知事定例記者会見(6月25日)
質問事項
3.発足から半年を迎える第2次安倍政権への評価
○朝日新聞
済みません、1点よろしいでしょうか。
きょう、この6月で、昨年、政権交代があって、安倍、第2次ですか、政権が発足して、ほぼほぼ6カ月、半年になるかと思うんですけども、非常に先日の東京都議選とかを見ても非常に高い支持率、揺り戻しのような、今、動きがある中で、地方政治の島根県をつかさどる知事として評価される点をお伺いしたいのと、一方で、三本の矢ということで金融、財政、成長戦略を打ち出しておられますけれども、マーケットも非常に乱高下して、見通しが今非常にできない状況にあるという中で、懸念されていること、もしくは不安に感じていらっしゃるという、そのあたりを、お考えをお聞かせいただけないでしょうか。
○溝口知事
安倍政権になって、最も注目をされているといいますかね、それはやはり日本経済をどういうふうにして再興していくか、再生していくか、それも財政の巨大な債務の中で財政の健全化を進めながらどうやっていくかという、非常に難しい課題を抱えているわけですね。それから、そういう中で国民の将来における社会保障に支障がないようにどういう対応が必要かと。いろんなことをやっておられますね、経済面で。
憲法問題だとか、ほかの問題についてはいろいろ意見も違いますし、自民党の中でもいろんな意見がありますし、そこら辺は議論がされていますけども、まだ具体的な進展はありませんね。
それで、そういう中で、政府、新安倍政権の経済政策については、御指摘のような三本の矢ということでやっておって、金融の緩和は、これまで欧米がリーマンショックで大変な影響を受け、そして欧州は債務危機で大変な状況で、そういう中で金融をどんどん緩和していきましたね。そういう中で、日本の方はそういう影響を余り受けなかったので、相対的に金融が大緩和をされた欧米に対して緩和がややおくれているというか、それは一つの考えがあってやられたわけですけども、そういう意味で緩和をすべきだという議論があったわけですね。というのは、相対的に円高がどんどん進んでいくと。それは日本経済にとって大きな障害になるといったようなことであのような政策を打ち出されて、方向としては正しいことだと思いますけれども、金融市場はいろんなものに影響されますからね、市場の観測は、動きはいろんなものを材料にして動きますから、それは安定するまで若干時間を要するだろうというふうに思いますが、金融緩和を行うということ自体は正しい方向だろうと思います。ただ、やり方がどうかというのは、やや技術的な問題になりますから、私がちょっとコメントするほどの情報も持っていませんけども。
それから、財政については、やはり去年の補正、2月の補正とか、2月でしたか、最後の補正予算とかで経済対策を打ちましたね。それは前政権から引き続いておるものですね、前政権においても行われていた。
三本の矢の成長戦略というのは、これは民間活動がいかに活発になっていくかということなので、財政、金融だけではなかなか進まない。しかし、これをしたらすぐ進むというようなものじゃないですね。長年の経過の中で起こっていますし、以前と比べて世界の経済地図が変わっているわけですね。後発国の発展というのは、ある意味で日本の高度成長のようなものがいろんな国でもできるような時代になった。そうするとやはり先に発展をした先進国の相対的な力というのが低下をするわけでありまして、そういう中で成長を続けるというのは、なかなか簡単に、短時日ではできない。だから、そこはある程度長期的な展望を持ちながらやっていく必要があるんじゃないかというふうに思います。
そうした中で、財政の健全化では消費税をどういうふうに取り扱っていくのか、社会保障をどう取り扱っていくのか、そういうことによって地方にも影響が及びますね。骨太方針などでは交付税などの見直しも言及されていますね。リーマンショックが終わって、リーマンショックの直後、いろんな対応が図られてきたけども、通常の状況に戻る努力もしなきゃいかんといったようなこともありますし、我々としては、もともと戦後の経済成長の過程でインフラの整備だとかは大都市、早く発展するところから整備をされて、まだ残っているところはたくさんあるわけでありまして、地方というか、地方部の発展のためにはそういう整備を進めてもらわなきゃいかん。そういうことを訴えたり、あるいは財政力が弱いわけですから、交付税というものに大きく依存しているわけでありまして、そういうものの重要性を国に訴えていく。そういうものについても、地方の中でも意見が違いますね。そこはありますが、島根県としてはそういうような、島根にとって必要なところ、そういうものを国に引き続き関係する地方団体、あるいは議会などとも協力してやっていかなければならないというふうに考えております。
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