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10月28日質問事項5

5合区
○朝日新聞:済みません、合区について伺いたいんですけども、きのうの全国知事会の研究会で、以前から知事がおっしゃってた試案を示されたと思うんですけども、これと司法が求めている国民全体の投票価値の平等について、整合性をちょっともう一度説明していただけますでしょうか。
○溝口知事:あれに書いてある以上のことはないですね。
○朝日新聞:あの案を見ますと、一番人口の少ない鳥取と新潟で4倍以上の差がまた開くっていうことになるんですが。
○溝口知事:それは比較の仕方とか、そういうことにも依存するわけでありましてね。
○朝日新聞:比較の仕方というのは。
○溝口知事:例えば一番高いところと低いところを点で比較するのかとか、やっぱり都道府県制というのがあるわけだから、都道府県をそれぞれのところで代表する仕組みをつくるというのも一つの考えですからね、そういうものをどういうふうに調和していったらいいかということでしょう。だから、そう簡単に言えないんですね。
○朝日新聞:ただ、司法が求めて……。
○溝口知事:我々のほうとしては、現実に都道府県制というのがあって、いろんな考え方、あるいは政策の転換、展開、都道府県ごとに行われていますから、やはり国政の場で都道府県を代表する人が適切にいなければならないというのが基本的な考えですね。
要するに考え方の問題になりますね。本当に点と点だけでやるのがいいのかどうか。私どもが提案したように、都道府県ごとに一定の代表を最低限確保するという考えだって、それは必要な考えですよね。そういう中で公平性を保つにはどうしたらいいかということですね。
いずれにしても、都道府県制というものがあって、それが大きな地方自治における役割を演じておる仕組みですから、都道府県制がある限り、そういうものを前提にして、できるだけ公平性を確保するような仕組みを構築するべきではないかということだと思いますよ。だから、いろんなやり方があって、それを幅広く考えたらどうでしょうと。私は、一つの考え方をお示ししたということです。
○朝日新聞:いろんなやり方を提案されて、地域代表について考えることはよいことだと思うんですけども、一方で、今回司法が求めているのは、知事がおっしゃる上と下の点と点を考えたときに差があるのは問題だっていう議論から出発してるんで、もっとそこを根本的に変えるような提案でないと、なかなか現実性がないと思うんですけども。
○溝口知事:そこも、考え方の問題だと思うんですね。
○朝日新聞:発表に対して委員の方の受けとめを知事はどう。
○溝口知事:最後まではおれませんでしたけどもね、いろんな考え方があると思います。
○朝日新聞:知事の退席後に、憲法学者の方が都道府県ごとに一定数配分する方式は、現在の最高裁の判例からすると難しい感じがするということをおっしゃって、ほかの委員の方も同意されたというようなことなんですけども、これについては。
○溝口知事:そういう考え方も当然あり得るでしょうね。しかし、それはやはり都道府県制といったものをどう考えるかということについても、我々の主張に対して、代表がしっかり出せないところに不平等が起こりますけれども、それは一体どうするんですかっていうことにも答えないといけないんじゃないですか。
○朝日新聞:これからも同じ説明をいろんなところでされていくということですか。それをもっと違うことも含めて。
○溝口知事:いろんなアイデアもありますから、それはよくいろいろ聞きながらやる必要があるわけですね。
 

○日日新聞:済みません、同じ話なんですけども、そもそも合区になったこと自体が憲法に反してるんじゃないかというものが出発点になってる以上、この案を示す先には、この案をもし採用しようとなると、憲法そのものを変えないといけないと思うんですけれども、その先に、知事はそこまでは全く見通しておられないんでしょうか。
○溝口知事:憲法を変えなくても、選挙制度をどうするかっていうのは国会の権能ですからね。
○日日新聞:ただ、司法の判断で変えないといけないということで変えてるわけですけれどもね。
○溝口知事:司法の判断というか、国会でそれは都道府県制というものがあって、そこから一定の代表を送るということも必要な考えだという考えをきちっと出して、その上でこういう選挙制度をつくりましたというのが国会の役割じゃないですか。
○日日新聞:国会がしっかりしたそういう判断を示せば、憲法ではなくて法律の改正で事足りるというふうに考えているんですか。
○溝口知事:いや、法律の改正でできるわけですよ。
○日日新聞:まあそうですね、はい。
○溝口知事:できるかできないか、最終的にはそれは最高裁の判決ということにもかかわりますけどもね。
○日日新聞:実際、その法律をつくった結果、最高裁判決がだめだったっていうことに、普通からいったらなると思うんですけど。
○溝口知事:私はそういう違憲状態とか、こういう新しい提案に対して何が問題なのかとか、最高裁の判決の前にそういう議論ができるような場が必要なんじゃないですかと。選挙制度というのが非常に大事な、国民にとって大事な日本の社会の中で大事な要素ですけれども、それが非常に不安定な状況になっているというのはおかしいじゃないかと。ただ、三権が日本の国を構築してるわけですから、法定でやる前に、もう少しそういう議論もきちっとやったらどうでしょうかということもちょっと申し上げましたけどね。それは素人考えでありますけど。
○日日新聞:そういう議論できる場が大事だということはすごくわかるんですけれども、それをあえて逆行するような提案、試案まで示して出された意味というのはどこにあるのかなと。
○溝口知事:逆行じゃなくて、こういう考え方もあり得るでしょうという提案ですよ。
○日日新聞:これをきっかけにして、一つ議論を進めてほしいというような。
○溝口知事:都道府県制というものがあって、それぞれの地方行政が行われているわけですから、それぞれの地方団体を代表するような人がその地域から出れないというのは不公平じゃないですかと。だから、その不公平を解消するためにこういう制度にしたらどうでしょうかという提案をしているということですよ。

 


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