、非常に大きな地震動が原発の直下で起こった場合にも安全なのかどうかというチェックはしているというふうには聞いておりますけどもね。だから、断層があるなしにかかわらず、たしかそういう基準が規制委員会の中にあるんだったと思いますよ。
○朝日新聞:今回のことを受けて、さらに宍道断層についてはもっと厳しく評価するべきじゃないか。
○溝口知事:宍道断層なども含めて、どこの原発もそういう基準に基づいて安全性をチェックしておるというふうに報告は受けていますけれどもね。
○朝日新聞:これ以上求めていくことは、特には。
○溝口知事:そこはそういうチェックの結果がそうであるということじゃないですか。
○朝日新聞:単純にその想定以上に断層が長かったということについては、どう思われますか。
○溝口知事:非常に大きな地震動が起こった場合に、そこの原発のオペレーションに問題が出てこないかどうかというのを、安全性の基準の一つにしておると。だから断層があるなしに関係なく。
○朝日新聞:原発については。
○溝口知事:そう。
○朝日新聞:断層というものの評価で、今回想定よりも長かったということはどう。
○溝口知事:いや、長いは余り関係ないですね。長かろうが短かろうがですね。
お問い合わせ先
広聴広報課
島根県政策企画局広聴広報課 〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 【電話】0852-22-5771 【FAX】0852-22-6025 【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp