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3月6日コメント

私から最初に、この2つの展覧会等について話をいたします。

 

1県立美術館企画展「川端康成と東山魁夷巨匠が愛した美の世界」
県立美術館で開催される川端康成と東山魁夷展です。3月の20日に開幕します。川端康成は、御承知のように日本を代表するノーベル賞作家ですが、美術品の収集家としてもすぐれた審美眼を持っておられたということで、国宝を3点所有されていたということです。国宝は、浦上玉堂の「凍雲篩雪図」、それから池大雅と与謝蕪村が二人で手分けをして描いた「十便図」、「十宜図」という、全20枚の南画、それらが特に国宝ということで著名なわけです。
浦上玉堂は、岡山の藩士です。1800年代ぐらいでしょうか、非常に上の武士だったそうですけども、南画など、漢詩などにすぐれた方で、晩年は息子二人と一緒に、武士をやめて画家として暮らしたというような方です。「凍雲篩雪図」が国宝です。それから池大雅、与謝蕪村、これは池大雅の「釣便」といいます。便宜というのは、清の時代に別荘というか、田舎に引退して暮らしている人がいて、友人が来てこんなところでは不便じゃないですかと、あるいはつまらないんじゃないですかと言ったのに対して、10便利なところがある、10おもしろい、楽しいことがあると言ったんですね。それが漢詩で書かれており、それを与謝蕪村と池大雅が分担をして描いた。池大雅が描いた「釣便」、私のうちから釣りができますよというところを描いているんですね。みのもかさも要らないし、舟も要らないと。自分のうちから釣りができると。こういう便利があるといったようなことを、池大雅が描いているということですね。
それから、東山魁夷さんのほうは、お二人の間で親交があったようでありましてね、東山先生のコレクションからは「伊勢物語図色紙」といった、俵屋宗達の作と伝えられるものを展示します。それから、東山魁夷さんの中で、益田市の戸田小浜を描いた波の絵ですね。益田の戸田小浜というところを写生した絵だということです。そのほか、お二人がお互いに敬愛しておられたということで、いろんな作品を展示します。
それから、島根と川端康成さんは縁があるということのようです。川端康成さんの大阪の茨木中学での恩師が倉崎仁一郎という方で、松江中学出身の英語の教師だったということです。それから、帝大の同級生の親友に、三明永無という人がおられるんですが、その人は大田市温泉津町の出身で、「伊豆の踊り子」という初期の作品がありますけれども、そのとき一緒に旅行していたんでしょうか、「伊豆の踊り子」のモデルと言われる伊藤初代との恋のキューピッド役を務めたというようなこともあるようです。島根に来られたりしたということです。
それから、東山魁夷さんは「潮音」という絵を島根でお描きになったということです。これは皇居の宮殿の壁画制作のためだったということです。
それから、島根県浜田出身で橋本明治さんという画家がおられますけども、東山魁夷さんとは東京美術学校での同窓生であります。
今回の展覧会は、山陰放送(BSS)開局60周年記念展で、県立美術館とBSS、そのほかの方々の主催ということであります。3月21日には、川端財団理事長、川端康成さんの娘婿の川端香男里氏が記念講演をされるということです。


2県立宍道湖自然館ゴビウス特別展「泳ぎだせ!魚のこどもたち」
それから、こちらはゴビウスですね。ゴビウスは3月の21日から5月の11日まで、川や海にすむ生き物の子供たちが生き抜くための秘密とか、たくましさとか、不思議さとか、そういうものがいろいろあるようですけども、そういうものを感じてもらうということです。20種、800点の水生生物の子供たちが大集合すると。誕生して、行動し、成長と変化を遂げ、揺りかごのようなところで育ち、旅立つという、大きく5つのコーナーで、トラザメ、熱帯魚、タテジマキンチャクダイ、カクレクマノミとか、いろんなものの展示があるということであります。3月の21日にセレモニーがあって、翌3月22日には中国横断道尾道−松江線も全線開通しますので、県外の方々にも、お休みになるでしょうから、春休みなどにぜひおいでくださいということです。
私からの説明は、以上です。


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