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8月7日質問事項3

3終戦70年
○読売新聞:済みません、ちょっと話題は変わるんですけれども、ちょうどことしは終戦70年の節目に当たると思うんですが、政府のほうは近々、戦後70年の談話という形で、改めて70年の総括みたいなものを発表される予定のようなんですけれども、知事として、戦後70年の総括というものはどのようなことが発信されるべきだというふうにお考えでしょうか。
○溝口知事:戦後70年というのは、日本全体の大きな問題であるわけですね。戦後に至るまでの間の日本のいろんな行為について反省をしなきゃいかん。そのために総理は日本全体としての談話を出すと、こう言っておられるわけですね。それで、出すに際して、各界の意見も聞こうということで懇談会ですか、できて、懇談会が昨日発表されたわけですね。
その中には、いろんな論点もありますけども、報道等で見ましても、注目されてる点は、報告書では全員の総意ではないという注釈つきで、「侵略」という言葉を使って明記をすべきだというのが一つありますね。
それから、2番目として、痛切な反省をしなければならないと。特にそこの文章は、「日本は、さきの大戦への痛切な反省に基づき、全く異なる国に生まれ変わった」というような表現を談話の中に盛り込むべきではないかと。
それから、おわびについては、謝罪について、日本としてどういうことを言うかについては提言はされておりませんが、懇談会の座長代理の北岡伸一国際大学学長は会見で、おわびをするかどうかは首相の判断だというふうに言われておりますね。安倍総理は、この報告書を参考にしつつ、これから戦後70年談話を考えていくとされておられるわけでありまして、いずれにしましても、この談話は日本が戦前のいろんな行為に対してどういうふうに対処するのか、どういうふうに反省をしているのか、そういうことについて国内外から注視をされてるわけでありまして、総理におかれて適切な対応をされるということを強く望むものであります。
○読売新聞:知事として、先ほど言及されたような、例えば「侵略」という文言を入れるのかどうかであったりとか、「痛切な反省」という内容についてを盛り込まれるのかどうかといった、その点について、知事はどういうふうにお考えでいらっしゃいますか。
○溝口知事:ここに書かれているようなことは、それぞれの表現で、これ知事としてというよりも、個人として、やはり世界の人たちに対して応えるということが大事だろうというふうに思ってます。これは、だから申し上げますけども、知事としてというよりも、個人としてはそういうことですね。
○読売新聞:世界の人に応えるというのは、そういった文言は入れていくべきだということ。
○溝口知事:そこは、それは総理が考えられるわけでしょうけども、適切な対応をとっていただきたいということです。
○中国新聞:溝口知事個人としては、「侵略」という言葉を盛り込んだほうがいいというふうな思いがあるということですか。
○溝口知事:個人として。
○中国新聞:個人としては、この「侵略」という言葉を談話に盛り込んだほうがいいというふうなお考えがあると。
○溝口知事:私自身、全体を見ないと、一つの言葉でどうこうと言うわけにはいかないですね。
○毎日新聞:知事は、侵略だったと思われますか。
○溝口知事:それはいろんな要素がありますよ。人々の間でその当時からも変わってるわけですから。それはいろんな考えがあって出てるんであって、しかし、戦後、国際情勢を見たときに、日本に対するいろんなイメージ、いろんなものがやっぱり変わっていかなきゃいかんわけでしょ。これだけのいろんな、日本の戦前の行為についていろんな論議があるわけですから。だから、個別にどうこうということじゃなくて、それはいろんな意見がありますから、それは総理がいろんな意見を参酌して考えられる話だというふうに思います。
○中国新聞:だから、これまでの歴代の談話のように、やっぱり溝口知事個人としては、やっぱりおわびの内容みたいな、やっぱりこれまでも継続して入ってたわけですから、今回もおわびの文言を入れたほうがいいとは思われますか。
○溝口知事:それは必要でしょうね。
それはなぜかというと、戦前の行為をどういうふうにして見るのとは別の話だと思いますね。これから国際社会の中で多くの国から信頼をされ、そういう国であるということを示していくために何をしたらいいかという問題を今議論してるわけであって、我々が戦前のことをよく知ってるわけじゃないわけです。いろんな意見もあったわけです。だけど、それは大きなうねりとしていろんな問題を起こしたわけでしょう。それで、その結果、その問題というのが日本の国際社会の中でのいろんな活動にも影響してるわけでしょう。だから、そういう問題をどう対処したらいいかという、いわば一国の総理が考えるべきことであって、それをやはり、総理におかれて適切に対応するということが必要だということを申し上げてるわけでありまして、私が何も知らない戦前の事態を評価するという立場にはありませんね。

 

 

○読売新聞:済みません、知事個人としてでも結構なんですけれども、その談話云々は少し距離を置いても、戦後70年の歩みっていうのは、知事はどういうふうに見ておられますか。あるいはどういうふうに評価されてらっしゃいますか。
○溝口知事:どういう面でですか。
○読売新聞:それは政治的であっても、経済的な部分であっても結構なんですけども、これまでの日本が築いてきた、おっしゃったような信頼というのはどういうふうにこの70年で培われていったと思われますか。
○溝口知事:これも個人的な見方でいえば、それは敗戦になりまして、各地が爆撃をされたり、そして多くの方が亡くなって、非常に日本は厳しい状況になったわけですね。それから主権を失うという事態が起こり、そういう中で日本が、この日本を復興するために先輩たちが多大な努力をして高度成長につながり、豊かな国に日本をしていったわけですけれども、しかし、戦前の日本の行為に対して近隣諸国などからいろんな意見、抗議があり、そうした国との国際関係等において、いつも大きな問題があるわけですね。やはり日本が平和国家としてこれからも国際社会に信頼されるようにするためには、どういうことを言ったらいいかというのが現在の談話の問題でありまして、戦前の状況を評価をしようということではないと思いますよ。それは一言で言えるような単純なことじゃなくて、大きないろんな動きがあって、あるいはいろんな考えがあってああいう大きなうねりになったわけでしょうから。だから、そこのところはちょっとね、だからどういうふうに先行きを、日本の将来のためにすべきかという、やはり政治的な判断が要るということだと思いますね。それはやはり総理自身がなされることであると。

○中国新聞:知事、ちょっと70年談話の確認なんですけど、先ほど戦前、日本の行った行為については、いろんな意見があって言うことはできないんですが、今後、日本が平和国家として周辺国から信頼されるようにするためには、個人的にはおわびを入れたほうがいいと。ただ、それは総理が考えてほしいと。
○溝口知事:いやいや、それは総理が全体として決める話であろうということです。
○中国新聞:だから、溝口さん個人としては、おわびを盛り込んで信頼を得たほうがいいというふうなことではないんですか。
○溝口知事:ん。
○朝日新聞:周辺国からいろんな意見がある中で、日本が平和国家として信頼されるように。
○溝口知事:いや、私が申し上げているのは、戦前の評価をどうするということよりも、戦後70年がたって、日本が国際社会の中で近隣諸国とも友好を深め、地域全体が発展をしていくように、そういうために何を、どういうメッセージを送ったらいいかという判断は総理自身がやはり、日本を代表する総理自身がおやりになる必要はあろうということを申し上げた。
○中国新聞:ただ、その中で、やはり知事としては、個人的ですけど、そういった近隣諸国がいろんな意見を言ってる中で……。
○溝口知事:ただ、そこは私が今いろんな意見があるでしょうから、知事としては言いませんということです。
○中国新聞:ただ、個人としてはそういうふうな思いがあると。
○溝口知事:ただ、個人として言うというのも、なかなかそこは区別がつかないところがありますからね、そこは知事である個人というのはなかなか難しいわけですよ。知事であれば知事になる。

 

 


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