8月7日質問事項1
1地方創生
○山陰中央新報:知事、済みません、いいですか。全国知事会でも話題に上がってたんですけども、地方創生の新型交付金の額が1,000億というのに固まったようなんですけども、まず知事として、この規模についてどういうふうに受けとめてらっしゃるのか、お聞かせください。
○溝口知事:この交付金のほかに、交付税の中で織り込まれているものもありますが、知事会がこの前開かれましたけども、そういう中でも、やはり額についていろんな思いがあったと思いますし、現実に少ないんではないかという指摘もありました。国のいろんな事情もあるでしょうが、地方創生、非常に大事な事業でありますから、できるだけの配慮をしていただきたいというのが私どもの気持ちです。
○山陰中央新報:知事としても少ない。
○溝口知事:そうですね。それは全般の意見でありますけども、これから年末の予算編成に向けましていろんな税収の動きだとか、いろんな動きもあるでしょうから、そういう中で適切な対応を図っていただきたいという気持ちは非常に強いですね。
○山陰中央新報:県も今、市町村も総合戦略をつくってて、市町村からも、その先行型の分が1,700億あって、今回、それを下回る1,000億なんで、なかなか人口減少対策を打てないんじゃないかって、この額ではというような声もあるんですけど、知事としてどういうふうにお考えになりますか。
○溝口知事:そこはいろんな事情はありますけどもね、政府は政府の立場もあるわけでしょう。地方創生をどう行っていくかというのは、長い年月で今の状況が出現したわけですね。それから、そのための対策も長い年月を要するわけでして、その間に、私などは日本全体としてどういう国を目指すのかという基本的な考えがある程度国民の中でまとまっていって、例えばヨーロッパのように高福祉・高負担型でいくのか、あるいは日本はどっちかといえばアメリカ的なところがあるわけですね。高福祉・高負担でないと。そういう話を本格的にしませんと、こうした大きな話というのはなかなか大きな進展を短期間で実現するというのは非常に難しいことだろうと。それは皆さんよく承知のことでありますが、今の状況を見ますと、経済の状況、あるいは世界の情勢も変わってまいりましたね。日本が高度成長した時代と現在は非常に大きな違いもあるわけですね。そういう中でどういう国を目指していくのかという本格的な議論をきっと要するんだろうという気がします。しかし、そこにはなかなか至らないわけでありまして、その間にできるだけのことをしようというのが現在の政府、あるいはそれぞれの関係者にかかっている制約だろうというふうに思います。
○山陰中央新報:知事もおっしゃったように、これから地方創生、人口減少対策って、5年とかで終わりじゃなくて、この先ずっと、短期間で終わりじゃなくて、ずっと続いていくものだと思うんですけど、その中でいうと、やっぱり交付金というのはある程度時間の中で……。
○溝口知事:交付金もただで出てくるわけじゃないわけですね。税収か、あるいは国債発行かという選択があるわけでして、そういう中でどういうふうにしたらいいのかという議論をしないと、なかなか長期的な課題というのに本格的に対処するというのは難しいことですね。まだそこまで議論が進まない状況にあるということじゃないでしょうかね。
○山陰中央新報:あわせてちょっと総合戦略のことでお聞きしたいんですけども、8月26日に素案を示されるっていうことで、前回もお聞きしたんですけど、そこの中で人口の目標というのはお示しになるお考えですか。
○溝口知事:それは考えてますよ。
○山陰中央新報:それで今、4パターン出してらっしゃいますけども、前回の会見では一つ、46万4,000人というのが一つの努力目標だというようなこともおっしゃってましたけど、これが目標になってくるということ。
○溝口知事:そこは前にも申し上げたように、市町村などの見通しなり目標なりが出てまいりますから、それとの整合性をやはりよく考えなければいけないということで、まだ市町村のほうからこうしたいという具体的なところまで出てませんから、今、それをやっておられますから、いずれにしてもそういうミクロの、ミクロと言っちゃあ失礼ですけれども、市町村の積み上げと、それから県のマクロ的な積み上げとの整合性をよく見ながらやっていくということですが、まだそこまで作業が進んでないということです。
○山陰中央新報:そしたら、積み上げっていうのは、多分恐らく8月26日よりも、最後の積み上げがさらにあると思うんですけど。
○溝口知事:市町村のほうも、議会にいつ説明するかとかもあり、それから技術的な問題もあり、私どもはそういう、最終的なものでなくていいんで、暫定的なものとしてできるだけ出していただいて、その上で話をしましょうというのが現段階ですね。
○山陰中央新報:ということは、26日まで暫定的なものを出してもらって、それで26日には県としての目標を示すという形になるんでしょうか。
○溝口知事:考え方の整理をしていこうという考えでいますけどもね。
○中国新聞:知事、今、前回、骨子の中で出したポイントがちょっと多いんで、もっと素案では絞ってほしいという内部の意見がたくさんあって、今、なかなかこの協議が進んでないと聞いたんですが、26日に素案は出せるんでしょうか。
○溝口知事:出すように努力いたしますけどもね。
○山陰中央新報:その中で、さっき言ってた人口目標というのは。
○溝口知事:最終的には10月の末でしたかね、に向けて作業を進めてるわけでありまして、いずれにしても素案の段階ではこうだけども、案の段階ではまたこうなるという調整もありますから、そこは調整の進みぐあいなども考えながらやっていく考えですね。
○中国新聞:ただ、ある程度まとまったものを出さないと、その後、9月の議会で示して、県議会の意見も聞かなきゃいけないんですが、何か今の現実だとなかなかそのハードルを越えられないんじゃないかなと、こう思ったりするんですけど。
○溝口知事:そこをできるだけ努力していくということです。
個別の積み上げと、それからマクロ的なやはりチェックをしなきゃいかん。しかし、他方で各市町村は独立した自治体ですからね、そこにこうしなさいというわけにはなかなかいかないですね。
○山陰中央新報:ということは、暫定的に46万4,000人というのを今度、26日の素案のときに示す。ただ……。
○溝口知事:そこはまだ、現段階では決めてません。そういうことができる状況にまだありませんから。
○山陰中央新報:あと、市町村とか県議会のほうからは、めり張りをつけた予算というか、政策が必要じゃないかというような声もありますし、当然、目標を何万人にするかわかりませんけども、それを達成するために施策というのは、具体的な施策が必要だと思うんですけど、その辺はどう考えてらっしゃるんですか。
○溝口知事:それは、各部局で詰めておりますから、それに合わせてやりますね。
○山陰中央新報:それで、その施策ごとに当然目標も盛り込んでいく形になるということですか。
○溝口知事:そうですね。
○山陰中央新報:済みません、知事、そもそも人口減少対策を打つに当たって、島根県の役割っていうのはどういうふうなものがあるっていうふうに考えてらっしゃるんですか。
○溝口知事:島根県の役割。
○山陰中央新報:役割。市町村は市町村で、それは現場でやっていくんでしょうけども、統括する県としての役割。
○溝口知事:役割。
○山陰中央新報:なぜこういうことを聞くかっていうと、なかなか県の主体性とか、この間の素案だって、骨子の段階ですけどなかなか見えないっていう声をよく聞くもんですから。
○溝口知事:まだ作業中ですから、それは申しわけないことですが。
○NHK:交付金なんですが、知事としても1,000億円は、確認なんですけども、少ないというふうに考えてらっしゃって。
○溝口知事:思いますね。思いますけれども、それはそれぞれの制約がありますから、できるだけ政府も努力をされるし、我々もできる限りの努力をしていくということですね。
○NHK:それは増額を求めたいとか……。
○溝口知事:それは大きいほどいいですよ。
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