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6月10日質問事項1

1高齢者移住
○山陰中央新報:済みません。先日、日本創成会議が東京圏の高齢者の地方移住というようなことを打ち出したんですけども、それの中で、島根県内では松江市が有力候補地として上がってますけども、まずこの日本創成会議のこの提言についてどのように受けとめられたのかというのを教えていただけますか。
○溝口知事:創成会議は、増田さんがやっておられますけども民間の団体で、まあ民間の団体の方々がいろんなアイデアをまとめられたものであるようでありますが、高齢者の介護だとかいろんなものは特別な、東京なんかを除いて、その地の自治体が対応するということになっておりますから、来てくださるのはいいわけですけども、やはり介護のための一定の負担は地元の自治体がしなきゃいけませんからね、そういう問題がどういうことになっているのかということが必ずしもはっきりしてないという面があるようですね。
それから、早い段階からこちらに来ると。それは一つの考えでしょうが、そういうことが実現できるかどうかということは、働くということになりますと、やはり職場がふえるというようなことがないと、来られる人も難しいという問題のようですね。だから、いろんな問題、課題が、さらに詰めていかなければならないものがありますから、そういうことをよく詰めていく必要があるんじゃないかというふうに思います。
○山陰中央新報:政府のほうも、地方創生を打ち出す中で、一つの柱になるんじゃないかっていうようなことも言ってますけども。
○溝口知事:そこはそういう財源の手当てなんかがきちっとできるのかとか、それから社会保障全体を見直すわけで、そういう中でこういう問題がどういうふうに取り扱われるのかということとも関連をしますが、まだまだそういう面で、よく検討しなきゃいけない課題がたくさんありますから、そういう課題がどういうふうに解決されるかによって受け入れの体制、あるいは考え方も違ってきますから、そういう検討してどうするということを考えていくべき提案ではないかというふうに私は思います。
○山陰中央新報:知事がおっしゃる課題というのは、高齢者の方が移ることによって、医療費だったり介護費がふえてしまうっていう。
○溝口知事:それは地元の負担になるわけでして、例えばお医者さんが確保できるのかといった問題だってあるわけですね。むしろ大都市のほうに出ていく。他方で大都市のほうでも、これ団塊世代が2025年ぐらいですか、急増しますから、そのときにお医者さん、今の人数で対応できるかどうかというような問題もありますね。じゃあ、そういう人が今度地方に来て、地方のほうはもっと少ないというようなこともありますし、それから負担の問題もありますし。だから、一つの提案として評価はしますけども、そういうものがうまく解決していくのかということがないと、具体的な評価というのは難しいんじゃないかと思いますね。
○山陰中央新報:地方に住む一人として、都会に人もですし物もだし、金もですし、送り込んどいて、それで、その後に高齢者がこっちにって、押しつけじゃないですけど、言葉は悪いですが、うば捨て山のような気もしないでもないんですけど。
○溝口知事:そういう言い方をする人もいますけども、さっき申し上げたような、それは課題の一つでありまして、そういう点がきちっとできれば、また違うでしょうしね。
○山陰中央新報:知事としては、評価は、一つの地方創生のあれとして評価はするんだけども、クリアすべき課題が多いっていう。
○溝口知事:一つの提案だとは思いますけども、いろんな検討して解決しなきゃいかん課題がたくさんあって、それがどうなるかによっていい評価ができるのかできないのか、それによって決まってくるんであって、今の段階ではそういうものがないですから、提案と言えるかどうかですね。
○山陰中央新報:仮に、今、松江市が有望地として上がってますけども、市町村がそれ受け入れるっていう話になったとき、県としてどのような役割を果たしていくかは。
○溝口知事:そこまで行かないですね。
○山陰中央新報:そこまで行かないというのは。
○溝口知事:そういう問題がどう解決していくかっていうのがないと検討のしようがないでしょう。

 


○毎日新聞:知事、済みません、日本創成会議の高齢者移住の提言に関して、これも確認なんですが、知事、最初のお話聞いてると、結局あの提言に対してどういう評価をしてらっしゃるのかというのがなかなか見えなかったんですけれども、結局どういうふうに思ってらっしゃるのか。提言が出てからいろんな各県の知事さんもいろんな発言してらっしゃるようですし、例えば香川県の浜田知事さんなんか、財務省出身なんで知事もよく御存じなんだと思いますけれども、提言に対して人の流れを変える方法はほかにもたくさんあるんではないかというような形で、ちょっと疑問を呈してらっしゃるような発言も香川県の知事定例会見の中でおっしゃったりしているようなんですけども、知事としてはあの提言、高齢者を地方にというものについては、結局どういうふうに感じてらっしゃるのか、どういうふうに、プラス評価なのかマイナス評価なのか。
○溝口知事:それは対応の仕方によるんだろうと思いますけども。高齢者の方が介護を受けるとか、いろんなことになってまいりますと、地元でその手当てをしなきゃいかんということで財政出動もふえます。だから、そういう問題をどう手当てをするというところもないと提案としては十分でないんで、そういう面で問題があるわけですね。だけど、そういう問題について、いい解決方法があるんであれば、また新たな観点から検討もできるでしょうし、だから、そうしたいろんな課題をさらに詰める必要があるんじゃないかということです。提案として実行可能、あるいは実行したほうがいいのかどうかという点については、そういうことを踏まえて判断する必要があるんじゃないかということですね。
○毎日新聞:知事、春の、4月の選挙のときも、知事、県内各地回られて、島根は子育てがしやすいんだと、都会からU・Iターンで移住で若い人を戻すんだというところで、どちらかというと人口増対策というところでは子育て世代、若い人、そういうところにターゲットを絞った政策をずうっと県民にも訴えてこられたと思うんですけれども、こういうような高齢者を地方にというところっていうのは、知事、この提言の前のところではそういうようなお考えというのはありましたか。
○溝口知事:それはなかったですね。
○毎日新聞:なかったんですか。
○溝口知事:ええ。
○毎日新聞:今の評価としては、うまくできるんであればいいということなんですね。
○溝口知事:だけど、僕はそれは難しいだろうとは思ってるんですよ。
○毎日新聞:実効性は難しいだろうというようなふうに思ってると。
○溝口知事:思ってますけどもね。
○毎日新聞:それはやはり医療の部分であるとか、結局だから地元負担をしないような形でということですね。
○溝口知事:ええ。
○毎日新聞:それはだから、何らかの形で国なり現在高齢者が今後たくさんふえるであろう首都圏の自治体なんかが面倒見てくれるのかというところ。
○溝口知事:ということにもなりますね。それから、そういう介護の要員がちゃんと確保できるのかとか、あるいは病気になる方もおられるでしょうから、お医者さんはちゃんと確保できるのかとか、そういうところは何もないわけですから。
この問題は、日本全般的に見ると、2025年に向かって高齢者の方がふえてきますね。そうすると医療費、介護とか、いろんな経費がどんどん膨らんでいくわけですね。そういう問題を国全体としてどう対処するかということとも関連をしてるわけですけども、そういう点では病床数は日本全体で減らそうと。高齢者が多いところでは多分削減率が大きくなる可能性がありますよね。そういうところに外から来られると、そういう医療の体制が地方で維持できるのかとか、あるいは都市においてもできないということでしょう。そうするとやっぱり日本全体としてどうするかということがやっぱりその中にないといかんのじゃないかという気がしますね。
○毎日新聞:松江市なんかは、医療として余裕があるというふうな、データ的な中では見られてるわけですけど。
○溝口知事:ただ、それは量が違うでしょう、量が。大都市の何百万人という人が。
○毎日新聞:それは、あくまで余裕があるというのは、島根県のその規模でということですね。
○溝口知事:それは大きな余裕じゃないでしょう。

 


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