8月7日質問事項4
4合区
○山陰中央新報:知事、済みません、話は変わりまして、参議院議員の選挙制度改革なんですが、先般の全国知事会でも、新しく選挙制度の研究会を立ち上げるということで合意されて、今回の公選法の改正案の中に附則で、将来的には憲法改正を含めて都道府県代表の維持ということがあったんですが、改めて改正案が成立しまして、合区に対して反対ということはおっしゃってたんですが、知事の所感と、今後の議論の、こうあるべきだというのがあればお願いします。
○溝口知事:それは、これまでも申し上げているとおり、今般の法改正というのは、これまで最高裁が指摘をしました一票の価値と申しますか、それが一番高いところと低いところで大きな乖離があると。それは憲法違反か、言葉遣いはいろいろありますけども、問題であるということがあって、それにやはり対処しなければいけないということで合区という制度を入れて対応しようということでありますが、合区という制度を入れることによって、私の考えでは新たな問題が生じたということですね。それは法律によって生じたということです。それは、合区をされた県では、例えば合区になった2つの県の間で考えが違うような場合に、国政の場で代表する人がいないという事態になると。それは合区をされた県と合区がない県との間で新たな格差と申しますか、問題が出てるわけですから、これはやはり是正をする必要があると。
それで、この問題は、先ほどの過去の最高裁の一票の格差の問題の議論の中で議論されてないわけです、新たに生じたわけですから。私どもとしては、都道府県制という制度がある限り、都道府県でそれぞれ国からの計画を請け負ったり、いろんなことをやるわけですけども、合区という制度では新たな問題が出てくるから、その問題を本格的に議論をして、法律によって見直すべきじゃないかというのが私の考えです。
今度の法案の附則の中で、次の参議院選挙に向けて本格的に見直すというような規定が入ってますね。その規定に基づいて、法律で新しい制度を国政の場でつくるべきではないかということです。それで、そのつくられた新しい法が憲法違反になるかどうかというのは別の問題で、それはそういう訴訟が起こされれば判断されるということでありまして、憲法を改正しなくてもできるということじゃなくて、法律、選挙の区割り等は法律で決まるわけですから、法律でまずやって、今まで議論されてないことについて、例えば今、岐阜あたりが200万ぐらいで1票になってますね。1票以下はもう一県一票を保障するとか、その上で400万になると2票になるとか、そういう法をつくれば、それは一つの考えだと思いますね。
○山陰中央新報:そういった、知事のおっしゃっているような案だとか、ほかの知事さんがこうしたらいいんじゃないかみたいなやつをすり合わせて、研究会みたいなものでまとめていって提言できればなという、そういうイメージとして。
○溝口知事:知事会のほうも勉強しようということになっておりますけども。
○山陰中央新報:知事、その合区が決まった後の知事会としての対応なんで、遅かったんじゃないかなっていうようなイメージも持つんですけども、もっと前からそういう議論ができたんじゃないかなと思うんですが、その辺いかが、お考えありますか。
○溝口知事:私自身はやってましたけどもね。
○山陰中央新報:いや、知事はそうだったとは思うんですが。
○溝口知事:それでやって、どういう仕組みにしたらいいのか、ただ、その段階ではまだどういうふうに国会内の議論が進むというのがわかりませんからね。
○山陰中央新報:あと、知事会の中でも憲法改正すべきだっていう話もあったりとか、知事がおっしゃるように公選法の改正でいいんじゃないかと、まず憲法解釈の変更でもいいんじゃないかって、いろんな議論がありましたけども、今後、研究会も含めてどのように議論をしていって、山田知事は今年度末までには結論出したいっておっしゃってますけど、いつごろまでに出さなきゃいけない問題だっていうふうに思われますか。
○溝口知事:それは山田さんに僕が会長として言ってくださいと申し上げたわけですよ。それで、たしか10月、秋口と、もうちょっと早いようなことで言っておられませんでしたか。
○山陰中央新報:研究会の。
○溝口知事:ええ。
○山陰中央新報:知事会としての意見をまとめるのは3月末までにはまとめたいっていうお考えだったんですけど。
○溝口知事:いや、もうちょっと早いんじゃないのかな。秋口には何か、なるべく。ちょっと詳細は覚えてませんけども。
○山陰中央新報:どちらにしろ、早目に結論を出して、知事会として意見を言っていかなきゃいけないと思う。だから、知事会としてその意見を言っていく意味というのは非常に大きいかなと思うんですが、その辺、どうお考えですか。
○溝口知事:知事会としても言っていかなきゃいかんというふうに思います。
○NHK:合区になると、各県で考えが違って、問題起きてくるんじゃないかというお話なんですけれども、具体的に鳥取と島根、合区になった場合に、どのような問題が起きてくるっていうふうに知事は想像されてらっしゃいますか。
○溝口知事:具体的に言うのも難しいですけども、例えばこういう計画をつくって実施をしようといったときに、計画の内容なんかが違うということがありますわね。あるいは制度をつくるとかいったような場合に。
○NHK:例えば島根や鳥取だと経済圏が違ったりとか、国際上も、例えば韓国に関して島根県は竹島を持っていますし、鳥取県は境港で国際……。
○溝口知事:いや、そういうことじゃなくて、都道府県制のもとでいろんな制度ができたり計画ができたりして、そういうものを指示する法律の内容は影響するということがありますからね。だから、いずれにしても両県で意見が違う場合があり得るわけですから、あり得るときに代表がいないというのは一つの不利益をこうむるということですからね、だから、それは法律で、そういうことがないように選挙区制度を変えたらどうですかと、こういう主張です。
○NHK:例えばどういう問題……。
○溝口知事:それはいろいろありますけども、今あんまり申し上げるのも、いいかげんなことを言ってもいけませんから。
○山陰中央新報:知事、済みません、今、都道府県代表で、将来的にという話とは別個で、近々の来年の選挙に向けて自民党が島根、鳥取のどちらかで代表が出せない場合の救済策ということで、党のほうでも比例でどうにか処遇できないかというような、もちろん知事も御存じだと思うんです、新聞報道等で。その比例で救済するっていうことが現実的に可能なのかとか、その辺の、知事、どう見てらっしゃいますか。
○溝口知事:わかりません、それは。
○山陰中央新報:ただ、実際は、知事も選挙で自民党からの応援を受けたりして、そんなに関係のない政党ではないんですが、仮に鳥取選挙区から候補が出て、島根が比例なんかになった場合、非常に難しくなるっていうのは想定できますが、そういった場合に、政党の話とはいえ、県代表が確保できるかという話にまたつながってくるんですが、その辺は。
○溝口知事:だから、そこら辺の仕組みの話は、私は今コメントする立場にありませんね。
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