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10月9日質問事項2

2三隅火力発電所
○山陰中央新報:知事、済みません、ちょっと別の質問なんですけども、中国電力が新たな収益源の確保を目指して、関西電力への売電を目指して、延期してた三隅の火力発電2号機の着工前倒しを検討しているということがわかったんですけども、三隅の2号機については再三、浜田市、当時、三隅町でもありましたけど、早く着工してくれというような声があったんで、それで今回、それが実現するとなればっていうことで期待の声も上がってる一方で、島根原発との、再稼働のかかわりでいうと、中電はかねてから電力の安定供給のために早期稼働が必要だって言ってたわけであって、それで、火力発電を新たに稼働するのであれば、原発は要らないんじゃないかというような声も出てるんですけど、知事として今回の中電の方針というのをどういうふうに受けとめてらっしゃいますか。
○溝口知事:中電はまだ検討中のようでありますけども、決定をしたというような話はありませんで、中電から、まだ説明を受けているわけではありません。
日本全体で原発がとまっておりまして、一部の、関西電力でありますとか東京電力等、電力の消費の多いところでは電力が不足して、それをほかのところから供給をする、あるいは補償するということが行われておりますが、それでも先を見通すと足らないといったことで、いろんな形で電力の供給量をふやす努力がなされておって、そういう中で関西電力が隣にあります中国電力、あるいはほかの、まだ関西電力のほうで決めてるわけでもなく入札などでお決めになるんではないかというふうに思いますけども、そこははっきりしませんけども、いずれにしても中国電力は電力の小売の全面自由化にあわせまして種々検討しておるということであります。
原発の問題につきましては、これは国全体として、国自身が日本のエネルギー供給をどういうふうにしていくのか、あるいは電力供給をどういうふうに安定をさせるのか、そういうことを検討するために、国のエネルギー基本計画というのをつくったわけですね。それによりまして日本経済の発展でありますとか国民生活の向上でありますとか、あるいは環境面への配慮などもしながら、政府として原発をどうするかということについては、大体大きくて2つの観点から方針を決めてるわけですね。一つは安全確保を前提にしまして、エネルギー需給構造の安定化に寄与する重要なベースロード電源を一定量確保しなきゃいかんと。その中で、ベースロード電源としては原子力があるわけですね。そういう電源の一つであって、そういう観点からどうするかということを考えなきゃいかんと。
他方で、安全をちゃんと確保しなければならないので、新規制基準に適合した原発については再稼働を進めるというのが政府の方針でありますから、したがいまして、中国電力以外というか、日本全体で足らない電力をどういうふうにして当面確保するっていう問題と、原発の問題というのは必ずしも重なってるわけじゃありませんね。ベースロード電源としてどうするかと。そういう意味で、安全が確保されて、立地自治体の了解がとられれば原発の稼働を進めていこうということでありますから、原発の問題は、そうしたいわば日本全体の中の問題として、政府としては取り扱われておられるわけでありまして、したがいまして、この問題について、この問題というのは電力の供給に不安のある電力会社が、ほかの電力会社に石炭火力とか、そういう形の電力供給を委託をするといったようなことをどういうふうに考えるかということについては、政府のほうの考えがまだ明らかでありませんから、原発との関連も含めまして。そういうことをよく我々としても聞いた上でどういうふうに考えていくのか、検討しなきゃいけない、対応しなきゃいけないと。そういうのが現時点の私どもの考えでありまして、今おっしゃったような具体的なところにつきましては、やはり日本全体のエネルギー政策を所掌しておられる国においてどういうふうに考えられるかということを聞いた上で、あるいは中国電力のお考えをよくお聞きしたりした上で対応していくべき課題であろうというふうに思います。
○山陰中央新報:国全体だとそうだとは思うんですけども、中国電力管内で見ると、火力がふえるのであれば原発は要らないんじゃないかというような声が出るのも、まあそれは一つあるのかなと思うんですけども、その辺については。
○溝口知事:それはそういう御意見も当然あると思いますね。だから、それは今申し上げたような、原発をどういうふうにして扱うのかといった問題と関連をするわけですから、そういう点について、まだ政府の考え方でありますとか明らかでありませんから、私どものほうで今どうする、どう対応するというところを具体的に決めたりするということは難しいと思います。
○山陰中央新報:他電力に売電するっていうことで、安倍首相なんかも言ってますが、100%安全ではないと言ってる原発を、でも、県民としてというか、県として背負うということもあり得るということですか。
○溝口知事:いや、ここら辺はちょっと頭の体操みたいな話ですけどね、関西電力が関西電力として、どこかで立地ができるというんなら関西電力がやればいいわけですね。それは関西電力の管内であろうと、別のところでも構わないわけですよね、東京電力なんかも東北地方でやってますから。だから、それと似たような話になるわけですね。だから、中国電力は委託を受けてやるわけであって、あるいは関西電力が直接やってもいいわけですよね。そうすると、原発をどうするかという話とはどういう関連があるのかということをよく考えないといかんということで、政府はそういう点をどういうふうに考えられるかということも我々として聞いていませんから、今の段階で、今おっしゃったような質問に対して具体的にこうだと言うことは困難ですね。
○山陰中央新報:知事、済みません、それで、中電のほうから今回のことについて説明は受けられたんでしょうか。
○溝口知事:問い合わせはしましたけども、まだどういうふうにするかというのは中電のほうでも方針を決めておられないようですから、まだ聞いてはいません。
○山陰中央新報:さっき言ったように、火力の新設と原発の再稼働の整合性みたいなところで疑問を持ってる方っていうか、おられるわけで、それで、県としても、関係自治体も含めてですけども、県民に対して、中電が事業者として説明する必要があると思うんですけど、その辺は。

○溝口知事:それはしなきゃいかんでしょうね。それはやるべきです。だから、頭の体操的なことを言うと、関電がどこかでおつくりになれば、こうした問題は起きないわけですけれども、関電に委託を受けてどこかの電力会社がやるということも、それはあり得るわけですね、どこでつくるかということで。
○中国新聞:長年、結構地元のほうはぜひつくってくれと要望してましたから、できればこの関係も含めて、地元に非常にいいメリットもあると思うんですが、それを受けて、やっぱり知事としては、中電が着工してくれるということは喜ばしいことというふうなことは思ってらっしゃるんでしょうか。
○溝口知事:そこら辺はまだ、私がコメントを聞いてるわけでもありませんからわかりませんけれども。
○中国新聞:ただ、つくってくれるということでしたら、まあ前向きにいく。
○溝口知事:今まで延期をされてきたのは電力需給でしょうね。管内の電力需給もありますし、日本全体の電力需給も、経済の停滞だとか、いろんなことでふえておりませんからね。そういう意味で、これまで3回ぐらい延期になってたわけですね。
○中国新聞:好意的には受けとめられるというふうな。
○溝口知事:え。
○中国新聞:好意的に受けとめられると、つくること自体。
○溝口知事:好意的というよりも、そこはまだ決まってるわけではありませんから、関係者の、いろんな話をよく聞いた上で判断すべきことでしょうね。
○中国新聞:また、地元もずっと前から要望は、もうね、何十年にわたってされてるんで、そういった意味では後押しはしたいみたいな。
○溝口知事:従来はそういう売電するというような考えがなかったわけでしょうからね。多分管内全体で需要がふえてくるでしょうし、そういうこともあって、相当前に計画が立ってきたわけですからね。
○中国新聞:ただ、地元にとっては雇用がふえるとか、そういった面が……。
○溝口知事:それはそういう面はありますよ。
○中国新聞:あるんで、やってくれってお願いしてたんで、そういった面では県としては。
○溝口知事:ほかの事情が全く変わらないとしたら、その地域で工場ができるようなもんですからね、そこで経済活動が行われるということは、地元にとってプラスの面はありますわね。
○中国新聞:そういう点では好意的に受けとめておられると。
○溝口知事:好意的というか、それは地元とか、そういう、いずれにしても経済活動が拡大するわけですから、プラスの面はあると思いますね。
○山陰中央新報:知事、済みません、先ほど国とか中電のお考えを聞いた上で対応していきたいというふうに言われたんですけど、その対応というのは、具体的に県としてやる対応というのはどういった対応。
○溝口知事:よく考えていきたいということです。
○山陰中央新報:考えていきたい。対応を、何を、どういったことができるかということですか。
○溝口知事:それはいろんな御意見もありますからね、県としての対応は、そういったことの考えをよく聞いた上で考えていきたいと、こういうことです。
○山陰中央新報:ちょっと済みません、中電や国から考えを聞くというのは、考えというのは、例えば具体的にどういったような考えということなんですか。
○溝口知事:例えば今、質問のあったような御意見だってあるわけですから、そういう点は国は一体どう考えるのかというのは、やはり聞かないといかんでしょう。
○山陰中央新報:知事、そして国が話す原発の稼働と今回の火力の新設っていうことの整合性について、それは疑問を持ってるっていう意見があるっていうのは、知事としても理解はできるんですか。
○溝口知事:理解をするというのは、そういう御意見があるというのは知ってますということです。
○山陰中央新報:はい。で、知事としてはどう。
○溝口知事:それについては、要するに原発をどうするかという問題は、国のエネルギー政策の中で政府は考え方を示しているわけですね。そういうものとの関係をどう考えるかということは、やはり政府の考え方をよく聞かないといけないと思いますね。
○山陰中央新報:国の話もそうなんですけど、事業者として、まずどう考えてるかというのをまず説明しなきゃいけないと僕は思うんですけど。
○溝口知事:もちろんですよ。だから中国電力からも聞かなきゃいかんという話。
○山陰中央新報:中電が言うときは、必ず整合性の部分についてもきちんと県民に納得してもらうのかどうなのかということも。
○溝口知事:そういう整合性という言葉で言うかどうかは別として、どう考えるかというのは、国にも中電にも聞かないといけませんね。
だから、ほかの地域で、関西電力が直接やる場所があって、すぐできるというんなら、それはもう関係のない話ですし、あるいはほかのところに委託をしてやるといった場合でも、そうした問題は起きないわけですよね。中電が受けるということになると、その関連をどう考えるかという問題が出てくるということですよ。
○山陰中央新報:じゃあ、国全体のエネルギーの中で原発をどう位置づけて、その電力需給も含めてどうしていくかと。
○溝口知事:政府のエネルギー基本計画は、そういう文脈で書かれていますわね。
○中国新聞:知事、関連ですけど、国のほうから聞かないといけないというのがよくわからないんですけど、中電が電力の自由化というのもにらんで、今回こういう検討をされてるということは認めてるわけですけど、中電から意向を聞くということですね。それはわかるんです。

○溝口知事:それは中電がどういう計画を持たれるかというのは当然聞くということですよ。だけど、原発をどうするかということについては、国がエネルギー政策の中で原発をどうするということは定めてますから、そういう中電の例えば売電と、そういう関連についてはどういうふうに考えられるのかということをよく聞かないといかんでしょうということを言ってるわけです。
○中国新聞:それよりも、まずは中国電力がどういうふうに考えているのかっていうのが先ですよね、それは。
○溝口知事:両方一緒ですね。それは中電には話をしますけども、同じ中で出てくる問題だろうと思いますね。

○中国新聞:知事、済みません、先ほどの三隅のことでちょっともう一回。
要は原発と、最初は原発と必ずしも重なってるわけじゃないと言われながらも、その後、原発の問題と関係してくるというふうに言われたので。
○溝口知事:ん。
○中国新聞:原発の問題と、今回の三隅の増設の前倒しの問題が関係があるというふうに言われたんで、それはなぜかということなんですけど、要は40万キロワットということで最初はやろうとしてるのを、今回100万キロワットという、かなり大規模なもので応札しようという方針なんですね、今。で、かなり出力の大きなものがやっぱり島根県にできるということになれば、やっぱり今、原発が、3号機というのもまたこれ130万キロワット級のものが建設中、もうほぼできてますし、そこでやっぱり原発をどうするかという問題と関係してくるという意味ですか。
○溝口知事:いや、そうじゃなくて、いろんな面で関係するということですね。さっきこちらから質問があったように、県民の方からそういう問題提起をされる方もおられますし。
○中国新聞:県民感情の問題ということですか。
○溝口知事:県民の方々からそういうことに対してどういうふうに説明をしていくかということがありますしね。そういう問題になりますと、原発をどうするかということについては、それは繰り返しになりますが、国全体のエネルギー政策として、国がエネルギーの基本計画で考え方を示しておるわけですね。要するに日本全体として一定の安定的なベース電源が必要だと、その中に原発が入ってるわけですね。他方で、電力会社は各地域に分かれておりますけれども、地域の中で需給が完結してるわけじゃないわけですね。これが今後もさらに進むわけです。特に電力の売買の小売の自由化が進みますと、域内で全部つくらなくてもいいし、今までだって東京電力ですと東北地方に火力をつくってるわけですね。だから、そういう問題について政府自身がそれに関連して原発の稼働をどう考えるかということもよく聞きませんと、県としての考えがこうだというわけにはいきませんから、そこら辺をよく聞いて対応していかなければならないだろうということを申し上げている。
○中国新聞:だから、政府としては、自由化というのは、もう決まってることだし、原発は今、これ政府が言ってるのは、安全性を確認すれば動かすと言ってますよね。そうすると、その聞くことっていうのは、もうないような気が、それは、そのレールに乗って、今、電力会社がこういうことを検討してるわけですよね。だから、あとは知事が県内に立地を前倒しで検討しているということに対してどう思うのかという問題だと思うんです。だけど、それはまだ中電からあんまりお聞きになってないんであれば、中国電力からどういうふうな考えでやろうとしてるのかっていう説明を受けるのが……。
○溝口知事:いや、そういう際に原発をどうするかという話になると、中電だけの話では決まらないでしょうということを申し上げてるわけです。
○山陰中央新報:ということは、国全体のエネルギー政策とか、中電が他社に売電するっていうことも含めて、100%安全でない、リスクのある原発をこの地域で受け入れるっていうこともあり得るっていうことですか。
○溝口知事:今、そんなことは議論になってないでしょう。今あるのは、既存の原発を再稼働するかどうかの問題です。その問題はまだ全然俎上に上がってないんじゃないですか。
○山陰中央新報:ただ、国全体のところで関電が不足するから中電として売るのも、それは一つだって知事はおっしゃるわけであって。
○溝口知事:いやいや、それはどこでつくろうと、それは同じことなんですよ、国全体としては。
○山陰中央新報:だから、それが今、中電の管内で火力をつくるっていう話が今出てるわけであって、他社に売電するために。それで他社に売電するということで100%安全でない原発というのを、そういう理由で受け入れるということもあり得るということですか。
○溝口知事:原発を受け入れる、、、?
○山陰中央新報:だから、その稼働させるということです。他社への売電という理由で。
○溝口知事:いや、売電と関係ないでしょう。
○山陰中央新報:いや、関係なくはないと思います。
○溝口知事:どうしてありますか。
○中国新聞:ですから、中国電力から話を聞くのが先かなというふうに思うんですけど、どっちにしてもですね。
○溝口知事:ええ、それは当然聞きますよ。先かどうかは別として、国にも中電にも聞かないといけないということを申し上げてるわけですよ。
○中国新聞:中電に知事として今一番聞きたいことっていうのは何ですか。
○溝口知事:聞きたいというか、どういうふうにされるかというのは聞かなきゃいけませんね。
○中国新聞:どういうふうにされるかというのは、もうちょっと具体的におっしゃってほしいんですけど。
○溝口知事:それは、そういうふうに報道されているような、関電に売電するための火力発電であるかどうかということですね。
○山陰中央新報:それは説明を求めていかれる。
○溝口知事:それは当然、浜田市と県と中電との関係で、工事を進めるかどうかというのは説明するということになってますからね。
○山陰中央新報:その中電の計画を説明してほしいということですか。
○溝口知事:そういうことでしょう。


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