12月22日コメント
コメント1萩・石見空港の2便継続
○溝口知事:それでは、定例会見を始めます。
私から最初に3点コメントを申し上げます。
1点目は、羽田発着便でありますが、萩・石見空港の東京便の2便が継続になりました。本日、国土交通省からコンテストによる萩・石見空港−東京線への配分について、来年3月末以降、さらに2年間延長する旨の連絡を受けました。地元市町、住民の方々、企業の方々、全日空、そして萩・石見空港利用拡大促進協議会など、関係者の皆様による熱心な取り組みが評価されたものでありまして、県としてもまことにうれしいことであります。今後、関係者の皆様とともに一層の利用促進に取り組み、航空路線を活用した産業振興、観光振興などを通じまして石見地域の活性化に努めていきたいというふうに考えております。
○NHK:知事、冒頭にありました羽田便ですね、萩・石見空港の継続についてなんですけれども、石見地域の活性化につなげたいということでしたが、この継続が、改めてもう一度、どういう形で地域の活性化につなげていきたいかというのを教えていただけますか。
○溝口知事:特に大都市などから来られる場合は、飛行機というのが重要な交通手段になりますからね、そういう面で、観光もそうですし、あるいは企業が立地をされて、自社の島根工場に行きたいといったときに時間がかかるようじゃ困るわけですね。あるいは物を搬送したりするのに航空便が必要な場合がありますしね。そういう人の行き来をするときに、遠いところと短時間で行き来ができるというのは飛行機ですから、そういう面で大事ですね。また、まだ山陰道ができていませんから、九州方面、あるいは大阪方面から来る場合は、飛行機でなくても車で早く来られるようにするということも大きな課題ですね。
○NHK:やはり1便であるよりも2便であるほうが、そのあたりの利便性というか。
○溝口知事:それは全然違うでしょう。
○中国新聞:知事、結構県としても大分旅客のために、ふやすためにいろんな支援をしてるんですが、これはもう、今回もう決まったんですが、今後も県としては十分な支援をしていくというふうな考えでよろしいんでしょうか。
○溝口知事:そうです。
○山陰中央新報:知事、先ほど石見−羽田の話、何回か出てますけど、コンテストの関係ですね、羽田便の関係ですけども、かなり地元もサポーター企業という応援企業をふやされて、知事にも報告があったと思うんですけども、結構やることはかなりやってきてるんですけど、さらに今回、2年間という延長をもらって、またその次にもう一回また審査とかがかかってきて、ずうっとそれをどんどんどんどん上乗せしていかないといけない、今やってることをさらに上乗せするとなると、例えば企業誘致だとか、羽田便が飛んでる全日空のほかの空港との周遊の検討だとか、今回、鳥取から石見に抜けるようなツアーなんかもつくってますけども、さらに考えないといけないと思うんです、そのあたりはいかがですか。
○溝口知事:それは観光だとか、いろんな面で工夫の余地がありますから、観光客に多く来てもらうようなことも羽田便の活用に役に立ちますしね、いろんな側面がありますから、よく地元とも協議しながら対応してまいります。
○NHK:知事、今、具体的にこういう取り組みをされていくっていうのは。
○溝口知事:まだこれからですね。今まで既にやっている基礎がありますから、その上に何を追加していくかということじゃないかと思います。
○毎日新聞:現状、知事の感覚みたいなとこでいいんですけれども、利用者数、目標では平成30年度の14万人が目標になってますけれども、ここの達成というのは、この調子でいけばいくとお考えですか、プラスアルファでそこに持っていくためにさらに県として何をすべきなのかというとこはありますか。
○溝口知事:今言ったような、羽田便を利活用するようないろんな対策をとってまいります。
○毎日新聞:そこをとれば平成30年の14万人というのはいけると。
○溝口知事:今はたしか現時点で9万近くなってるんじゃないかな。ちょっと違いましたかね、8万人超えてるでしょう。あと3カ月ぐらいありますから、10何万人になるんじゃないですか。だからもう一息ですからね、さらに努力をしていこうということです。
○毎日新聞:平成30年なんで、14万人はまださらに先ですけれど、このペースで伸ばしていって平成30年の14万人というのはできると。
○溝口知事:今、それを突然聞かれてもわかりません。
○中国新聞:目標を達成したい思いはあるんですね。
○溝口知事:よく検討していきます。
コメント2県立美術館「しまね画人伝」
2点目は、こちらにありますが、県立の美術館におきまして来年1月2日から「しまね画人伝」という展覧会を開催します。2月15日までの39日間であります。県立美術館のコレクションを中心に、江戸時代から昭和にかけて、島根出身の作家や島根を訪れて制作をしたり指導に当たった画家の方々の作品を展示をするというものであります。
ジャンルは、近世絵画、日本画、洋画、水彩画、版画の5分野から成っておりまして、約80点が展示されるということであります。展示する作家の一例を申し上げますと、江戸時代、堀江友聲という画家がおられまして、雲南市の大東出身で、広瀬藩のお抱え絵師だったということであります。ポスターにあるこの絵の日本画ですね。「桜に鯉・岩に孔雀図屏風」というものであります。それからこちらの絵は、石橋和訓という方で、西欧で西欧画を学んだんですね。「美人読詩」という、詩を読んでいる絵で、これも県立美術館でよく見る絵ですね。それから、上は大下藤次郎さんという方が描いた絵でして、「宍道湖の黄昏」という絵です。その下は織田一磨さんで、「松江大橋雪景」という表題です。そんなものがあったり、池大雅の、このチラシにありますけども、裏のほうの上から2番目の列の日本画ですね、南画ですけども、池大雅の「蘭亭曲水図屏風」ということであります。下の女性は浜田出身の橋本明治さんの「ガラシャ夫人像」ということですし、下から2番目の右側のほうの絵ですけども、草光信成さんの「四人の子等」と、これは西洋なんかで非常に人気の高い画家だと言われています。
画人伝のほうは以上でありますが、会期中には、1月20日から、先ごろお亡くなりになった島根出身の石本正さんの追悼展も行います。
コメント3「2015年を振り返って」
それから、3番目は私自身、今年を振り返り、来年をどうするかといった点を少し述べます。
4月に行われました県知事選挙におきまして、多くの皆様の御支持をいただき、引き続き3期目の県政を担わせていただくこととなりました。県民の皆様の御期待に応えられるよう、今後も島根の発展に全力を尽くしていきたいと考えております。
次は、県政の話になりますが、県として、今年の大きな仕事は、やはり地方創生ということだったと思いますね。昨年の暮れぐらいから始まったわけでありますけども、政府におかれまして、人口減少の問題は、島根など地方だけの問題ということではなくて、日本全体の問題だと、こういうふうに捉えられ、日本全体としてこの問題に取り組む必要があるというふうに考えられたということが発端になるわけであります。大都市では、よく言われますけども、通勤時間が長いとか、家は狭いとか、あるいは残業なども非常に多いとか、あるいは、地方から出てきた人たちにとっては周りに手助けをしてくださる御両親などがいないとか、いろんな面で子育てが難しいところがあるわけであります。これに対しまして、地方は通勤時間も短いですし、3世代同居ということもありますし、子育てがしやすいわけでありまして、出生率ということから見れば地方のほうが概して高いわけであります。しかし、地方では高度成長期に大都市に多くの方々が出ていきましたから、子供を産み育てる若い人が少ないということが問題で、死亡者の方が高齢化に伴いまして増えてまいりますから、自然減がどんどん増えていくという状況にあるわけです。そういう意味で、子育てのしやすい地方を大事にしようということで、政府は地方創生という戦略を打ち出され、都道府県、そして市町村もそうした総合戦略をつくりなさいということでありまして、政府がそういうふうに地方を大事にしていこうということは大変ありがたいことであります。島根は早くから人口の減少が進んでおりますから、私どもは企業誘致でありますとかU・Iターンでありますとか、そういうことを進めてきたわけでありますけども、政府が一定の支援をされると、これは我々にとって一つの好機でありますから、これを大事にしていこうということで、県も地方創生のための総合戦略を今年の10月に作成したということであります。
いろいろありますけれども、大きな視点は3つぐらいだろうと思います。やはり若い人がふえませんと子育てができないわけでありまして、そのためにはやはり若い人たちが島根で働く場、雇用の場をふやすということが大事でありますし、あるいはそれによりまして外から来られる方もおられますし、県内から若い人が出ていかない、そういうことで社会減を減らしていくということでありますし、さらに、そういう人たちが結婚をし、子供を産み育てるように県として支援をしていくということであります。結婚、あるいは子育てのためのいろんな支援措置をつくりましたので、これを来年度はしっかり実行していかなければならないと。そういうことによりまして、子育てがしやすく、活力ある地方の先進県しまねを目指していくということで、雇用の場の創出、子育て・結婚支援を行うということが2つあるわけであります。日本全国が大都市と地方、中国地方においては広島県と山陰側、あるいは島根の中では東部と西部といったような格差があるわけですが、この島根では中山間地域、離島といった条件不利地域があります。そうしたところにおきましても人口の減少問題に対応していくために一定の支援が必要でございますし、あるいはインフラ整備を進めていくということが大事でございますから、そうした離島、中山間地域の条件不利地につきましても対応していきたいといったようなことが総合戦略の中にあるわけであります。これを本格的に実施をしていくというのが来年度に向けての課題だろうというふうに思います。
あと、県内を振り返ってみますと、ありがたいニュースもかなりあったわけであります。特に観光面では松江城の天守が国宝に指定をされる、あるいは津和野が日本遺産の認定を受ける、隠岐世界ジオパークがユネスコの正式な事業になるといったことがありましたし、尾道松江線が今年春に開通をしたわけであります。これも産業の振興、あるいは観光の振興に大いなるプラスの効果があるわけでございまして、こういういいこともありました。こうしたことをさらに活用して、島根の発展に努めていきたいというふうに思います。
さて、前回の会見のときに皆さんからもお話がありましたけども、私の「今年の一字」はこちらです(「活」と書いた色紙)。来年の一字も同じなんですけども。
「活」は、活力あるしまねの「活」ですし、みんながいろんな活躍をすると、男女共同参画社会の中で女性が活躍をされると、いずれにしてもいろんな変化を起こすためには活動しなければいけないわけでありまして、皆さんが生き生きと暮らせるように、あるいは働けるように、「活」という字を中心に県も取り組んでいきたいということで、この字を選んだということであります。
以上であります。
○中国新聞:知事、これ来年の漢字ですか、今年の漢字ですか。
○溝口知事:両方ですね。今年もそうであり、これからもそうと、来年もそうでしょうと。
○山陰中央新報:知事、済みません、就任以来、こういった一文字を書かれた記憶っていうのは。
○溝口知事:大体毎年、何か書いてますよ。
○山陰中央新報:それは、テレビとか、ああいったときとかでしょうか、それとも会見でっていうのは、済みません、私も。
○溝口知事:会見では初めてかもしれませんね、取材なんかで書いてほしいというのがありましてね。「活」は割と使ってるかもしれませんね。
○山陰中央新報:知事、これ御自身で書かれたんですか。
○溝口知事:ええ。いや、私は字が下手ですからね、何と申しますか、塗り絵みたいなもんですよ。
○山陰中央新報:塗り絵っていうのは。
○溝口知事:マジックでこう、ぐっと。マジック、小さいでしょう。
○毎日新聞:マジックで書かれた。
○溝口知事:マジックです。
○山陰中央新報:知事、この「活」という字は、何日ぐらい考えられたんですか。
○溝口知事:そんなに考えたわけじゃないですね。ここ二、三日ぐらいでしょうか。
○山陰中央新報:それは、ぱっとひらめいたわけですか。
○溝口知事:何かを書けと、こう言われて考えたということですね。
○山陰中央新報:何個かあったうちの一つなのか、もう最初から浮かんだのがこれと。
○溝口知事:大体これかなと思ってましたけれどもね。
○毎日新聞:先ほど話の中で活力とか活躍の「活」だというふうに。
○溝口知事:活動。
○毎日新聞:活動の「活」だというお話ですけど、というか、今年と来年も、来年の期待も込めての「活」というお話なんで、その活躍、県民にどんな活躍をしてほしいみたいなのありますか。
○溝口知事:それぞれがやはり自分の望むところに向けて活動するとか、あるいは生き生きとした家庭をつくるとか職場をつくるとか、いろんな面に必要なことですね。エネルギーが活用されるということでしょう。
○毎日新聞:活躍は、それは今年、来年の、来年の期待も込めて今年の漢字ということですが、知事御自身は活躍できたんだと思いますか。
○溝口知事:活躍というか、活動はしましたね。
○毎日新聞:どんな活動を。
○溝口知事:それは、例えば計画をつくるためにもいろんな人の意見を聞いたり、国にお願いに行ったり、あるいは観光の振興をやったり、あるいは知事会でそうした議論をしたり、体を動かし、口を動かし、手を動かすということじゃないでしょうか。
○山陰中央新報:県民にとって活躍はできたっていうふうに思われますか。
○溝口知事:それはそれぞれの方々が自分で考えることでしょうね。厳しい状況にあるからこそいろんな活動をされるという面もあるし、それから観光客が大勢来られますと、おもてなしで活動しなきゃいけませんし、女性の方々も男女共同参画の中で女性がどんどん活動、活躍をしていくと。
○山陰中央新報:知事御自身は、県民のために活躍できたと思われますか。
○溝口知事:それは自分が評価すべきことじゃありませんね。
○毎日新聞:活躍ということで、県の職員の皆さんは、県民のために活躍できたと思われますか。
○溝口知事:一生懸命働いていましたね。
○朝日新聞:知事、一字の書いた紙ですけど、それ今後どうされますか。
○溝口知事:えっ。
○朝日新聞:紙はどうされますか。
○溝口知事:いや、考えていませんね。
○朝日新聞:自分への戒めみたいな感じで置いておいたりするんでしょうか。
○溝口知事:いや、格別考えてません。
○朝日新聞:ありがとうございます。
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