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知事定例記者会見(5月22日) 

質問事項

3.米軍機の低空飛行問題

 

○中国新聞

 済みません、米軍機の低空飛行問題ですが、顕著になってまして、徐々に、関心も高まってるということもあるんでしょうが、目撃件数なんかは減るどころかどんどんふえてまして、70デシベルという、非常に大きな騒音を出す回数なんかも、県の測定では、県と市町村の測定では非常に頻繁に観測されて、事態はどっちかというと悪化しているという状況だと思うんですけど、国の方は相変わらず重点要望をされても特段、特別対応はないという状況がずっと続いてますよね。で、何ら進展が全然ないように見えるんですけども、県として、原因者は国というか、米軍、国なので、県が悪いことをしているわけじゃないんですけども、もしかしたら、何ていうんですかね、強力に働きかけるだとか、何かそういう事態が全然改善しないということに対して、知事が今後、どういうふうにしていかれようとしているのかというところをちょっと聞かせてください。

 

○溝口知事

 防衛当局が何もしないということじゃなくて、中国防衛局も機器の整備だとかについて一定の協力をする作業はずっとやっています、去年から。県自身も簡易な機器を関係市町などに配付したりしていますが、そういうものも国費でやるべきでありましてね、そういう要請をやっておりますし、防衛省の方でもそういう体制整備をすることは検討してもらっているということですが、この問題はやはり国全体、どこでもいろんなところで起こっておりましてね、国の防衛政策の中で、そうした問題に対応する体制を築くということが大事なので、防衛省の次官などにそういう話をしております。

 やはり装備だけで日本の安全保障の体制ができるわけじゃなくて、国民の理解とサポートがないと進んでいかないということをよく認識をして、そういう中で国の防衛予算を組むといったことが必要なので、物の考え方を変えるようにいろんな議論をしていますよ。それは政治レベルでもそういうことを言わなきゃいかんと思いますが、例えば騒音測定などはそう大きな経費がかかるわけじゃありませんから、まずそういう実態を明らかにすると。それから米軍との関係はいろいろ話してみますと、やはり終戦の後、米軍が基地を使用するようになり、サンフランシスコ条約によって日本が主権を回復しますが、その間にいろんなもう慣行ができ上がっててね、なかなかその後においても米軍の訓練だとかについて、日本の当局が大きな影響力を行使し得るような状況、関係に必ずしもなかったというような印象を受けますね。そういうことで、我々はいろんな各市町村、あるいは県もそうですけれども、いろんな騒音のデータを集めて、防衛省だとか外務省だとか、あるいは米軍に直接、米国の大使館などに送るところもありますけれども、すっと砂に吸い込まれるように、その後の打ち返しがなかなかないわけですね。だから、そういうことをきちっとやることが大事だということを外務省とか防衛省等に言っております。そこは日米合同会議というのがあって、そこでいろんな訓練の仕方なんかも決めているわけですよね。高度はどのくらいにしなきゃいかんとか。決めてて、もうどこで訓練をし、どこまでどうするというようなところは、必ずしも日米の間でそういうことが細かくやっておられない感じがしますね。そこら辺はなかなかね、細部までは把握することが難しいんですけれども、報道ですと、米軍の方からは大体ここら辺で、いつ訓練をするというような報告も出されているというような話も聞きますが、そこら辺の実態はよくわかりませんね。そういう意味で、戦後の占領下、そして主権回復、そして最近になりましていろんな国際情勢が変わってきたわけですね。それで、かつては北の脅威ということが非常に言われて、北海道などにいろんな配備の重点化があったわけですけども、それがどんどん南下してきているわけですね。そうすると、そっちの方で訓練が行われるとか、そういう国際情勢の変化もあるんだろうと思いますね。そこら辺をまだまだどうしたらいいのか、まだ難しい問題はありますので、それから知事会などでもこういう問題について議論をしていますから、そういうことを通じて国にさらに働きかけていくということですね。

 

○中国新聞

 実際にその騒音が目の前で起こっているということに対して、訓練の中止というのは一番最良の方法だと思うんですが、例えばガラスを強化するとか、そういうこと、現実的な対策はありますけど......。

 

○溝口知事

 僕はそういうことを言っているんですね。今、周辺整備については、たしか法律があって、基地の周辺などはかなり防音対策とかできるようになっていますが、例えば米子にあります基地では、飛行機は島根の方から入ってくるけれども、大根島だとか松江市の方にも騒音があるんだけども、そちらの方では整備のための資金の使い方などについて一定の制約があるとか、問題がありますから、基地所在の問題だけでなく、訓練とか、あるいは周辺とか、そういうものに対する配慮を国としてやっていくというふうにしなければならんというふうに考えておりますけれども、今の政権与党なり、いろんなところを通じて働きかけをさらに強化していかなければいけないというふうに考えています。

 

○中国新聞

 例えば基地の周辺では国が助成するという制度はあるわけですけども、国が動かないということであれば、県がいずれ国に負担を求めるとしても、県がとりあえずやるとか、そういうお考えまではさすがにないんでしょうか。

 

○溝口知事

 まだそこまではあれですね。まだ我々の方ももう少し実態の調査を強化しなきゃいかんというふうに思います。

 昨年以来、若干そういう整備も進めておりますけども、それよりも精度の高い観測機器などを導入するということも国にお願いをしています。


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