2月1日質問事項3
3.原発(核燃料税・安全協定)
○日本経済新聞:知事、島根原発について伺いたいんですけれども、1号機の使用済み核燃料の課税なんですけれども、現段階では知事、どのように、税率も含めて。
○溝口知事:課税ですか。
○日本経済新聞:課税です。今、現段階でどのようにするべきだとお考えでしょうか。
○溝口知事:現段階で。
○日本経済新聞:1号機の使用済み核燃料の課税方法についてです。
○溝口知事:それは、1号機が廃炉になって発電をしないということになりますと、税金が入ってこないんですね、現状のままでは。しかし、核燃料はまだプールの中に残っていますから、そういう意味で、安全の確保という観点から県が調査に行ったり、いろんな面で負担がかかるわけですから、中国電力に対しましては、そういう負担に対して中国電力が一定の負担をすべきだと、そういうことを言って話し合いをずっとやっていまして、大体まとまってきておるわけです。これは条例を改正する必要がありますから、今度の2月議会に条例を出して、そういう枠組みを確立する予定です。現段階では、まだどういうふうにやるのかは公表できる段階にありません。そう遠からず皆さんにも公表できると思いますので。
○日本経済新聞:重ねてになりますが、前回の記者会見のときには、まだ2月に条例を出すかどうかは情報が上がってないというお答えでしたけれども、それが進展をして……。
○溝口知事:ええ、条例を出す。
○日本経済新聞:ということですね。それから……。
○溝口知事:大体話の方向はまとまってきましたから。
○日本経済新聞:前回の会見の後に、一部の報道では、現行の17%の出力割ですか、それを継続するというようなこともありましたが、それについてはどうなんでしょうか。
○溝口知事:そういう具体的なところはちょっと専門的な話でもあり、私がまだ答えられる状況じゃないです。
○日本経済新聞:専門的とおっしゃるのは、その税率を何%にするかということは、知事の御判断にならないということ。
○溝口知事:もちろん私が聞いて、いいかどうかという判断しますよ。しますが、まだ皆さんにお答え、お話しできる状況の段階ではないと、こういうことです。
○日本経済新聞:もうそれは、知事は情報は上がってきてるけど、まだ知事として判断できないということなんでしょうか。ゴーのサイン出せないという。
○溝口知事:関係者にも話をしなきゃいけませんしね。
○日本経済新聞:関係者とおっしゃるのは、言われているのは、松江市とはもう合意してるということでよろしいですか。
○溝口知事:松江市とか、いろんなところもありますわね。
○日本経済新聞:まだ最終的には合意してないということですかね。
○溝口知事:ええ、周辺市もあるわけですから、まだそういう関係の方々にお話しする状況ではありませんが、そう遠からず、2月議会に条例を出すわけでありまして、発表いたします。
○日本経済新聞:今の関係者、中国電力というのは入ってますか。
○溝口知事:もちろん入りますね。
○日本経済新聞:もう一つだけ。かねてから処理が進めば税率を下げることもあり得るとおっしゃってましたけれども、それに関してはどうなんでしょうか。処理というか、搬出が進めばということですね。
○溝口知事:そこの具体的なところを今、私が言うわけにいかないですね。
○日本経済新聞:はい。
○山陰中央新報:済みません、また原子力発電所の関連になるんですけども、安来市と雲南市が安全協定を中国電力と結ぼうということで検討中のようですけども、そのあたりの情報、何か報告等入っていればと、所感等あれば教えてください。
○溝口知事:従来から出雲市、安来市、雲南市、3市が中国電力に対しまして立地自治体と同等の安全協定を結んでもらいたいということは申し入れておるわけです。これはもう大分前からやっておられます。何回、3回ぐらい正式にやってますね。これは中国電力の判断の問題でしょう。
それから、今回の話があったかどうかということは、3市の調整役であります、今は安来市のようですが、安来市のほうでそういうことをしていますという事務的な連絡は受けております。
○山陰中央新報:3市のスタンスとしては、おっしゃったように引き続き立地自治体並みの協定は求めていくということの途中の今、段階というようなことなんですけども、かねて知事は、それで立地自治体並みのを求めるとしても、そうした場合、国が、その意見が立地自治体と分かれた場合の調整するメカニズムがないということはかねておっしゃっているんですけども、そのあたり改めて、求めていかれるのか、それは国が考えることなのかという、そのあたりはいかがですか。
○溝口知事:国が考えるっていうことよりも、中国電力でしょうね、まずね。
○山陰中央新報:その意見をどう吸い上げるかという仕組みを考える。
○溝口知事:なかなかできないでしょう、それは。
○山陰中央新報:電力会社間でそれを横並び意識もあるのでどうするかということで。
○溝口知事:すると同時に、国が関与しますのは、そういう近い自治体に対しては国の交付金なんかがあるわけですけども、交付金を国がさらに拡大して供与するというようなことはなかなか、国というよりも、そのための財源はやはり電力料金で電力会社から取って渡すということになりますからね、なかなか複雑になると思いますね。だから容易でないだろうと。
○山陰中央テレビ:これで安来市と雲南市さんが協定を結ばれると、周辺3市と鳥取県側と安全協定を横並びのような形で結ぶことが全ての自治体がなるわけですけれども……。
○溝口知事:いやいや、それは協定の内容が……。
○山陰中央テレビ:まあ内容はあれですけれども。
○溝口知事:いろいろ違いますからね、違う可能性がありますから。
○山陰中央テレビ:で、鳥取県さんとか周辺3市と島根県の権限というのはかなりの開きがあるわけですけども、そうすると、島根県の責任といいますか、そのあたり、より明確に大きくなるような気がしますが、そのあたりは県の責任というか、そのあたりをどういうふうに考えておられますか。
○溝口知事:我々も周辺市の意見もよくお聞きをするということはやっておりますけどもね。それから、安対協などでは、関連市も参加をしてますわね。
○山陰中央テレビ:周辺市と島根県の結んでおられる、覚書ですか、でも意見を聞くというようなことにはなって……。
○溝口知事:ええ、意見はよく聞いております。
○山陰中央テレビ:と思うんですけれども、どうですかね、要は立地自治体並みのものを求めてるにもかかわらず、なかなかそこまで行かない状況がある中で、それは全然進まないわけじゃないですか。そうすると、やっぱり安来市、雲南市も島根県であるわけですから、そのあたりでの県の責任というのを、あるとは思うんですけど、そのあたり、今改めてどういうふうに思われますか。
○溝口知事:それは、可能であればやったらいいと思いますが、さっき申し上げたような、周辺自治体と立地自治体が同じになるということは、国の取り扱いもそういうことにならないと難しいですわね。そこはなかなか、さっき申し上げたように進むわけじゃないですからね。我々としては、周辺3市にも中国電力がいろんな投資をするとか、いろんな場合にはよく説明をするとか、あるいは状況を説明するとか、そういうことをよくやってくださいということをお願いしてますし、それから、県で徴収をする中国電力からの負担金といいますか、それは周辺自治体に配分するようにしておりますから、そういう面では、協定はないけども一定の関与、周辺自治体の関与は広がっているというふうに考えていましたけども。
○山陰中央テレビ:その安来、雲南が安全協定を結ぶというのは、一歩前進だというふうに思われますか。
○溝口知事:それは前進ですね。
○山陰中央テレビ:ただ、福島第一原発の事故以降、周辺、UPZという考え方になって、福島でその周辺、立地自治体以外の周辺自治体にも被害が及んで、今でも帰れない地域とかっていうのがある中で、だから立地自治体並みの権限が欲しいと言ってるにもかかわらず、そこまで行かない状況が続いている上に、そこまで行かない協定を結ばざるを得ない状況というのは非常に、何というんですか、国民といいますか、不安が何か逆に増してしまうような感じもするんですけれども。
○溝口知事:それは周辺自治体の方々の立場からすればあるでしょう。しかし、先ほど申し上げましたように、国が原発に関する交付金などを供与するかどうかというのはやっぱり国の判断がありますからね。それは我々のほうではなかなか調整はできませんね。
○山陰中央テレビ:安来、雲南が安全協定を結ぶと、今までと状況が少し変わるわけじゃないですか。そうなった場合に、県と周辺自治体との枠組みとかで、今後変化っていうのは考えられますか。
○溝口知事:それは協定の内容によりますね。
○山陰中央新報:ちょっと今の関連で、途中おっしゃった2013年10月に覚書、おっしゃった、結んでらっしゃって、内容からいうと、県が事前了解の回答をする場合などについて、3市の考えをよく理解し、誠意を持って対応する、もしくは意見があった場合に、意見を付して届けるということで、間接的に3市の意見というのが、出雲はもう持ってますけど、具体的に言うと安来と雲南の意見は中電に県を介して行くようになっているんですよね。
○溝口知事:ええ、添付して返すんですね。
○山陰中央新報:今回協定を結ぶと、直接言えるようになると、この覚書との関係ってなるんですけども、これは破棄されるのか、どうなるかというのは何かお考えはあるんでしょうか。
○溝口知事:それは内容によって相談したらいいことだと思いますね。
○山陰中央新報:これは基本的に3市側の意向の沿うって形になってくるのか、それはいかがですか。
○溝口知事:そこまで具体的なことは考えていませんが、相談すれば適切な対応をできると思いますね。
○山陰中央新報:はい。
○山陰放送:済みません、関連してですが、この原発に関してはきょう、ほかにも質問が出たように、核燃料への課税の議論もいよいよスタートするようですが、それと、その周辺自治体が今努力をしている協定の締結には、その議論というのは、その2つは何かしら影響を与えるというふうにお考えでしょうか。
○溝口知事:そこは、それで何か変化があるというふうには思いませんけどもね。
○山陰放送:まず、全く別スケジュールで、パラレルで進んでいくと。
○溝口知事:別の話として可能ですし、また、そういうことでおやりになってますね。
○山陰放送:そうすると、県と周辺自治体との関係が、協定が結ばれることで多少変化なりがあっても、それについての県の負担というのは全く変わりがないので、課税の議論というのは2月議会からずっと進めていくということでよろしいですか。
○溝口知事:ちょっとそこらはよく考えませんとわかりませんが、今、そういうことを前提に核燃料税の条例改正をやるということは考えていません。もう核燃料税の条例は一、二週間のうちに、2週間ですか、提出しなきゃいかんですからね。
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