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知事定例記者会見(11月25日) 

質問事項

1.山陰本線高速化募金事業

 

○山陰中央新報

 今開会中の県議会の提出されてる議案の中で、一つちょっとお伺いしたいと思います。

 JR山陰本線の高速化に伴う経済団体等の募金委員会が、なかなか募金では事業費として借り受けた県の貸付金が返せないということで返済免除ということの要請があったということに答えて、県としては、返済を免除すると、債権を放棄するという議案を今議会に出しておられるわけですけれども、この債権放棄といっても8億5,700万という額は過去最大規模ではないかと思われますけども、その辺についての、8億円以上もの債権を放棄するという考え方について、いま一度ちょっと御説明をいただきたいと思います。

 

○溝口知事

 それは、提案理由の中で説明しているとおりであります。それ以上のコメントはありません。

 

○山陰中央新報

 いや、提案理由は執行部からの説明で、今までの事業の経過として、経緯として認められると。それから今後の募金の見通しということで、これはもう今の経済情勢から集まりにくいということで、それも理解できるという説明だったかと思います。それから、かつて県として、本来であれば負担する意思もあったんだけれども、当時の法的規制の中で、県自身が負担していること、負担すること、今は当時規制されてたものが今はもう可能になっているということで、そういう条件から債権を放棄することも認められるんじゃないかという説明だったと思うんですけれども、結局募金委員会から要請を受けたことに対して、はい、わかりましたというような説明ではなくて、結局募金から賄われる8億5,000万円の収入ということが見込めなくなるわけですよね。そうすると、それに対する、本来できたであろう事業についてもできなくなるという考え方もあると思うんですけれど、その辺は県民に対してきちんと説明をする必要があるんじゃないかと思うんですけど、もう一つ突っ込んだ説明をお聞きしたいんですけど。

 

○溝口知事

 そこのところを提案理由と、それからその補足説明の中で申し上げておるわけです。この募金の委員会を設けるときにいきさつがありましてね、山陰本線の高速化自身が県民全体に便益が及ぶもんですから、県として、県全体として負担をすることは適当だというのが当時の考えだったんですね。だから、本筋としては、それで行いたいと、できるだけ早くに高速化を行うということが県の産業振興にも役立ちますし、それは地域の方々の雇用の確保等にも役立つわけですし、それから利便性の向上ということをJRを利用される方々が受けるわけですから、だから、基本的な考えとして県の一般財源でやるのが適当だという考えがもともとあるということですね。それが当時の制度上の理由からできないので、経済界を中心とした募金委員会の方々に募金を集めていただこうということなんですね。だから、それは当初の段階では進んでいきましたけれども、その後、リーマンショックがあり、経済の先行き、いろいろな問題が出てきましたし、それから制約もJRが完全に民営化をされたことによって地方公共団体による寄附の制限がなくなりましたからね、もとの当初の段階に戻るのが適当だという判断なんですね。経過を見ましても、寄附といえば一般的に集まったものを寄附としていただくということなんですけども、山陰本線の高速化のときには、県が負担できるものは負担し、足らないものは民間にこの額をお願いしますということでお願いをしたわけですけども、民間の方々もそれぞれの代表者でありますけれども、そういう状況に応じて募金委員会をつくったわけですけれども、メンバーもかわりますしね、そういうことで、おっしゃるような、それは入らないということはありますけれども、物事の考え方として、そういうことが適当であるというふうに判断をしたということです。

 

○山陰中央新報

 今お答えになったのは、提案理由の説明ですとか補足説明にちょっとプラスしてというところの御説明だったと思うんですけれども、その事業としての必要性というところとは別に、毎年貸し付けた金を、お金を、入ってくるということは、もう県民に対してそれは約束しとるわけですよね。その約束についてどうだという説明が欲しいんです。その前段の必要性の話じゃなくて。

 

○溝口知事

 いやいや、約束も、そういうことでね、やりたいということはしましたが、それはそういう制約があってお願いをしたということですから、その制約がなくなり、経済の状況、いろんな状況が変わりましたから、それに応じて、いわば契約を変更するということになりますね、ある意味で。それをお願いをしているということです。だから、それはもちろん、それによって入ってこない影響があるのは、それは当初の段階で、仮定の話ですけども、そういう制約がなかったら、その段階で県の一般財源を使用していたということではないかと思いますね。

 

○山陰中央新報

 その制約がなくなったからという説明じゃなくて、募金委員会から要請を受けましたと、それはわかりますという説明でしかないと思うんですよ。その先......。

 

○溝口知事

 それは募金委員会にもともと県のほうからお願いした経緯があるからですね。だからかなりそういう制約があるんで、ある意味で非常に難しい問題をお願いしたということだと思いますよ。

 

○山陰中央新報

 それに対する県民向けの説明がちょっと足りないと思いますけどね。議会、募金委員会なりの今の説明だと思います、今の説明の範囲。

 

○溝口知事

 それはあなたの意見でしょうが、私のほうは今のように補足説明でも丁寧に説明をしたというふうに思います。

 


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