11月26日質問事項1
1三隅火電
○山陰中央新報:知事、済みません、きょう、一部報道でありましたが、三隅の火力発電所の2号機の増設について、関西電力への応札はしないと中国電力のほうが方針を固めたという報道があるんですけれども、これについて知事は何か中国電力から話は聞いていますでしょうか。
○溝口知事:概略は聞きましたけれども、まだ詳細は聞いておりません。けさ、地域振興部の部長のほうから、担当職員に聞きましたけれども、私はまだ細かいとこまでは聞いてませんが、今、中国電力の本社で今回の中国電力の決定と申しますか、考え方を報道、プレスの皆さんに説明をしている最中のようですから、私のほうからコメントをすることはちょっと差し控えたいと思います。
○山陰中央新報:差し控えたいということなんですけれども、方向性として、報道であったような方向でいくんじゃないかというふうにあるんですが……。
○溝口知事:私のほうで何かを言うべきことはないので、中国電力はいろんなことを、自社の電力供給、あるいは地元の人々の考え、いろんなことを総合的に考えられて、今回の決定をされているものというふうに理解をしております。
○中国新聞:知事、同じ問題ですけども、以前の記者会見のときに、国の考えをちょっと聞かないといけない、中電と国の考えを聞かないといけないということを言われて、国のほうから聞いたところ、エネルギー庁ですね、2016年をめどに電力の全面小売自由化というのがやってくるので、そこに向けての動きとしては、国のほうもそういうことは問題ないと言ってるというようなことを言われましたけども、知事、一方で、ちょっともう一個前の知事会見のときには、原発の稼働が不要になるんじゃないかという声があるということに対して、そういう声も当然出てくるでしょうというふうにおっしゃっておるんですけども、今回、中電として入札を見送るという方向を決めたということです。それについて、中国電力としては原発との絡みというのは一切表には出してないんですけども、知事、改めて域外に電力を供給していこうという、その中国電力の考え、今回、それはやめになったわけですけども、そのことについてはやっぱり一定の理解はしとられるという理解でよろしいんですか。
○溝口知事:いろんな立場からいろんな考えがあるでしょうということですが、一つはやはり中国電力自身がどう考えるかをきちっと言わなきゃいかんわけでして、それを求める必要があるということは申し上げましたね。
それから、やはりこの問題は国全体のエネルギー政策と関連しますから、国の考え方がどうであるかということを聞く必要があると。国の考え方は10月の24日だったと思いますけども、資源エネルギー庁に私も、長官でしたけども、電話をして、どういう考えなんですかということを聞いて、それで、その上でこういうことですかねということで整理をして皆さんに説明したとおりですね。
その中では、念のために言いますと、既に大口需要家に対する電力小売は自由化されており、さらに今後小売参入の全面自由化を2016年を目途に実施することとされており、自由化はもっと進んでいくと。県内外でですね、圏域内外で。そういう中で、各電力会社が他の電力会社や管外の需要家に供給したり、あるいはその逆のケースも出てくる状況になる。したがって、中国電力が石炭火力発電所を増設し、他社へ供給するとしても、そのことが直ちに問題となるものではないと。他方で、原子力発電所については国のエネルギー基本計画の中で、安全確保を前提にエネルギー需給構造安定化に寄与する重要なベースロード電源であると、新規制基準に適合した原発について再稼働を進めるとされておって、一定量の確保をすることが国全体として要請されていると。それから、いずれにしても火力発電にせよ原子力発電にせよ、地域住民の理解を得て進めていくことが大切だと、こういうことが国のとりあえずの電話で聞いて確認した内容ですね。
中国電力については、きょう発表されてますから、それを、まだ詳細聞いてませんから、それについて今コメントをすることはいたしませんということです。
○中国新聞:そうすると、最終決定を受けたコメントというのは今言えないということでいいんですけども、入札の検討をされてたっていうのはもちろん説明は受けてるわけですよね、知事は。
○溝口知事:説明は受けたけど、それをしているという話は中国電力のほうで発表されてたんじゃないですか。
○中国新聞:発表はしてないんですけども。
○溝口知事:そうですか。だけど、報道にはされておったと思います。
○中国新聞:報道はされてますけども。
○溝口知事:それで、中国電力は否定してないわけですから、そういうことなんじゃないですか。
○中国新聞:そのことについて、結局知事が理解を示していたのか、それともやっぱり原発との絡みなんかがあるんで、ちょっと住民感情として難しいんじゃないかと思っていたのかって、その点はどうなんですか。
○溝口知事:そういうことは申し上げてないですね。やはりそれぞれ立場をちゃんと説明した上で考えていくべきことだということを申し上げたわけですけどもね。
○中国新聞:立場といいますと、誰の立場になるんですか。
○溝口知事:それは国の立場だとか中国電力の立場だとか。
○中国新聞:で、最終的な決定についてのコメントは差し控えるということなんで、それはいいんですけども、その検討されてたこと自体について、知事は今、国の考えを、そういう域外への供給というのは問題にはならないという考えを言われましたけども、知事の考えとしてどうだったのかというのをちょっと確認しておきたいんですけど。
○溝口知事:それは電力会社が電力会社の立場でいろんなことを考えるということじゃないですか。
○中国新聞:だから、それに県として口を挟むことはないということですかね、簡単に言うと。
○溝口知事:県自身が中国電力のそういう考え方について、特別の問題があり、あるいはそういう指摘がされれば、それは中国電力の話は聞きますけれども、それはよく聞いた上での話じゃないかということですね。
○中国新聞:そこまで特段、だから問題があるという認識ではなかった。
○溝口知事:その段階では、どういうふうにされてるということが明確でありませんでしたからね。
○中国新聞:一方で三隅というのは、浜田市と県というのは、これ何回も何回も計画が延期をされてきた経緯があって、浜田なんかは早くつくってくださいということも常々言ってこられてまして、今回、この入札に仮に応札をしたら、それが建設が前倒しされるという可能性があったわけですけど、今回それをされないということなんで、前倒しということは一旦白紙になったわけですけども、知事、前の会見のときも雇用がやっぱり生まれるとか、そういうメリットについては語っておられましたけど、そういう面から今回の決定が残念だというような思いはありませんか。
○溝口知事:そのときも、どういうスケジュールで、どういうタイムスパンでやるというようなことははっきりしてませんからね、何とも言えないと思いますよ。
○中国新聞:2027年度ごろというのはあったんですけど。
○溝口知事:中国電力がどういう検討をしておるかというのは発表されてないわけですから、その内容がわからずに何かコメントをするということは難しいですよね。
○中国新聞:ただ、これ1カ月半ぐらい前の話で、その間、三隅というのは島根県にあるわけですから、そこの知事として何の説明も受けてなかったというのは多分あり得ないと思うんで、公式に発表してないというのにかかわらずですね。
○溝口知事:それは実際に具体的なことはわかりませんよ。検討されてるというのは聞いてますけれども、それ以上のことは我々もよく承知をしてませんね。だから、中国電力が具体的に何かされるんならば、そういうことをよく聞いてということを申し上げておったということですね。
○中国新聞:そこについて、知事として何でこういうことをやるのかとかいうところまでのやりとりというのは。
○溝口知事:まだそこまで検討が進んでないということだったと思いますね。
○中国新聞:ちょっと戻りますけど、三隅がまた見通しがより一層不透明になったということについての受けとめはどうですか。
○溝口知事:そこも、どうなったかというのは、どういう検討をされてたかというのがはっきりしませんから、だから、それに対してどうだということを言うことには限界がありますわね。
○中国新聞:そしたらちょっと聞き方変えますけども、三隅について、今、知事として早くやはり稼働させてほしいという思いがあるのかどうかというのはどうですか。
○溝口知事:早くというのも、どういうスパンの話かということによりますからね。
○中国新聞:それは、だから現状では2027年度ごろ以降、2027年以降というのが一応今の公式な中国電力の見解になっているわけですけども、入札すれば、それが四、五年ぐらい早まる可能性があったわけですけど。
○溝口知事:いや、そこははっきりしませんね。
○中国新聞:ですから、そのはっきりしないところはいいので。
○溝口知事:それからどういう売電を計画しているなんていうことはわからないわけですから。
○中国新聞:だから、その売電にかかわらず、三隅の話がどういうふうになってほしいかという思いはどうなんですか、今のところ。今回の売電計画にかかわらず。
○溝口知事:それは中国電力全体の電力需給の中で、三隅の発電所を拡充するということで考えを持っておられたわけですから、それは地元の期待もあるわけですし。ただ、それはやはり電力会社自身の経営の問題として考えなきゃいかん話ですからね。だから、早くするとかどうとかっていうこともありますけれども、何に対して早いとか、そこは要するに全体がどういう状況にあって、それが可能なのかとか、そういう話をやはり中国電力からよく聞きませんと、お答えするのは難しいですね。したがいまして、私のほうは中国電力の考えをよく聞いてということを申し上げておったわけですが、きょうの発表では、入札はしないという発表になるわけでしょ。だから今後どうするかということについては、まだ我々もよくわからないわけですから。
○山陰中央新報:知事として、三隅が増設されることについての地域経済への波及効果というのはどのように。
○溝口知事:それは、地域経済への波及効果もありますし、中国電力の電力需給というものをどういうふうに考えるかということと関連をしてますからね。
○中国新聞:じゃあ、一概に経済波及効果があるから早くつくれという話にはならんということですかね。
○溝口知事:そういうふわっとした一般的な発言では、かえって真意が通じないから、いろんな解釈ができますからね、そこは中国電力の考えをよく聞いて、具体的なことがあれば、それに対して申し上げるということだと思いますね。
○中国新聞:そしたら今後、近く中電のほうから今回の検討の経緯、やめた経緯、理由なんかについて細かく聞かれるお考えはありますか。
○溝口知事:いや、きょうの発表に尽きると思いますけどね。
○中国新聞:それでいいわけですか、知事としては。その詳しいところはもうお聞きにならなくても。
○溝口知事:そこはどこまで検討されてるのかわかりませんから。発表したものと違うことがあるわけじゃないと思いますけどね。
○山陰中央新報:知事として、これまでどういった計画を検討してたのかということすらも聞かないっていう。
○溝口知事:細かい話は中国電力もいろんな関係者がおられますから、外に言っておられないですからね、そういうことだというふうに聞いてますけど。
○中国新聞:結局知事は、結果についてはいいんですけど、検討されてたことに対してどういうふうな思いだったのかというのがよくわかんないんですけど。
○溝口知事:それは、電力会社として、さっき申し上げたように、資源エネルギー庁の考え方もあるわけですけども、そういう中で検討をされているということですし、それからいずれにしても地元住民の理解を得て進めることが大切であるというのが国の考えですから、まだそこまで至ってないということじゃないですか。
○山陰中央新報:知事としても、地元の理解というのは大事だというふうにお考えですか。
○溝口知事:思いますね。
○山陰中央新報:それと、その計画、エネ庁の話もあったんですけれども、結局自由化になっちゃうと、中電としても外からも来るわけだし、こちらからも打って出ないといけない経営的な部分もありますよね。そういったところは、知事としては理解はされておられるということ。
○溝口知事:理解というか、それが国の政策だということですね。
○中国新聞:そうすると、一番最初の会見のときに言われた、原発が稼働がそんだけ出力の大きなものをつくると要らなくなるんじゃないかという声について、知事は当然そういう意見も出てくるでしょと言われたんですけども、そのことについて。
○溝口知事:それは、そういう立場の方もおられますということに言及したということですね。
○中国新聞:それは原発……。
○溝口知事:現実にそういうことで、たしか質問もあったかと思いますが。
○中国新聞:知事自身がそういうお考えだというわけじゃないわけですね、だからそれは。
○溝口知事:私はそんなことは言ってないですね。だから住民の理解をよく得なきゃいかんという中で、そういう意見もありますねということを申し上げたということです。
○中国新聞:知事、中電の話に戻るんですけども、今、ホームページでもリリースが出てまして、関西電力への入札への対応について検討を行ってまいりましたが、応札は見送ることとしましたというふうに、もう表明をされてるんですけども、これをもってちょっと受けとめをもう一回、ちょっと正式な表明をちょっとしていただきたいんですけども。さっきそこは控えますということだったので。
○溝口知事:それは中電として、そういうことを発表されたということ以外にありませんね。
○中国新聞:それだけですか。地元の理解が大事だというお考えはあるとか、さっき言われてましたけど。
○溝口知事:そこまで、まだ話をされておられるのかどうかわかりませんね。
○中国新聞:そこまでというのは、どういう意味ですか。
○溝口知事:まだ検討の途中の段階でされたということじゃないですか。
○中国新聞:いや、もう結果として、結果をもうホームページのトップページに載せていらっしゃるんですけども。なので。
○溝口知事:何か違うことをやるというんであれば、住民の方々にも説明していかれなきゃいかんでしょうけども、その前の段階で決定をされたということではないかと思いますね。
○中国新聞:それを決定したんですけど、それを。
○溝口知事:それ以上のことを今申し上げるのは、ちょっと不正確ですから。
○中国新聞:いや、そのやめたと……。
○溝口知事:もうちょっと後でそこを確認して、メモをお配りしますから。
○中国新聞:知事の受けとめ、コメントとして出していただけるということでよろしいですか。
○溝口知事:はい。コメントというか、今のようなことについての言えることをお出ししましょう。
○山陰中央新報:知事、その際に、知事の思いも。
○溝口知事:思いについては、格別ありません。
○中国新聞:コメントというのは、本来思いですから、そこの部分を、経過説明だけじゃなくて、やっぱり入れていただかないと。
○溝口知事:いずれにしても、それは出しますから。
○山陰中央新報:済みません、ちょっと……。
○溝口知事:いずれにしても、まだ私、細かいところも聞いてませんが、いずれにしても、エネルギー庁、国のほうも言ってますのは、何かをする場合にはちゃんと理解を得ないといけませんよという点は、私はまさにそのとおりだろうというふうに思いますが、今回はそれに至る前の段階でいろんなことをお考えになって決めて発表されたということだと思いますね。
○中国新聞:ただ、その過程というのは知事も御存じなんですよね、反発があったとかいうことについては。それがなかったら、これやめましたっていうことじゃなくて。
○溝口知事:そういうことは私はわかりませんから、不正確になりますから申し上げませんと、こういうことでございます。
○山陰中央新報:知事、そのコメントで出したときに、その至る前の段階で発表して決められたというコメントが出てくると、ちょっとそれはあれですので、知事の気持ちのところも、それを受けて知事の言葉として。
○溝口知事:いずれにしても、皆さんのあれはお聞きしておりますが、私としてお答えをします。
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